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ずんぐり兄弟 中学受験体験記

2007年、筑駒・開成中に合格した長男の開成ワクワク体験記と
2009年に本郷中に合格した次男の本郷ドキドキ奮闘記

小学校の対応

2009-06-22 | 受験本番~次男編~
受験そのものについてではないのですが、
受験前後に小学校であった出来事で、どうしても納得できないことがありました。
ずんぐり母としてはかなりひどい出来事と思いましたので、
学校や教育委員会に抗議をし、一応「対応」らしきものがあり、
現在は既に話は終了しています。
ずんぐり母としては、納得したというよりも
「もう小学校のことは過去のこと」という心境です。
ただ、通っていた小学校でこのようなことがあった、ということは
記録に残しておきたいと思います。
ずんぐり母は、某SNSにも入っておりまして、
そちらの日記にも書いた内容の転載ですが、ご容赦ください。

ずんぐり弟の通う公立小学校6年生は2クラス、受験率は2割くらいです。
合格発表や入学手続きもほぼ終了しつつある2月16日、
中学受験をした子供達が担任に呼ばれ、
校長先生に「無事受験がおわりました」と報告をしたそうです。
そこまでは良いのですが、その場で、
集まった受験メンバーみんなの前で順番に、
「進学先を言いなさい」と指示されたそうです。

当然のことですが、既に2月10日頃までに、
区に提出する書面で全員が進学先を担任に渡していますから、
担任はそれぞれの進学先をわかっています。
おそらく担任経由で校長もご存知のはずです。
なのにいったい何のために、集まった全員の前で、
進学先を言わなくてはならなかったのでしょう?

受験生の中には、第一志望の学校に合格できなかった児童もいます。
ずんぐり弟の仲の良い子でもそうですが、
とても不本意な結果だったために、気持ちの整理がついておらず、
「友達に進学先は言いたくない」と言う子達もいました。
そのことは、個別に担任に相談した保護者もいますので、
担任も知っていたはずです。

私もずんぐり弟には、
「お友達が自分から言わない限りは、どこに決まったかは聞き合わないように」と
言い聞かせていましたので、本人も承知していました。
ですのでずんぐり弟はその時、
「学校名は一人ずつ個別に校長先生に言ったらいいんじゃないですか」と
抗議したそうなのですが、
担任が「校長先生の都合があるから」、と却下したそうです。
隣の組の担任は、「皆に言えないような学校なら行く必要ない!」
というようなことを言い、校名を言うことを強制したそうで、
ほぼ全員がしぶしぶ学校名を言い、報告会は終了したそうです。
結局その場では最後まで言えなかった子が1人いて、
あとでその先生に呼ばれて校長に個別で言わされたとのことです。
その子は教室に帰ってきて泣いていたそうです。

合格発表が終わって2週間、ようやく手続きなどが済むか済まないかの時期に
なぜそのようなことをされたのか、全くもってその意図がわかりませんでした。

中学受験は、しなくても公立中に進学できますから、
中学受験をするかしないかは個々の家庭の判断です。
受験は合格もあれば不合格もあるし、第一志望に受かる子ばかりではありません。
「中学受験する」という選択をした以上、
残念な結果が出てもそれを受け入れる覚悟が必要で、
どんな結果であっても親子とも受け入れなければならないことです。
それを乗り越えて強く大きく成長できるんだということは、
どの親も子もわかっています。
でも受け入れられるようになるまでに必要な時間は、子供によって違います。
発表の翌日にケロッと切り替えられる子もいれば、
2月末頃まで、「第一志望の学校から、繰り上げ合格の連絡が来ないかな?」と、
電話の前で待っていた子もいたはずです。
進学先に新しい制服を着て通い始めて、友達ができて、新しい生活が始まって、
初めて切り替われる子もいるでしょう。
今回のことは、そんな個々の成長を全く配慮してない言動だと思うのです。、
子供には人権やプライバシーはないのでしょうか?
先生方にはそういう意識はなかったのでしょうけれど、
今回のことは教師による「嫌がらせ」「いじめ」にも値することだと
ずんぐり母は思いました。

20日に保護者会がありましたので、担任に事実関係を確認し、抗議をしました。
子供から聞いた話はほぼ全て事実でした。
「名前を言えないような学校には行く必要はない」という発言については、
「そうは言っていない。
『どんな学校に行くのでも、胸を張って誇りを持って進学してほしい』
というようなことを言った」と釈明していました。

ずんぐり母からは、「たとえそうだとしても、
みんなの前で学校名を強制的に言わせる理由にはならない。
先生はそのつもりでも、子供達にはそれは届いていない」ことを伝えました。

保護者会では、個別ではなく、
あえて皆さんの前で意見を言わせていただきました。
3年後、公立中から高校受験をするであろう児童の保護者の方にも
聞いてほしかったからです。
ほぼ全員が高校受験をする公立中では、受験の結果が出た2週間後に、
クラス全員の前で一人ずつに、進学先を発表させるのでしょうか?
中学受験した児童に対しては、
ずんぐり区の他の小学校でも同様のことをしているのでしょうか?

以上のような意見を含め、
「どういう意図で今回のようなことをしたのか?」
「今回の保護者からの声を聞いてどう思うか?」を、近日中に回答してほしい。
そして傷ついている子供達が、笑顔で卒業できるようにフォローをしてほしい。
と要望しました。

クラス担任は神妙な顔していらっしゃいましたが、謝罪はありませんでした。
「後日きちんと回答します」とのことでした。

隣の組の担任には保護者会の後、別のお母様方が抗議をしていました。

抗議した方から聞いた話によると、先生は
「そんなにオオゴトにすることではないでしょう。
何が問題なんですか?」とおっしゃったそうです。
それでも「納得いきません」と抗議すると、最後は
「じゃあどうしたらいいんですか?」
「わかりました。○○君に謝ればいいんですね」と頭は下げたものの
誠意は全く感じられなかったそうです。
「そんなに隠したいなら受験なんてしなければいいじゃないですか」
とまで言われた、と、お母様は怒りでワナワナしていました。

