小馬太郎兵衛@タコのイカ踊りぃっ!!

ブログの老後をユラユラ楽しむ悦楽ブログって言ったけどさ、もう一発くらい狙ってもいいのかな。やってもいいかな?

さようなら交通博物館

2006-05-15 00:11:37 | 鉄ネタなんてどうよ?
東京・神田の交通博物館、70年の歴史に幕 (朝日新聞) - goo ニュース
 
東京・神田の交通博物館が14日の営業を最後に閉館した。最終日は約1万3800人が入場。特別なセレモニーはなかったが、閉館時刻から2時間過ぎた午後7時ごろまで数百人が玄関前に残り、あいさつする職員らに拍手を送った。

 1921(大正10)年に東京駅北側に開館し、36(昭和11)年4月に神田へ移った。蒸気機関車や新幹線、航空機の実物など約28万点の資料を収め、戦後だけで延べ3000万人近くが訪れたが、老朽化で閉館が決まった。

 JR東日本は後継施設の「鉄道博物館」を07年10月、さいたま市に開館する。交通博物館の建物と敷地の今後の活用方法は未定という。


昨日までに交通博物館へお別れを告げられず仕舞いになっていたおいら。
今日は最終日だし混むだろうな…と思いながら、朝起きてネットをチェックすると、先頭の人は昨日の夕方4時半から並んでいたという書き込みを見て、「こりゃ無理かな…」とあきらめていたのだが、どうやら現地では入場制限はまるでかかっていないらしい。
そして、某巨大掲示板群での、この書き込みを見て、お別れに行くことを決意。

651 名前:名無しでGO! 本日のレス 投稿日:2006/05/14(日) 11:46:57 cdRIArEk0
>>650
行かない後悔より行って後悔
これヲタの鉄則

こりゃ行かないわけにはいかぬ。仮に俺が到着するまでの間に入場制限がかかってもいい。とにかく博物館の前に行くことだ。

実は、交通博物館自体は、去年の5月、東京ドームで塵売対ロッテがあった時に、暇つぶしを兼ねて出かけたことがあり、その時に、館内にある鉄道運転シミュレータの類は遊び尽くしたので、今更鉄道運転シミュレータなどに固執するつもりはまるでない。特に貴重になるであろう、鉄道関係以外の資料について、じっくり見たいと思う。いつもはやっぱり鉄道中心で見てきただけあって、鉄道以外の展示物にはあまり見向きもしなかったし、なにより、来年10月に大宮に開館するのは「鉄道博物館」なので、もしかしたらここに展示されてある、鉄道以外の展示物は、これで見納めになるかもしれないのだ。

誰しも思い出があるように、俺にも交通博物館には思い出深い場所である。
小さい頃、母方の祖父の実家の川口に、毎年夏になると決まって遊びに行っており、岡山から、あるいは九州の久留米から、宝塚から、新幹線や寝台特急の長旅の疲れもどこへやら、到着した翌日、まず最初におじいちゃんに連れて行ってもらったのは、決まって交通博物館だった。おじいちゃんは、俺の兄貴とのチビ二人を交通博物館に放り出してきて(笑)、その間に、神田の古い雑居ビルの一角に構えていた小さな広告屋で一仕事をしてきて、仕事が終わる頃には俺たちもさんざん遊び疲れた頃だったろう、頃あいよく迎えに来てもらった思い出は、いまでも脳裏に焼き付いている。暑い夏休みの思い出の一ページである。
そんなおじいちゃんも、生きていれば今年で100歳を迎えたはずだ。俺たちを必ず交通博物館に連れて行ってくれたおじいちゃんは、1996年6月に、89歳で他界した。今日は、おじいちゃんも一緒に連れて行ってやろう。

昼前に家を飛び出し、秋葉原に着いたのは昼の1時半頃ではなかったかと思う。
博物館前の入館券売り場はとても混んでいると聞いていたので、秋葉原駅のみどりの窓口で、割引入場券を買っておく。

