
降りそそぐ 光りのシャワー
それは 自然が造る スポットライト
この世の 全てのものは
その光によって 守られている
日に日に 色を変化させ
美の頂点へと 導いていく 光のマジック
華ひらくまでの
未成熟な姿も また麗しく
そのオーラ
目にするものの足を止め
一瞬の 現実逃避
これから先の 未知に染まりゆく 美しき姿
ひとり空想の中 心に華ひらかせる
時代を越えて
今もなお 贅沢な 美へのいざない
* * *

秋だというのに、
その日は夏日のように暖かく、
浮かぶ雲さえも秋を忘れているようでした。
西山荘(せいざんそう)は、この常陸太田市にあります。

ここは、巨峰が美味しいところでもありまして、
橋には巨峰のオブジェが飾られていました。

到着してみると、
紅葉には、まだちょっとだけ早かったのですが、

木々の間から青空が見える日の散策。
よろしけれは、少しだけお付き合いくださいね。

緑の中にちょっとだけの紅葉も美しいものでした。
この西山荘は、時代劇でお馴染み水戸黄門の水戸光圀公が、
元禄4年(1691)5月9日から元禄13年(1700)12月6日に亡くなるまでの10年間を過ごされた隠居所で、
自然を大切にした庭園と質素な家屋(再現したもの)が残されています。

昔は、西山荘のことは西山(にしやま)御殿と呼ばれていたそうです。
茨城県指定史跡になっています。

敷地内には、こんな立て札がありまして、
「助さんの住居跡」となっています。
隠居した黄門様と一緒に生活していたのですね。

こうして見ていると、
真っ赤になった紅葉も素敵ですが、
これからどのように色づいていくのか、
いつ頃に真っ赤になるのかなどを、
想像しながら散策するのも楽しいひとときでした。

庭園内には小さな滝のようなものも作られていて、
他にも池や水路があったり、
水を豊富に活用している様子が伺われました。

茅葺屋根の建物は、
隠居所を再現したものですが、
気になったのが屋根の上。
何やらヒヨコの頭に毛が生えているみたいに、
緑色の何かが生えています。
近づいてみると・・・

植物でした。
これは、何を意味するのでしょうね?
火事除けのおまじないで、
「水」と書かれているのはよく見ますが、
これも同じように、火事除けでしょうか?
気になったので、調べました!(^-^;
どうやらこれは、
芝棟(しばむね)と言われるもので、
茅葺屋根において棟からの雨漏りを防ぐための棟仕舞の一種だそうです。
具体的には、
①まず棟の上に土を載せてしっかりと押さえ、
②次にその土が風雨に流されないように芝(植物)を植え、
③やがてその根が張ることで棟をしっかり固める。
という伝統的な技法なのだそうです。
①まず棟の上に土を載せてしっかりと押さえ、
②次にその土が風雨に流されないように芝(植物)を植え、
③やがてその根が張ることで棟をしっかり固める。
という伝統的な技法なのだそうです。
棟に植える植物には、
芝の他にイチハツ(アヤメの一種)や、
ショウブ、オニユリ、桔梗、イワマツなどがあるそうで、
いずれも、しっかりと根が張り、日照りに強く、
そして花の咲く植物だそうです。
時期が来て棟に花が咲けば、
植えられている植物の根が張り、
棟がしっかりと固められているという印にもなるわけですね。
花の開花をバロメーターにするなんて賢いですね~。
因みにこの花は、ショウブでしょうかね?
屋根に花が咲いたところを見たくなりました(笑)
(来春あたり、ここで記事にしていたりして・・・(^-^;)
そうそう、
この建物の中を見学できるのですが、

これ、ご存知でしょうか?
現代家屋の雨戸はアルミ製?がほとんどだと思うのですが、
これは木製の雨戸で、鍵の部分がとても懐かしく思いました。
やはり、木で出来たものって温もりを感じます。

植えられている外のモミジも、
美しい姿で心を癒してくれるのです。
木って本当に素晴らしい。

暖かかったせいでしょうか、
トンボも日向ぼっこしたりして・・・。

これは、心字(白蓮)池という名前がついているのですが、
「人の心は裏からも見よ」との戒めから、
心の文字を裏から見た形に池が掘られているそうです。
心を裏側から見ても正直な人は、友人に値するとの教えだそうです。
うんうん、納得です。
そして白蓮を植えたのは、
黄門様が、泥中の君子としてこの花を愛されたからだそうです。
ハスの花の教訓からなのでしょうね。
ハスの花についての詳細は、以前ブログの記事に取り上げたことがあります。
う~ん、これも納得です。