他の保護者からもいろいろな話を聞きました。
うちの組担任は子供達を校長のところに連れて行く時に
「校長先生には受験が無事終わったことを報告しに行くだけだからね。
学校名は言わなくていいんだからね」とおっしゃったそうです。
まさか子供達に嘘をついて連れて行くわけはないでしょうから、
うちの担任は学校名公表について、その時まで知らなかったと思われます。
それであれば、校長室でそういう展開になった時に、
「学校名は個別でいいんじゃないですか?」と止めていただきたかった。
それでもA君はお母様に
「僕が弱いからいけないんだ。だから先生に抗議しなくていいよ」と、
先生をかばっていたそうです。

隣の組担任は後日(報告会の後で、保護者会の前)、
最後までみんなの前では学校名を言えなかったA君が
廊下でお友達とふざけている時、
「A君はずんぐり小の代表として○○中に進学するんだから、
きちんとしなきゃダメでしょう」と、あえて学校名つきで注意をしたそうです。
A君は校長への報告会で、みんなの前で学校名を言いませんでしたから、
A君の進学先は他の受験したお友達も知りません。
先生はそれをわかっていながら、
あえてお友達に聞こえるように学校名を出したのです。
A君がみんなの前ではまだ進学先を言えないのは、どういう気持ちからなのか?
そんなA君の気持ちを、なぜ思いやっていただけなかったのでしょう。
見かねたお母様が先生に抗議したところ、
「A君が廊下を走ったから叱ったんです。
A君がお友達に学校名を知られたくないなんて知りませんでした」と
シレッとした顔でおっしゃったそうです。

ずんぐり弟の所属する組では、そのような指示はなかったのですが、
隣の組では入試前に、
「何日にどこの中学を受験するか紙に書いて提出するように」と
担任から指示されたそうです。
(全部書かなきゃいけないのかなぁ?)と考え書きあぐねる子には、
「嘘つきは非行の始まりです!」とプレッシャーがかけられ、
Bちゃんは(どの公立小でも提出の決まりがあるんだ)と思い込み、
素直に指示通り提出したそうです。
ところが組担任はその事実を全く記憶していない、とおっしゃるのだそうです。
紛失されたのか廃棄されたのか?
学校に提出した個人情報がどのように管理されているのか不安を覚えました。

さらに、C君のお母様から、2月の受験前に
「息子は入試のため2月1日学校を休みますが、
受験することをお友達には言っていないので、
欠席理由を『受験のため』とは言わないで下さい」と
申し出があったにもかかわらず、
当日登校したクラス全員の前で、
「C君のお母さんからは内緒にするよう言われているんですが、
今日C君は受験のためお休みです」と公表したそうです。

どれもこれも 児童を教育する立場の教師の言動として、
理解できないことばかりでした。

我が家はずんぐり弟が末子ですので、
卒業まで波風立てずに黙って卒業することも考えました。
しかし、ずんぐり弟は報告会以来、学校に行くのが憂鬱だ、と、
そして「俺が大人になってここに住んでいても、
自分の子供はずんぐり小には絶対通わせない」と言っていました。

実はずんぐり小はずんぐり母の母校でもあります。
楽しい思い出がたくさん詰まった母校、
尊敬し信頼できる恩師を持てないずんぐり弟をとてもかわいそうに思いますし、
それがずんぐり母自身の母校であることが残念でたまりませんでした。

これまで小学校に関して疑問を感じたことがあっても、
抗議をしたことは一度もありませんでした。
ずんぐり弟が卒業すれば、小学校と縁が切れますので、
今回のことがキッカケで学校が変わろうと変わるまいと、
正直なところあまり関心はありませんでした。
ですが、今回の一連の学校の姿勢には、どうしても黙っていられませんでした。
当事者の先生方に、
子供達の心につけた傷の大きさを知ってほしかったのです。

担任の先生からは23日に謝罪のお手軽をいただきました。
その先生個人の誠意は感じられましたが、
学校全体から保護者全員に対する回答は何一つ得られませんでした。
卒業前にゴタゴタするのも嫌だと思い、卒業式前日に
教育委員会に手紙を出しました。

卒業式の翌日、教育委員会の方からお電話がありました。
教育委員会の対応としては
・卒業式翌日、校長と両担任を教育委員会に呼び、厳重注意をした。
・来年度のずんぐり小には定期的に教育委員会から指導担当者を派遣し、
児童の人格への配慮に欠いた指導をしていないか観察する。
・小学校名は伏せ、ずんぐり区内の小学校の校長会において本件を報告し、
児童の人格への配慮に欠いた指導のないように指導する。
というお話があり、校長から、該当児童に対して謝罪訪問をしたい、という
提案を受けているが・・・とご相談を受けました。

年度替りの時期でしたので、早く決着をつけたい、
という理由もあったかもしれませんが、
区の対応としては、非常に迅速で、できることはやってくれた、と感じました。
校長からの謝罪については、「個々のご家庭の考えもあるでしょうから、
個別にお電話などで訪問したい旨をご相談され、
ご家庭からのご要望があれば、個々にご訪問されてはどうでしょう?
とりあえず、ずんぐり家としては、伝えたいことを伝えましたので、
訪問やお電話はいただかなくて結構です。」とお答えしました。

約束通り、ずんぐり家には訪問も電話もありませんでしたが、
後日校長からお手紙をいただきました。

この校長はもともと3月で退任が決まっていました。
2人の担任は、今もずんぐり小に勤務していて、
それぞれ1年生と3年生の担任をなさっているそうです。
前述のBちゃんの弟さんの担任になったそうで、
Bちゃんのお母様は嘆いていました。

これで小学校での出来事はおしまいです。
あまり楽しくない内容を長々と書いてしまいました。
お読みになって不快にさせてしまいましたら申し訳ありません。
これからのずんぐり小に何か変化があるのかは、
卒業した今となってはわかりませんが、
何とも後味の悪いずんぐり弟の卒業シーズンでした。

繰上は?

