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ずんぐり兄弟 中学受験体験記

2007年、筑駒・開成中に合格した長男の開成ワクワク体験記と
2009年に本郷中に合格した次男の本郷ドキドキ奮闘記

運動会、その前に…

2007-08-07 | 開成の生活
もう3ヶ月も前のことになりますが、
5月上旬の日曜、開成大運動会が開催されました。

今日はこの運動会について書こうと思うのですが、
運動会について語るにあたり、まず触れなければならないのが
ボートレースです。
ボートレースは、開成高校と筑波大付属高校が、
年に一度 戸田ボートコースで行う対抗試合で、
何十年も続いている伝統ある行事です。
筑付についてはよくわかりませんが、
開成のボート部は最近は人数が少なく、
この対抗試合もここ数年連敗です。
しかしこの行事は、開成新入生にとっては特別な意味があるようです。

中学新入生300人と高校新入生100人は、
このボートレース応援が全員参加の行事です。
その応援練習のため、入学するとすぐに校歌と応援歌のCDが配られ、
覚えてくるよう言われます。
そして入学後1週間くらい、やっと校内の位置関係がわかりかけた頃、
高3応援団の先輩方と対面!

昼休みや放課後、応援練習を応援団の指導のもと行うのですが、
この応援団の先輩方が怖い!

怖いと言っても、私達大人から見ると微笑ましいくらいなのですが、
学ランの胸をはだけ、中は素肌(?Tシャツかな)、
袖をまくり、常に腕組みをして、決して笑わない。
その風貌で睨みをきかせ、
「返事は『オウ!』だ!」
「声が小さい!」
とかやられるわけです。

高校新入生は年齢も近いので、そうでもないかもしれませんが、
ついこないだまでランドセルをしょってた中1にしてみたら、
恐ろしく怖いみたいです。

実際のところ先輩方はけっこう優しいことが、
運動会直前にわかるんですが、
それまでは先輩方は恐ろしく怖いモノ、という印象を植えつけられ、
上下関係を学ぶ機会を与えられるわけです。

運動会の練習もそうですが、このボートレース応援には先生は全く出てきません。
勿論、怪我の時の対処とか開会式の挨拶には先生が出てきますが、
ほとんど全てを高3が仕切ります。
ボートレースで「開成の校風」のような物を肌で感じ、
その流れで運動会に向かうのです。

ペン剣ファン

2007-04-27 | 開成の生活
私がペン剣ファンになったのは、
たしか2年前に運動会を見に行った頃だったと思います。
開成の運動会はスゴいです。
どうスゴいかは、2年前の記憶をたどるよりも、
今年の運動会を終えてからの方が、より詳しくお伝えできるでしょうから、
またその時に書くことにします。
そして一昨年、去年と連続で行った文化祭、これもとても楽しくてスゴいです。
スゴいと思ったのは、
これら大掛かりな行事が全て生徒達で運営されている点です。
例えば運動会の競技のルール、練習方法やスケジュール、
文化祭の各参加団体の統括、何から何までぜーんぶ生徒です。
そうやって行事に燃えて、さあ受験!とモードを切り替え、大学受験に挑む、
そんな学校です。

開成の入学説明会に出て「ありがたいなぁ」と感じたことは、
私立ですから公立よりは勿論費用がかかりますが、
とても良心的だということ。
お願いされる寄付金はありません。
制服の指定は学ラン上下だけです。
(正確には黒い学ランで開成ボタンがついていれば、
指定店で買う必要はありませんが、
これはみなさん指定店に注文するようです)
中に着るYシャツは白なら何でも、ヨーカ堂でもDマートでもかまいません。
体育着も白なら何でもOK。
「特に運動会前は毎日練習で数が必要ですから、
ユニクロでも何でもいいですよ」
と先生からお話があります。
体育館靴も自由。
「制服指定店でも売ってますが高いから買う必要ないですよ。
それよりお子さんの足は成長しますから、
足に合ったものを選んであげて下さい」
と説明されました。
ちなみに通学時はスニーカーで、そのまま体育で使うので同様です。
カバンも指定なし。うちはナイキの巨大なリュックで通学してます。

