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🤳《不易流行》🤳あしたの詩を唄おうよ…🎵

故郷は遠くにありて・・・忘れかけてた【遠い背景の記憶】【青春の憧憬】[3]『原点回帰』

2021-12-03 | こころの旅
     ・・・・・音楽(流行歌)と映画と原作本と・・・・・
※日活映画【北国の街】の鑑賞と原作本【雪の記憶】の再読を繰返しながら自分史をオーバーラップして思う。!!
 昭和32年文藝刊行の【鮮魚の匂い】は、作者が豊津高校に通学していた時代の回想をもとにした短編で、
自伝的な要素をもつ、いくつかの作品とも共通した内容だが、その中でも早い時期に書いただけに、新鮮な
味わいがある。特に、昭和33年に平凡出版から刊行された【雪の記憶】の原型の様な作品であると私は、
考える。・・・それは、冒頭の文面から察する事ができる・・・
・・・・・「十六歳の冬、豊津中学校に転校して間もなく、主人公は一人の女学生に恋した。通学に新しく越し
てきた苅田町から、九州の東海岸を走る日豊線で行橋町に下り、田川線に乗り換えて豊津で下車する。
 敗戦直後のこととて列車の接読が悪く、早朝暗いうちから家を出なければならなかった。最初にその少女
に遇ったのは、その日豊線の汽車のなかであった。」・・・・・日活映画《北国の街》でも同様の場面がある。
 (原作とロケ地と場所が違いますが・・・私が生まれる2~3年前で学制改革の頃の様です。)・・・
・・・この頃は、まだ、蒸気機関車(SL96)で筑豊から行橋町への乗客苅田港への石炭等の運搬を含め国鉄
田川線が唯一の通勤通学手段であった。・・・映画の場面えと置換えると・・・私は、汽車通学ではなく、自転
車通学で・・・ただ一人片道8㎞の道程を毎日通っていた。だから、人との出会いなどなく、まして女性との出
会いなどなく、まして女性との出会いなど皆無である。・・・・・・・私の高校時代は、早朝に家の手伝いとクラブ
活動(剣道)が基本であった。専ら硬派なライフスタイルだった。然しながら、学校生活の中では、農業クラブ(FFJ)
の活動の中で人との出会いもあり、友達との友情や恋愛感情も生まれかけてた事もあった。・・・・・振返って
みれば、それが半世紀の時を越えて掛替えもない、同窓生としての思い出を紡ぐ事となっているのである。
 ※映画【北国の街】では、小島海彦(舟木一夫)と志野雪子(和泉雅子)との恋愛や硬派な不良・藤田(故:
山内賢)との友情が軽妙に描写されている。・・・・・
 学校帰りの駅での待合せ...近くの川の堤での会話とふれあい・・・やがて、お互いの家の住所と道順を
交換する。海彦は、同居している長兄や嫂や父に気兼ねしながらも、...ある日曜日に、雪子の家を訪ねる。
雪子の部屋の本箱には「日本文学集」・「明治大正文学全集」・新潮社の「世界文学全集」等の他に、哲学書、
洋裁や編物の本も混ざってあった。・・・「読みたいのがあったらお貸しするわ」・・・「みんな読みたいな」・・・
海彦が本格的に文学書を耽読するようになったのは、この頃からであった。日本の明治大正の名作や世界の
古典を、彼はこの本箱から次々に読んでいった。その日も数冊の本を借りて帰ったのだが、それから後も、汽車
の中で、海彦は読み終わった本を返し、新しく次の本を受け取って読むことになる。・・・(作品の一節を引用)・・・
・・・※ここが、所謂、富島健夫氏の作家としての原点だろうかと・・・・・私は考える。




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