2009-05-28 | 受験本番~次男編~
無事に本郷から合格をいただき、
「2番目に行きたい学校」に進学することが決まったずんぐり弟。
でも実は、ずんぐり母は一瞬だけ迷いました。
ご存知の通り、本郷は高校までしかありませんから、
大学に行くには必ず大学受験をしなければなりません。
かたや明大中野は、希望学部に進めるかどうかはわかりませんが
7割くらいの卒業生が明治大学に推薦入学できます。
どうしても楽な方に流れてしまいがちで
甘えん坊のずんぐり弟には、
もしかしたら付属校の方が向いているんじゃないかしら?
それに、これはずんぐり弟には言いませんでしたが、
本郷に入学手続きをするということは、
明中に支払った入学金を捨てるということです。
家庭教師の費用も予定外の支出だったずんぐり家にとって、
正直小さい金額ではなかったからです。

費用のことはさておき、ずんぐり弟にもう一度気持ちを聞いてみました。
「本郷に行ったら大学受験しないとならないよ。
大学受験で明治大学やそれ以上の大学に入れる保証はないんだよ」
ずんぐり弟は即答でした。
「え?どうして迷うの?
俺は本郷に行きたいよ。
本郷から早稲田大学を目指すんだ!」
この一言でずんぐり母の迷いはなくなりました。
4月からは「本中」の襟章をつけた学ランで登校です。

さて、ずんぐり兄の入試レポートで
「主要な学校の召集日は、どうやら
2月11日に統一されているみたい」と書きましたが、
これはそうでもないようです。
本郷の召集日は15日の日曜でした。
そしてもう一つ大きな勘違いで、
早稲田の召集日は2月11日と思い込んでいましたが、
早稲田には「召集日」というのはないらしい?

実は、ずんぐり親子は、本郷から合格をいただいた後も
心のどこかで「早稲田から繰上合格の連絡が来ないかな?」
と期待していました。
もしあるとしたら、早稲田の入学手続き締切の5日夕方から6日。
それか、召集日(と思い込んでいた)11日夕方から12日。
できるだけ自宅が不在にならないように
かすかな望みを持って待っていましたが、
残念ながら電話が鳴ることはありませんでした。

ずんぐり兄の友人の弟が早稲田に進学を決めていて、
母どうしも親しくさせていただいているので、
早稲田の召集日についてそれとなく聞いてみたところ、
「それが、早稲田って召集日ってないのよ」。
5日に合格手続きに行った後、次に学校に出向くのは
入学式なんだそうです。
手続きの時に宿題はたんと出され、
教科書は後日送られてくるそうで、
制服はそれぞれ採寸に行くそうですが、
「この日に集まります」という日はなかったそうです。
つまり、辞退者が出るタイミングは
5日の手続き締切直後のみ。
その後に辞退する方ももちろん少しはいるのでしょうが、
3日に行われた2回目入試では、
定員100人のところ200人くらいの合格を出していますので、
繰上合格はあったとしてもごくごく僅かなのでしょう。
ずんぐり母が期待したような
「11日夕方から繰上ドミノがバタバタと…」という状況は
もともと起こり得なかったようです。

このことを知ったのは2月の終わりくらいでしたので、
ずんぐり親子の「もしかしたら」という揺れる気持ちが本郷中に固まったのは
13日くらい、本郷召集日の2日前でした。

最終日

2009-05-24 | 受験本番~次男編~
さあ、2月5日。
泣いても笑っても、ずんぐり弟の中学受験は、この日で終わります。
「今日は試験が終わったら、昼メシ食べないで帰ってくるからね!
で、倒れるまでゲームやってやる!」
いや、倒れるまではやらなくていいんですけど、
ずんぐり弟はそう宣言して家を出ました。
この日もサピからの激励は、ずんぐり弟が大好きな算数の先生です。
すっかり「入試慣れ」したずんぐり弟は
「今日こそはイケるぞ!大丈夫!」と送り出して下さった先生と
笑顔で握手をして会場に入っていきました。

1日、3日、と残念な結果でしょんぼりしていたため
前日一瞬は、もう棄権しようかとも考えたずんぐり母でしたが
やっぱり受けにきて良かった。
結果は神のみぞ知る、ですが
「あの時受けてれば良かったなぁ」とは思わなくてすみます。
「やるだけやったんだ」と親子ともに思えることは
大切なような気がします。

試験時間中にどこにも行かずに控え室で待機している、というのは
ずんぐり兄の時から数えても、2回目です。
1回目はずんぐり弟の高輪で、算数60分のみでしたから、
この日のように午前中丸々、というのは初めてです。
3日にも受験して、本郷の控え室の様子はわかっていましたので、
文庫本を2冊持ち込み、一度は席に座りました。
が、ダメです、どうしても落ち着きません。
しかたがないので巣鴨駅前まで戻り、駅前のファミレスでドリンクバーを頼み、
メールをしたりミクシィを見たり、本を読んだりして過ごしました。

試験会場から出てきたずんぐり弟は、
「全部終わったぁ~!」とサッパリした表情でした。
今回もすぐに模範解答を見て自己採点しながら、
宣言通りすぐに帰宅の途につきました。
帰宅途中で昼食を買い込み、家に着いて食べたその後のずんぐり弟は
「この情熱と集中力を勉強に向けられたら、
どんな超難関校だって合格じゃない?」
と思えるほど ゲームに熱中していました。

半面、ずんぐり母は全く家事に集中できません。
ずんぐり弟の自己採点の様子を見ていて、
おそらく本郷3回目も残念だろうと予想はするのですが、
何をするにも気が散ってしまいます。
夕飯を作ることは早々に放棄し、
ケータリングピザかお寿司でも頼もうかな?
と考えていました。

本郷のネット発表は19時。
19時から19:30までは学校掲示もあり、
合格していれば、その場で書類を受け取ることもできます。
19:30までに間に合わなければ、
翌日6日の9時~15時までに合格書類を受け取り、
入学手続きをする、という流れです。

翌日は入試もないし、ずんぐり弟と一緒に発表を見に行こうか考えました。
が、ずんぐり弟はもうすっかりゲームモードになっていて
「ネットで発表見られるんなら俺行かない。
受かってたら明日行くよ」と涼しい顔。
でもなぁ~、もし受かってたら明日書類を受け取って
いろいろ記入しなきゃならない書類もあるかもしれないし、
手続き金も用意しなきゃならないし、
できれば出勤したいずんぐり母としては
ちょっと忙しいぞ。
もしも合格していたとしたら、できれば今日のうちに書類を受け取っておきたい。
しかし、自宅から本郷まで、乗り継ぎが良くてdoor to doorで30分。
ネット発表を見てから家を出るのでは、
19:30に間に合うか微妙なところです。
いろいろシュミレーションをしてみた末、
19:00までに最寄り駅まで行き、
駅前のマクドナルドで携帯サイトから合否を確認することにしました。
残念な結果だったら、駅前でお寿司をテイクアウトし、
帰宅して「お疲れ様会」。
もしも合格していたら、そのまま本郷まで行き、合格書類をいただいて、
帰りにお寿司をテイクアウトし、帰宅して「合格祝会」。
出かける前にずんぐり弟にもう一度「一緒に行く?」と確認してみましたが
「俺行かない」と一言。
90%はゲームに熱中していたのが理由でしょうけれど、
10%は、「わざわざ出かけて行って、不合格だったらガッカリするだけ」
という気持ちもあったのかなぁ?と思います。