何年か前の説明会の資料に
「保護者の負担が増えないように努力している。
平均的なサラリーマンの家庭で
兄弟2人入学させられる程度の金額でおさまるように考えている」
と書いてありましたが、本当にその通りでした。

そして今、私が最も魅力に感じているのは、
塾についての学校の考え方です。
入学式の校長先生のお話でも
「開成の行事や部活を精一杯やり、授業にも真面目に取り組んで、
それでもまだ余裕があれば塾もいいでしょう。
でも学校のことをきちんとやったら、そんなに余裕はないと思います」
とおっしやっていました。

私も以前、長男にそっくりなことを言った覚えがあります。
サピックスが大好きだった長男は、中学でも塾に行きたい、と言っており、
進学先について悩んでいた時も、
「お母さん、塾に行くなら筑駒だよね?学費安いから塾も行けるよね?」
と言いました。
私は少なくとも中学生のうちは塾に行かせるつもりはなかったので、
「私立でも国立でも当面塾に行かせるつもりはないから、
塾に行く前提はナシで進学先を選んでね。」と言いました。
それでも結局春休みはヒマでヒマで身体を持て余しており、
Z会の中学準備講座に行かせましたが、
学校が始まっても継続して通いたい、という長男には
「まずは学校に慣れて、行事や部活を一生懸命やり、
それで学校の成績もトップクラスで、もっと勉強したいと思ったら、
その時は塾を考えようね」と言いました。

本人はいざ入学してみたら、とにかく毎日が忙しく、
塾の『じ』の字も言わなくなりました(笑)
初めての保護者会の時には、組主任(担任)はズバズバ言う先生で、
「今すでに塾に行っている子もいるかもしれませんが、
ハッキリ言って時間の無駄です」とおっしゃっていました。
学年主任はこうおっしゃっていました。
「入学してからの毎日を見ていたら、相当疲れることがわかると思います。
生徒達は新しい生活に慣れるので精一杯の上、
ボートレース応援や運動会の練習がビッシリです。
今まで塾で指導を受けてきて塾からの課題をこなしてきたから、
何とか通うことはできるかもしれませんが、
それで学校の生活も塾の成績も両方崩れてしまうことも少なくありません。
それでもどうしても塾に行かせたいのなら、せめてもう少し待って下さい。
運動会が終わり、部活が始まり、開成のペースに慣れてからにして下さい」
こうもおっしゃっていました。
「今までどの子も塾でとても頑張ってきたから、合格されたんだと思います。
でもここで一度、塾型の勉強から離れてほしいんです。
与えられた課題を与えられた時間にこなすのではなく、
勉強のやり方そのものを自分で見つけられるようになってほしい」

もしかしたら5年後、
「そんな言葉に惑わされず、最初から塾に行かせておくべきだった!」
と後悔する日が来るかもしれません。
でもそれは、「塾に行った・行かない」ではなく、
本人の資質と努力、そして私の教育に不足があったということと考えよう、
と今は思っています。

いかがでしょう?
開成に合格したら、ハイ次は東大目指して一直線!
というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、
学校自体はそういう雰囲気は全然ないところが私は大好きです。

開成 春休みの宿題

2007-04-24 | 開成の生活
ブログを書いてみよう!と思いたった時、
長男が開成に入学するまでに経験してきたことや
今サピックスに通っている次男のこれまでのことを順を追って書き、
現在に追いついたところからは
長男の開成ライフや次男の中学受験について
現在進行形で書いてみるつもりでした。

ですが、振り返ってみるといろんなことを思い出して、
なかなか「今」に追いつかないことに気づきました。

ご存知の方も多いと思いますが、開成は行事が盛り沢山の学校です。
そのたびに感じたこと 考えたことを記していきたいのですが、
忘れっぽい私はどんどん忘れてしまいそう。