まずは秋葉原駅構内のポスターが、迎えてくれる。



万世橋は歩行者天国。


歴史を感じさせる中央線のガード。ここが旧万世橋駅。交通博物館の建物も、旧万世橋駅を一部転用したもの。


「さようなら交通博物館」の看板が、我々を出迎えてくれる。


懐かしの腕木式信号機を見ながら入場。これ、岡山にいた頃は、岡山臨港鉄道(1984年廃止)にこれがあったなあ。


さあ入場。今日は最終日とあって、小さいお友達から大きいお友達まで一杯(笑)。


入るとすぐに、鉄道模型パノラマがある。


今日は最終日とあって、臨時運転の目白押し。運転を扱う学芸員さんも、トイレに行く間もないんだろうな。


C57 135は、1975年12月に、国内の最後の旅客客車列車を牽いた蒸気機関車として、その名を後世に残している。


その正面には、修学旅行用電車(後に一般用)167系電車のモックアップが。これって、前はもうちょっと大きかったよね。このモックアップの中で弁当を食べた記憶があるのだが。


修学旅行用列車のヘッドマーク。


準急列車用(特急用としても使われた)157系の動力装置を模した運転体験ゾーン。実際にパンタグラフを上げて、ノッチを入れてスピードを出し、ブレーキの空気の音がまた国鉄。これももう見納めの品だろう。


でもって、これが運転台。2ハンドル萌え~。


これもおそらく見納めの品。101系電車を模した戸じめ装置。
昔はドアのところにアクリル板がなくて、よくドアに挟まって遊んだりしたのだが、安全の理由からか、ドア部分がアクリルの板で覆われていて残念。
なお、101系電車はJRからは引退しているが、埼玉県の秩父鉄道に行けば、今でもほぼ変わることなく現役でバリバリ走っている。しかもコスト削減のために、冷房は3両のうちの両端2両。従って、夏場は真ん中の車両に乗れば非冷房www。


これでドアを閉める。阪急や京王では、ターミナル駅ではドアスイッチをやたらに乱暴にいじくりながら閉めるのが定番(笑)。


場内では、国鉄部内用に昭和15年に製作された「鉄道信号(旧字体)」を上映中。
昔は駅ごとに信号所があって、全部人の手によって動かされていたのがよく分かる。


でもって、これが信号一覧。


これもなくなる対象になるのだろうか、懐かしの逸品。
いわゆる「バタバタ」の列車案内板。多分山陽新幹線管内の「のぞみ」が止まらない駅では、まだ現役なのではないかと思うのだが。
近場では京成八広駅で現役ですな。


これもなくなるのか、乗車券発行機。
似た形で指定券発行機M形マルスがあるのだが。
乗客の求めに応じてたちどころにボタンを押して乗車券を発行するのは、職人技ともいえる。


2階、3階は船、飛行機の展示室。
長距離フェリーの模型の甲板のプールに佇む人がトップレスになっている件について。


オート三輪まで展示されている。


東京都内を走ったという「円バス」。


日本で最初に飛行したという飛行機。これは航空公園にいくのだろうか。


屋上に出てみると、旧万世橋駅ホームが。奥の保線基地は、昔は長距離列車用ホームだった。


さあ、ひとしきり回ったら、おじいちゃんが出口に迎えに来る頃だ。
帰りたくないなあ…。


さようなら。交通博物館。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おお (小馬太郎兵衛)
2006-05-16 03:59:15
普段は滅多に人を誉めないおまいさんにそう言ってもらえるとは嬉しいねえ。

ありがとう。
返信する
おお (しば)
2006-05-16 02:19:45
何かいい雰囲気で良い文だ、鉄道興味無しの俺もグッときた

鉄ちゃんの本領を十二分に発揮したレポだねぇ、堪能したぞ
返信する

コメントを投稿