2月3日③

2009-05-14 | 受験本番~次男編~
本郷2回目の試験が終わったずんぐり弟に、明中合格を告げると、
口では、あまり感激していない素振りで、
「絶対受かると思ってたよ。それより俺は昨日の早稲田の結果が悲しくてさ。」
と言うものの、やはりホッとした表情でした。
「そういえば本郷って、模範解答も配られたんだよ」と伝えると、
「えっ?本当?すぐにちょうだい!」と、
道端でずんぐり母のカバンに手を突っ込み始めました。
巣鴨駅近くで昼食を食べに入った店で
ずんぐり弟はひたすら自己採点をしていました。
「たぶん○○点くらいだな~」
…う~ん、微妙。
昨年の2回目入試のボーダーラインくらいです。
まあ、年によって合格点は違いますし、夜のネット発表まで待つしかありません。
そして19時。
…結果は不合格でした。
ずんぐり弟は「たぶんイケる」と思っていたのでしょう。
さすがに悔しそうでしたが、涙はありませんでした。

この時点で、翌4日には明中に入学手続きをしに行くことが決定です。
ずんぐり母は、たぶん5日の本郷は無理だろう、と予測していました。
ご存知の通り、5日本郷には、
上位校狙いだったのに それまでに合格がもらえなかった精鋭達も
受験に来るわけです。
ずんぐり兄も、4日までに決められなかった時のために、
本郷の出願書類を用意してありました。
それに、中学受験においては、
1日、2日…と合格率は下がっていきます。

ずんぐり母としては、本郷3回目は受験せずに、明中に進学するのもアリかなぁ?
と考え始めていましたので、ずんぐり弟に提案してみました。
「もともとの計画通りとすると、明日は1日ゆっくり休んで、
明後日また本郷を受けることになるけど
明後日はもう受けずに、明中に決めるって手もあるよ。
明中も行きたい学校の1つだったんだし、
クラブもゴルフ部とか魅力的なのがたくさんあるし、
明中推薦もあるし、それもいいんじゃない?
そしたらもう受験は終わりだから、今からPSPできるよ。」

これまでも、苦しくなるとどうしても
楽な方に流れてしまう傾向のあったずんぐり弟ですから、おそらく
「う~ん、そうしようかなぁ?」と言うのではないかと
ずんぐり母は考えていました。ところが。
「いや。俺は明後日本郷受けるよ。
このままじゃ終われない。絶対リベンジしてやる!」とキッパリ。
おー!幼かったずんぐり弟も
中学受験を通して、ずいぶん逞しくなったものです。
この時は、我が子ながらちょっと見直しました。
「そっか、そうだよね。
早稲田の次に行きたいのは本郷なんだもんね。
ダメでも明中があるんだし、結果がどうでも明後日で受験は終わりだ。
思いっきり戦っておいで!」と肩を叩きました。

さて、2日月曜・3日火曜と休みを取り、土曜から数えると4連休のずんぐり母。
5日も休むのであれば、試験のない4日は出勤した方が良さそうです。
そうと決まれば、4日の明中の手続きは、数少ない家人の出番です。
必要書類を揃え、伝達事項を伝え、翌日の出勤に備えて床につきました。

翌4日、ずいぶん弟は小学校を休み、久々に自宅でノンビリしました。
家人も手続きで留守でしたし、
ずんぐり兄も入試休みが明けて登校です。
ずんぐり弟は一人で家で何をしていたのか?それは謎です。
もしかしたら勉強したのかもしれないし
もしかしたらまったり過ごしていたのかも?
いずれにしても、ずいぶん母が勤めから帰宅した時には
スッキリした表情のずんぐり弟でした。

2月3日②

2009-05-14 | 受験本番~次男編~
本郷第2回の入試が終わる30分ほど前に
ずんぐり母は保護者控え室に戻りました。
控え室は体育館。
寒い日でしたが、ところどころにストーブが置いてあり
会場内が寒いということはありません。
会場の後ろの方にはコーヒー、お茶などのティーサービスがセットされていて、
自由に飲めるようになっています。

ずんぐり母が本郷を訪れたのは4回。
1回目はずんぐり兄が5年生の頃、
サピ主催の学校説明会が本郷で行われた時でした。
2回目はずんぐり弟が5年生の時、オープンキャンパスでクラブ体験に行きました。
3回目も同じ年、文化祭を見に行き、
最後はずんぐり弟の四谷合不合の会場として。
他のいろいろな学校も並行して見てきて、
強く感じたことがあります。
それは、この言葉が適切かどうかはわかりませんが
「本郷はマーケティングに成功した学校だなぁ」ということです。

本郷はずんぐり家から近いこともあり、
地元のずんぐり母の先輩が本郷高校に進学したりして、
古くから親近感を持っていた学校です。
その頃の本郷は、機械科やデザイン科もあり、
工業系が主力の男子校でした。
しかし、少子化が進み、大学進学率も上がり、
機械科やデザイン科で技術を身につけ就職、という生徒は年々少なくなっています。