なので、今日からは最近のことも並行して書いてみようと思います。

開成の合格をいただいた2日後、筑駒の合格もいただき、
進学先をどちらにするか悩みに悩んだ結果、
2月11日の召集日 私と長男は開成中学の講堂にいました。
悩みに悩んだ一週間のことは、また改めて書くことにします。

合格者の召集は「これに出席しないと入学の意志がないものとみなす」
というもので、
その後の手続きの説明や、学校によっては制服の採寸があります。
東京神奈川の私立男子中学の召集日は、
数年前までは学校によってまちまちだったらしいのですが、
今は慶應など一部の学校を除いては2月11日になっているようです。
統一された経緯は、正確なところを知らないのですが、
紆余曲折があったらしいです。
ともかくこれは受験生には大変ありがたいことで、
学校側ではこの日に辞退者の確実な人数が把握できるわけですから、
入学意志のある人数が定員より少なければ、
すぐに繰り上げ合格者に連絡ができるわけです。
開成の場合には、2月末までに辞退手続きをすれば
合格時に納めた金額のうち施設拡充費を返してもらえるので、
召集日に出席した後にやっぱり辞退、という人もいるかもしれませんが、
開成の召集に出席したということは、
他の学校の召集に行けなかった可能性が高いですので
かなり少数でしょう。

開成の召集から帰宅した夕方、長男の友人ママから
「開成から繰り上げの連絡が来たのよ!」と喜びの電話がありました。
彼は3日に受けた第2志望校に合格しており、やはりその日が召集で
制服採寸も済ませ帰宅したところに電話があったそうです。
その学校は入学時に支払った入学金は一切返還されませんが、
彼は入学を辞退、オーダーした制服もキャンセルして、
今は長男の同級生です。
彼が辞退したことで、その学校は欠員が出ますから、
そこにまた繰り上げ合格者が入ります。
すると繰り上がった人のぶんまた辞退が出て…というように、
繰り上げドミノが例年2月末くらいまで続くようです。
召集日が統一されていなかった頃は、
複数校合格者が最終的に進学先を決めるのが3月入ってから、
などということも少なくなかったそうです。
そうすると、繰り上げドミノが3月下旬まで続くことになり、
これは子供にとっても親にとってもかなりの精神的負担ですよね。
親には費用の問題もあるし。

招集日に中学の講堂で行われた説明会では、
座席に受験番号が貼られていました。
ところどころにチラホラ空席もあり、
優柔不断な私はそれを見て心が揺れました。
おそらく空席の多くは筑駒の招集日に行ったものと思われ、
(両方合格いただいたら、ほとんどの子が筑駒に行くだろうなぁ)
なんて思うと、
(私達の選択は正しかったのかしら?)と心の中で声が聞こえました。

説明会は、事務的な説明も含め2時間ほどかかったでしょうか。
「この学校を選んでよかった!」
講堂を後にする頃、私は心から思っていました。
もしかしたら筑駒の説明会に出ていても
同じように感じたかもしれませんが、
開成の先生方のお話で、
私はますますペン剣ファンになってしまったのです。
私が長男を通わせたい、とイメージしていた中学と開成が
見事にマッチしている、と感じました。

進学実績と通塾に関する考え方、校則について、、、
私がファンになった理由はいろいろあり、一度には書ききれません。
それはまた追々書くとして、今日紹介したいのは、「春休みの宿題」

合格後、入学までに様々な課題を出す学校も多いですよね。
作文や読書感想文、アルファベットの勉強、問題集など。
開成でも入学までの課題が出されましたので紹介します。

・腹筋 20回
・背筋 10回
・スクワット 30回
・縄跳び 300回
・ランニング 1km
最初は無理せずできる範囲でよいので、上記回数を目標に毎日続けましょう

開成の運動会はとても激しいのですが、受験勉強で外遊びをしていない子が多く、
普段身体を動かしている子に比べて、明らかに身のこなしが悪い。
運動会で怪我などをしないためにも、
春休みを利用して是非体力をつけて入学してください、
と言われました。

体育会系大好きの私は、これですっかりペン剣ファンです。