こうして庭園を回っていると、
他にも至る所で黄門様という方のお人柄が伝わるようで、
この日の色づき始めたモミジの美しさが一層際立って見えました。

帰る頃には神々しい光に見送られ、
質素倹約に心がける人の、心の豊かさを肌で感じました。

華美なものは一切ないのですが、美しい・・・。
正に日本独特の侘、寂の世界ですね。

帰り際に気づいたのですが、
お花が咲いているわけではないのに、
お花畑のように華やかな、
この植物たちはいったい何だったのかしら?
きのこのようでもありましたが、
なんともとても不思議な空気の流れている場所でした。

ひっそりと咲く野の花も愛らしく

せっせと造られた蜘蛛の巣さえもが特別に見えてしまいましてね(笑)

そして極め付けは、咲き始めの山茶花のお花。

この真っ白な姿に、心奪われてしまいましたわぁ。

午後の暖かな日差しの中、
久しぶりに過ごした和の時間。
さすがに帰る頃には、
思い出したように秋風が吹いてきて、
心の片隅に「名残り」の文字を置いていきました。
最後までのお付き合い、ありがとうございました。
― Today's sky ―
2015.11.18 朝 @つくば市

「 筑波山を隠そうとする空 」
― Today's sky ―
2015.11.18 夕暮れ @つくば市

「 ライトアップされた雨と黄葉 」
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のブログ とても 心
奪われました。
文の 構成 も 素敵で 、解説も素敵
で文才に 長けて おられて、
小説にでも なりそうな
ブログでした。
此処で 私も 此処に居ながらにして
水戸黄門様の 住んでした 由緒ある
お屋敷とか 美しい 景色に
ウットリ 致しました。極めつけわ
山茶花のお花でした。
正解でしたね、
楽しかったです。ありがとう ございました。
(__)
まぁお褒めくださって、ありがとうございます。
拍手をたくさんいただいちゃって、
嬉しいです(^-^;
少しでもうっとりしていただけたのでしたら、幸せです。
ご一緒してくださって、ありがとうございました。
梅の季節だった記憶です。
ご老公が居ましたでしょ?
裏側の部屋だったかしら?
くまなく散策したようですね。
次第に心が静まって行くような・・・、
何もかもが日本人そのものですね、
ドラマでしか知らない黄門さまの
人柄がしのばれます。
木戸の閂、時代劇などでよく見ますね。
真っ白な山茶花が本当に綺麗(^_^)v
まさに日本庭園の素晴らしさの造形。
噂には聞いていましたが 素敵な観光ができました。
ありがとうございます。
詩もとても温かく ほっこりしますね。
雲・・秋の雲ではなく 重たい感じですね。
こちらは雨ばかり・・・
今日は雨も上がりましたがずっと曇りでくらいです。
私は今回2度目だったのですが、
以前は真冬だったのでまた違う良さがありました。
梅の時期も良いですね。
ご老公様おいでになりましたよ(*^^*)
入って行ったら、いきなり話しかけられましたわ(笑)
そうそう以前は地震前だったので、
もっと広範囲に見ることができたのですが、
今回は入れなくなっているところがいくつかありました。
地震の影響は大きいですね。
いつもありがとうございます。
長々お付き合いありがとうございました。
歩きながら、日本に生まれて良かったなぁとつくづく思いました。
穏やかに過ごせる老後は良いですね。
使われるものも、時代と共に変わっていくのですね。
これほど真っ白できれいなサザンカは、
あまり見たことがありませんでした。
いつもありがとうございます。
頼りないガイドで申し訳なかったのですが、
庭園の良さが伝わっていたら嬉しいです。
日本には、まだまだ良いところがあるんですね。
この日の空はほんと、秋とは思えない空でした。
入道雲も見えていたんですよ。
ビックリでした。
これでいきなり冬になるのかしらね?
それも困りますが(笑)
雨も悪くないのですが、
やっぱり青い空が気持ち良いですね。
いつもありがとうございます。
水戸黄門様のお人柄をしのばれる素晴らしい庭園ですね。
ご一緒に観光しているような素敵なひと時をおくらせていただいてありがとうございました。
これからも、お邪魔させてください。
こちらこそ、良いご縁をいただきまして感謝しております。
紅葉にはちょっとだけ早かったのですけどね、
庭園の様子が少しでも伝われば、嬉しいです。
これからもよろしくお願いいたします。