子供の絶対数が減りつつある今、全国の私学の多くにとって
優秀な生徒をいかに確保するか?が重要な課題となっているのが現実です。
もちろん、大したPRをしなくても
(これは「努力していない」という意味ではありません。
広報活動をあまりしなくても、その学校のスタンスが既に広く知られており、
それがとても魅力的である場合もあると思うのです。
そのような学校では伝統や校風に一貫したポリシーがありますし、
それを変えずに守ることにも実に多大な努力をが必要だと思います。)
毎年多くの入学志望者を集める学校もありますが、
反面、定員割れしそうな学校もあります。
学校選びにあたって保護者が検討するのは
アクセスだったり施設だったり面倒見だったり進学実績だったり費用だったり、
様々な要素がありますが、
それらをクリアして多くの志願者を集める
 ↓
偏差値が上がる
 ↓
優秀な生徒が選抜される
 ↓
進学実績が上がる
 ↓
さらに人気が出る
という正のスパイラルに持っていくことができれば
学校経営は安定するでしょう。
これは「学校が儲かる」ということではなくて、
健全な学校経営ができれば、
学費を上げたり多額の寄付金を集めたり借り入れをしなくても
例えば校舎の建て替えや増築などの設備投資ができたり
カリキュラムに新しい試みを導入したり
優秀な教員を採用したり育てたりできるわけです。
一方、負のスパイラルに陥ってしまうとそれは、
学校経営者のみならず、その学校に通う生徒にも大変な影響を及ぼします。

中学受験は過熱傾向にありますが、
経営に苦心している学校も少なくないはずです。
男子校を共学にしたり、女子校や共学であれば、制服デザインを一新したり、
ホームページをリニューアルしたり、入試日程を変更したり。

本郷の場合は、機械科・デザイン科の募集を停止し、
特進クラスの設置を始めとするカリキュラムの改変はもちろんですが、
受験生や保護者、塾に対する広報活動が成功した例と言えるでしょう。

昨年土のグラウンドを人工芝にしましたが、
校舎は以前のまま、決してピカピカではありません。
男子校のまま、今後共学化の予定もありませんが、
工業系主力のバンカラ校から、進学校へと徐々に変貌を遂げました。

志望校を検討している間、本郷からは
「受験生と保護者に本郷を好きになってもらいたい。」
「保護者が必要としている情報は全て開示しましょう。」という姿勢が感じられました。
一つ一つは小さなことなのですが。

例えば説明会。
6月くらいから始まり、何回かの説明会があります。
ずんぐり母は一度しか行きませんでしたが、
話の内容は毎回少しずつ違いますから、
複数回参加する方もいるはず。
説明会で配布して下さるオリジナルシャープペンシルは毎回色を替えているとか。
「全色集めて下さいね」なんておっしゃっていました。
説明会でアンケートに回答すると、
願書を取り揃える時期にはハガキを下さったり、
説明会で保護者から寄せられた声をホームページにアップしたり。

例えばオープンキャンパス。
ずんぐり弟は卓球部のクラブ体験をしましたが、
体験終了した生徒には「修了証」のようなカードを下さったり、
記念に卓球のボールを下さったり。
出願直前には学校名で子供宛てに
お年賀状(「グラウンドが人工芝になりました。ぜひ来てください」
のようなメッセージと写真が印刷されたもの)を下さったりします。

また、出願すると受験票ホルダーを下さるのですが
それには「入試まで健康に気をつけて」とか、「実力を出し切れるように」とか
激励の言葉が書いてありました。
入試当日は試験開始後しばらくすると、保護者控え室にて、
実受験者数などの状況が報告されます。
各科目が終わると、試験問題が貼り出されます。
問題を下さる学校は多くありますが、本郷では配点つきの模範解答まで下さいます。

複数回出願をしていて、合格したために2回目、3回目を受験しなかった場合は
受験料を返してくれます。
残念ながら不合格だった場合は、
受験票を持参すると、点数を教えて下さるそうです。

2月3日①

2009-05-01 | 受験本番~次男編~
この日は本郷第2回入試。
本郷はずんぐり家から近いのですが、集合時刻が早く、
家を出た時刻は前日、前々日と変わりません。
「早稲田がダメなら本郷に行きたい」と言っていたずんぐり弟は
「今日で決めてやる」と意気込んでいました。
巣鴨駅から2分ほどの本郷学園の門に着くと、
門の一番近くにサピの先生方が陣取っていました。
この日の激励の先生は算数の先生でした。
ずんぐり兄同様、ずんぐり弟もサピの先生はどの先生も大好きでしたが、
算数の先生は特にお気に入りでした。
なぜなら算数は大の得意科目。
他の教科では、叱咤激励されることはしょっちゅうでも
誉められることはなかったずんぐり弟。
でも算数だけはそこそこできるので、
誉めていただく機会が多かったのです。
「さすがずんぐり君だね」
「みんなが問題解いてる間、先に解けたずんぐり君は
この特別問題をやっといてね。」
「算数は(だけなら)上位コースと互角だね」
誉められたいタイプのずんぐり弟の性格をしっかり読んで、
その気にさせくれた先生です。

ずんぐり弟を本郷に送り届けた後は、
前夜発表のあった高輪に合格書類をいただきに行きました。
その足で前日と逆ルートをたどり、明中へ。
発表の掲示は10時。
その10分前にネットでも発表されます。
東中野駅に着いたのが9:50くらいでしたので
入試休みで自宅にいたずんぐり兄に電話を入れました。
自宅では、ずんぐり弟の入試結果を気にしているずんぐり兄が
ネット発表を確認してくれることになっています。
やったー!明中も合格をいただくことができました。
東中野駅前のファーストフード店で、一息入れながら、
高輪・明中両校の入学手続き書類をチェックしました。
もし、今ずんぐり弟が受けている本郷が、
夜のネット発表で合格とわかれば、これらの書類は不要になります。
しかし、本郷が残念な結果だった場合は、
翌日の午後には明中の入学手続きをしなければなりません。
手続きに必要なものを確認し、巣鴨までの帰路につきました。

そうそう、他の学校の入学手続きには不要でしたが、
明中だけに必要だった書類があります。
それは子供の住民票です。
(ちなみに筑駒は2次出願の時点で住民票が必要となります。)
出願書類に記載がありましたので、
ずんぐり母は1月末に区民事務所に取りに行ってありました。
明中の発表を見てから取りに行っても間に合わなくはなかったですが、
この日のずんぐり母のスケジュールからすると
けっこう忙しかったです。
明中受験をする方は、入試前に取っておかれることをお薦めします。


2月2日⑤

2009-04-30 | 受験本番~次男編~
大門で乗り換え、泉岳寺で下車した後も
ずんぐり弟は無表情・無言のままでした。
時間はかなり余裕があるので、高輪の食堂スペースを使わせてもらって
おにぎりを食べながら気持ちを切り替えさせよう、と歩き出したその時、
右手に古いお店を発見しました。
お寿司屋さんです。

以前にも書いたかもしれませんが、ずんぐり兄弟の大好物はお寿司です。
何でもよく食べますが、お寿司だと特に食が進みます(たくさん食べる)ので、
お手軽な回転寿司に行くことがほとんど。
回転寿司でも、お皿の色によって値段が違うお店は、ずんぐり家ではNGです。
「○円均一!」と書いてあるお店でないと、安心して入れないのです。

泉岳寺駅の近くで見つけたそのお寿司屋さんは、
もちろん回転寿司ではなく、普通のお寿司屋さん。
ランチの営業をしていることはわかりますが、
メニューやお値段は店の外には書いていません。

お寿司好きのずんぐり弟でも、今の状態ではたぶん
「食べたくない」と答えるだろうなぁ、と予想しながら一応聞いてみました。
「お寿司屋さんあるけど…たまには回転寿司じゃないお店入ってみる?」
…すると!無表情だったずんぐり弟に表情が戻りました。
もちろん笑顔にはほど遠いですが、「えっ?」と目を丸くしています。
「でもそんなに時間ないでしょ。
俺、着いたら算数の勉強するつもりだから。」と、ずんぐり弟。

ずんぐり母
「算数の勉強今からするより、少しリラックスするのもいいんじゃない?
それに集合時間まであと1時間以上あるよ。」
…またまた表情が動きました。
ずんぐり弟
「え?でも~、さっきお母さんおにぎりとか買ったんでしょ?
あれどうするの?捨てちゃうの?」
…お?食べ物に食いついてきました。これは良い兆候です。
ずんぐり母
「生モノは買ってないから、夜まで消費期限あるよ。
温かいところに置いとかなきゃ大丈夫じゃない?
持って帰って、夕方コバラがすいたら食べればいいよ。」
ずんぐり弟
「そ、そうかなぁ?じゃあお寿司食べようかなぁ。
やっぱりアメリカンドッグ一つじゃ腹減ってきた」
…やっと笑顔が出ました!
これはもう、グルグル回らなくても、お寿司屋さんに入るしかありません。

思い切って引き戸を開けると
「らっしゃい!」温厚そうな板さんが迎えてくれます。
さっそく壁にかかったメニューを確認。
ランチメニューは、
竹にぎり、梅にぎり、竹ちらし、梅ちらし、の4種のみ。
「カウンターでお好み、ってわけにはいかないけど
好きなの選んでいいよ。」と言うと
ずんぐり弟は嬉しそうに、でも小さな声で
「高いのでもいいの?」聞いてきます。
ずんぐり母が頷くと、「じゃあ、竹にぎり!お母さんは?」
…大しておなかもすいていなかったのですが、
ここでずんぐり母が梅を頼むのも、空気読めてない感じです。
「じゃあね~、せっかくだからお母さんも
いいの頼んじゃおうかなぁ。竹ちらし!」

板さんが持ってきてくれた温かいおしぼりで手を拭き、熱いお茶を飲むと
さっきまでピリピリしていた雰囲気がだんだん緩んできました。

「俺ね~、早稲田の試験、ホントに自信あったんだよ。
算数なんてすっごいできたんだから!
あれで受からないって、早稲田は本当に難関だなぁ。
あー、すっげー悔しい!
でもね、明中は相当できたよ。マジマジ、これはマジ。
高輪の算数も、9月の時点で過去問やって
3年とも合格最低点取れてるから、
いつも通りやれば大丈夫だよ。
でもなぁ、やっぱ早稲田くやしいよ~!
こうなったら明日の本郷で決めるしかないな!」
さっきまで無言で無表情だったずんぐり弟が
いつもの調子でペラペラと喋り始めました。
オフィス街のランチタイムは既に過ぎたためか
お店にお客はずんぐり母子のみ。
「うめぇ!」と言いながらお寿司をほおばるずんぐり弟に、板さんが
「お兄ちゃんはこれから試験なのかい?
今朝たくさん試験の人がいたみたいだけど。」
と笑顔で話しかけてくれます。
「そうか、午後も試験があるのかー。
あそこの学校(高輪のこと)の子はいい子ばかりだよ。
頑張って合格して、またお母さんと一緒に食べにきてよ。」と
言ってくれる板さんに
「はい、頑張ります。
でももっと行きたい学校があるんで、そこに受かるつもりだから
そしたら食べに来られないかもしれません。」なんて
笑顔で軽口を言えるくらいリラックスできたみたいです。
板さんは
「そーか、それはすごいなぁ。頑張ってね。」と笑ってくれました。

ずんぐり母もすっかりくつろげて、
思わずビールを頼みたくなるほどゆったりしたランチタイムでした。
おいしいお寿司と、熱いお茶と、気の利いた板さんのおかげです。
2人で4900円のランチ、全然高くありませんでした。

笑顔で店を出て、おしゃべりしながら高輪中学に到着。
実受験者数は300人強で、学校に入る時間も分散していますし、
午前も高輪を受験した生徒は校内で昼食をとっているはず。
学校に入る親子は僅かです。
「さすがにこの時間は激励の先生はいないよね~?」
などと話しながら校内に入ると、
…いました!別の校舎の先生なので面識はありませんが
サピの腕章をつけた先生が、1人だけ待っていて下さいました。
若くて美人の女性講師に握手をしてもらい気を良くしたのか
ずんぐり弟は足取り軽く試験会場に入って行きました。

高輪中学の保護者控え室は、校舎内にある体育館です。
算数のみで、試験時間は60分だけですから、
ずんぐり母もそこで待つことにしました。
キレイな体育館は程よく空調がきいていて快適です。
空いている椅子に座って読書をするはずが、
試験時間の半分以上を居眠りをしてしまったずんぐり母でした。
試験が終わって出てきたずんぐり弟はさすがに疲れた様子でしたが
出来はまあまあだった様子。
すぐに帰途につき、帰宅したのが18時過ぎ。
ずんぐり弟は、テレビの上に置いてあったPSPの箱を恨めしそうに見ながら
「今日から遊べるはずだったのになぁ」とつぶやいていましたが、
もう涙はありませんでした。

そして高輪のネット発表。合格です!
明中の発表は3日、本郷の入試が始まってからですので、
翌朝に備えて早めに就寝しました。

2月2日④

2009-04-26 | 受験本番~次男編~
早稲田から明中に戻るずんぐり母の頭の中は、
目まぐるしく動いていました。
落ち込んだり悲しんだりしている時間はありません。
おそらくずんぐり弟は、ずんぐり母が笑顔で早稲田の合格を
報告してくれると思って試験会場から出てくるはずです。
ずんぐり弟にどんな言葉で伝えよう?
どんな表情で伝えたら、ショックが一番小さいだろう?
よい考えが浮かびません。
そしてもう1つの懸念が昼食です。
食いしん坊のずんぐり弟にとって、食事はとても重要な要素です。
1月校が終わったあたりから、2月のスケジュールのシュミレーションをして、
2日午前に明中を受けた後、高輪午後算数を受けるまでの間に
どこで昼食をとるかを考えていました。
受験がらみに限らず、午前中から外出して帰宅が午後になる予定の時は、
必ず「今日の昼メシどうするの?」と聞くずんぐり弟。
ご飯のことが気になってしかたがない彼にとって
昼食はとっても重要なはず。
入試と入試の合間に食べる昼食は
「消化が良いもの」とか「身体が温まるもの」とか
「手早く食べられるもの」とか「リラックスできるお店」とか
いろいろな要素が考えられるのですが
食べることが大好きなずんぐり弟にとっては、
「喜んで食べられるもの」というのか一番いいような気がしました。

東中野からのルートは、大江戸線で大門に出て、
浅草線に乗り換え泉岳寺、と決めまていました。
明中も高輪も、郵送出願ではなかったので、
出願の際に、東中野から泉岳寺までの途中に、
昼食向きのお店がないかチェックしてみました。
もっとじっくり探せば見つかったのかもしれませんが、
泉岳寺駅から高輪中学の間には、思うようなお店がありません。
東中野近辺もファーストフード店が主だった様子。

高輪中学では、午後算数入試の受験生のために
食堂スペースを解放してくれています。
在校生は休みですので、食堂営業はしていないですが、
自宅から持ってきたお弁当や、どこかで買った物を持ち込んで食べていい、
ということが、出願時にいただいた説明に書いてありました。

事前リサーチの結果、「これだ!」と思うランチが浮かびませんでしたので、
本人に聞いてみることにしました。
1月後半から何度か聞いてみたのですが、返ってくる返事はいつも同じ。
「俺は1日で早稲田に受かるから、高輪は受けないよ。
明中が終わったら、昼は食べないで帰ってきて、
すぐにうちでゲームするんだ。だからどこも寄らないよ。」
2日朝、明中に向かう時にも、
「今日の昼ごはんのこと、(早稲田に受かってれば)
食べないで帰ってくることになるかもしれないけど
どうするか一応考えておきたいのよ」と
改めて聞いてみましたが、答は同じ。
「たぶん早稲田に受かってると思うから、考えなくていいよ」とアッサリ
・・・どうしましょ・・・
明中の試験は納得いく出来映えだったようで
足どりも軽く出てきたずんぐり弟に
笑顔で、できるだけサバサバと、そして小さな声で
「早稲田残念だった。お昼何食べよっか?」と声をかけました。
一瞬でずんぐり弟の表情が曇り、無言になりました。
ずんぐり母はできる限り明るく
「だってね、ほんのちょーっとの人しか合格しなかったんだよ。
お兄ちゃんの時はさ~、同じくらいの人数が受けて380人も合格だったのに
早稲田はたった229人だよ。
ずんぐり弟もかなりできたはずだから
今日受かってた子は相当な出来だったんだよ」とフォローしてみるのですが、
ずんぐり弟は一言も話さず、口を真一文字に結んで
東中野への道を歩いて行きます。
駅前の大通りに着いた時に、もう一度声をかけました。
「どうしようか?泉岳寺降りるとお店があんまりないから
ここらで食べていった方がいいと思うんだよね」
内心はずんぐり弟が「もう午後は受けない!このまま帰る!」と
言い出すのではないかとヒヤヒヤしながら…
ずんぐり弟は「帰る」とは言いませんでした。が、
「昼メシいらない」と一言。
たぶんずんぐり弟の12年の中で、
体調が悪くないのに食事をいらないと言ったのはこれが初めてだと思います。
高輪算数入試は15時~16時。
空腹状態で頭が働くとは思えません。
おにぎり1つでもいいから食べてほしい!
おそるおそる言ってみました。
「午後高輪受けるんだよね?
何か少しでも食べないと頭が働かないよ。
何か買って行って、高輪の食堂で食べようか?」
ずんぐり弟の答は
「じゃあそこのコンビニで買って店の前で食べる」
・・・えーっ?それはちょっと・・・
「おにぎりとか海苔巻きとか、店の前で立ち食いするの?
それは嫌だなぁ」と答えると、
「じゃあアメリカンドッグ」
おにぎりでもアメリカンドッグでも、コンビニの前で立ち食いさせるのは、
ずんぐり母としてはとても不本意だったのですが、この時は
もうしかたがない、と諦めました。
ずんぐり弟が飲み物を選んでいる間に、高輪に着いてから
パパッと食べられるように(アメリカンドッグだけでは足りないでしょうから)、
ずんぐり弟の好きそうな海苔巻きやおにぎりを買い、
コンビニ前でずんぐり弟を隠すようにして、アメリカンドッグを食べさせました。
無表情・無言でアメリカンドッグを食べた後も、ずんぐり弟は一言も話さず
大江戸線の乗り口に向かっていきました。
たぶん一言でも言葉を発したら、涙が出てしまいそうだったのでしょう。

平日昼間の大江戸線はすいていて、2人並んで座ることができました。
席に座り上着を脱いだずんぐり弟は、頭からすっぽり上着をかぶってしまい、
大門の駅の手前でずんぐり母が声をかけるまで、ずっとそのままでした。
周囲の人達に泣き顔を見られたくなかったのでしょう。
合格できると思っていただけに、
かなりショックを受けていた様子のずんぐり弟を前に
ずんぐり母まで泣きたい気持ちになりかけました。

でも。今からもう一度同じ試験を受け直すわけにはいかないのです。
これまでどんなに頑張ってきたとしても
どんなに手応えを感じていたとしても
合格した子とできなかった子とには
1点かもしれませんが点差があったのです。
それを今悔やんでも、合否がひっくり返ることはないのです。
今、ずんぐり弟にできることは、これからの試験を全力で闘うこと。
早稲田の受験生だけ考えても、4人に約3人は不合格だったわけで、
同じ思い、悔しさを胸に2日以降の入試に臨む子がたくさんいるのです。
「前日の結果が×だったからショックで・・・」などと言っていたら、
2日以降を勝ち取ることはできない。ずんぐり母はそう考え、
「この状況は想定の範囲内。動揺することではないのよ」という表情で
明るく声をかけました。
「さあ、大門で乗り換えるよ。上着着てね!」

2月2日③

2009-04-20 | 受験本番~次男編~
ずんぐり弟を明中に送り届けた後、
いつもならどこかで時間を潰すずんぐり母でしたが、
この日ばかりはそうしていられません。
10時には、昨日受けた早稲田の発表があります。
東中野から一度中野に下り、東西線に乗って早稲田まで。
乗り換えも順調で、9時過ぎには早稲田駅に着きました。
発表の時刻まで、学校の並びにある喫茶店で
温かいココアを飲み、気分を落ち着けて本を読むことにしました。
しかし、ドキドキしてしまい、活字が目に入りません。
明中を出る頃までは、早稲田に受かっているような
ずんぐり弟と同様の気持ちでいたのですが、
学校に近づくにつれて、残念な結果のような気がしてきました。
そして10時。
早稲田の門を入ると、その正面に、合格者番号の掲示がありました。
近づかないと番号は見えませんが、その掲示板を前方に見た瞬間、
残念な結果であることを確信しました。
なぜなら、その掲示板は あまりにも小さかったのです。

早稲田を1日に受験する生徒は、いわゆる熱望組が大半、
つまり辞退者は少ないであろうことは覚悟していました。
が、1回目の定員200人に対し、合格者229人。
これはすご~く少ない!掲示板のサイズを見て実感…
例えばずんぐり兄の年の開成は300人定員のところ、380人以上の合格者を出しています。
開成の掲示板に比べて、早稲田のはとっても小さくて
1000人以上の受験生の中から、たったこれだけしか合格してないんだ…
そう感じた途端に、膨らんでいた自信が一気にしぼみました。
ずんぐり弟がいくら「自信がある」と言っても、
あの229人のうちに入れたとは思えませんでした。
そして結果。
ずんぐり弟の番号はありませんでした。
もともとがかなり厳しいチャレンジでしたし、
もし合格し、入学したら、ついていくのが大変だろうなぁとも思っていましたし、
受けてみよう!と思えるレベルまでは到達したことは
我が息子ながらよくやったと思いますし、
本番では持てる力を出し切れたようですし、
後悔はありませんでした。
…でもやっぱり悔しい!
受験票の番号と掲示板を何度か見比べて、ため息をついた時、
見たことのある後ろ姿に気づきました。
ずんぐり弟を最後まで叱咤激励して下さり、
本番ではガッチリ握手して下さった サピ社会の先生です。
メモを片手にペンを走らせていらして、
たぶん 校舎から早稲田を受けたずんぐり弟達の結果を
確認に来て下さったのでしょう。
先生の肩も、ずんぐり母と同様に下がっていました。
後からお聞きしたところ、
ずんぐり弟の校舎の早稲田の結果はかなり厳しく、
合格したのはほとんど3日受験の生徒だったそうです。
ずんぐり母は先生に話しかけました。
「厳しかったです。本人はかなり手応えがあったようなんですが・・・
たったこれだけしか合格できないんですね。」
先生もとても残念そうな表情で
「厳しかったですね」と一言。
思わず涙がこぼれそうになりましたが、
「でも今、ずんぐり弟は明中で戦っているところです。
結果を伝えたら、気持ちを切り替えて
午後も全力で戦うように伝えます」と答え、先生も
「そうですね。今日は午前午後とも実力を出せばイケるはずです。」
と、東中野に戻るずんぐり母を送り出して下さいました。

2月2日②

2009-04-13 | 受験本番~次男編~
2日は明中を受験したわけですが、
実は、明中にはデメリットが2点ありました。
学校の短所ではなくて、ずんぐり母の都合に合わない、ということなんですが。

A:1合格発表が即日ではなく翌日である。
「2日夜の時点で、どこか1校から合格をいただいておきたい」という
ずんぐり母の希望はクリアできません。

B:合格した場合の手続きが4日までである。

Aの問題をクリアするため、
1日午後か2日午後に、もう1校受験することを考えました。
1日午後の学校を何校か検討しましたが、
候補として考えた学校は4教科入試でした。
1日朝から緊張して第一志望校を受験し、
その日の午後にまた4教科受験し、
夜帰宅して翌朝また受験…これはキツそうです。
2日午後には高輪の算数1教科入試があり、激戦は予想されましたが
算数だけは得意なずんぐり弟。
9月中旬にトライした過去問もなかなかいい感触でしたので
出願を決めました。

高輪午後算数の合格発表は、2日当日の夜です。
「これで合格をいただければ、翌3日の本郷で思い切って戦える!」
「いやいや、1日早稲田に合格していれば
2日午後は受けなくてすむのよね」
すっかり「捕らぬ狸の皮算用」状態のずんぐり母です。

Bの問題については「そうなった場合はしかたない」と
開き直ることにしました。
「そうなった場合」とは、
1日の結果が2日にわかり×
2日の結果が3日午前中にわかり○、
3日の結果が3日夜にわかり×、の場合です。
ずんぐり弟の気持ちとしては
本郷>明中ですので、4日は休養日にして
5日にはまた本郷を受けることになります。
しかし、2日明中の手続き締切は4日までですので、
5日夜の本郷の結果を待たずに、明中に入学金を入れなければなりません。
最終的に5日に合格をいただけたとすると、
ずんぐり弟の希望通り本郷に進学することになりますから、
明中に入れた入学金は丸々ムダになってしまうことになります。
しかし、それも狸の皮算用。
ずんぐり弟の行きたい学校、受けたい学校を受けることにしました。