今日ビルが亡くなりました。享年11歳。
俺の人生の半分はビルと一緒にすごしたことになります。
ビルが初めてうちに来たのは俺が9歳のとき。小学校3年生でした。
ビルは本当に小さかった。あんなに小さい子が成長していって一時は俺よりでかくなってたな。
ガキのころはほんとにビルの散歩に行くのは大変でしょうがなかった。
ビルはここ2,3年、目を悪くして片目はほとんど見えなくなりました。
そんな中引越しをして、ビルにとってはまったく見知らぬ土地へと来てしまいました。
動物にとって、特に犬にとって、ニオイ、嗅覚を五感の中で一番大切なものとしている犬がまったく自分のニオイを感じない土地に来てしまいビルは本当に戸惑っていたでしょう。計り知れないストレスを感じていたでしょう。
ビルはだんだん容態が悪くなり、後ろ足が不自由になり、俺が今年の夏に戻ってきた時にはまっすぐ歩くこともできなくなってしまいました。
ここ数日ビルはご飯も食べなかったみたいです。今日母親から連絡を受け俺は静岡に戻ってきました。
俺が家に着いたとき、ビルはもう息絶え絶えでした。足にはウジがわき非常にかわいそうな状態でした。
それでも一生懸命息をしてお腹を膨らませていました。ビルはしばらくすると顔を上下に動かしてくれました。
その後お腹は膨らまなくなり、息をしているのかどうかも分からなくなりました。
それでもビルは心臓を動かし生きてくれていました。
しかし、心臓の動きもだんだん弱くなり、ビルは息を引きとりました。ビルの顔はおだやかでした。
ビルは俺を待っていてくれました。俺が帰ってきてから一時間もたたないうちの出来事でした。
ビルはおれのために頑張ってくれました。痛くて痛くて昨日は泣いていたそうです。ご飯も食べる事ができなくて、動けなくて、足をウジに食べられて痛くてしょうがないのに、俺を待ってから逝ってくれました。
ビルとはいろんな思い出が書ききれないほどたくさんあります。
俺が嬉しい時、悲しい時、楽しい時、怒っている時、いつもビルがそばにいてくれました。
ビル>エスパが優勝したとき一緒によろこんでくれたね。俺が受験に失敗したとき一緒にいてくれた。彼女ができたときも、別れたときも、俺が一人暮らしを始めるときも、いつもいつもそばにいてくれて本当にありがとう。本当は俺が卒業して、就職して、一人前になるのをビルに見て欲しかった。でも、ビルは十分頑張ったもんね。
ビルにしてあげれなかったことがたくさんあるのが悔しくてたまりません。ごめんなさい。こんな俺を待っていてくれて本当にありがとう。ゆっくり休んでください。
ビルから俺はたくさんたくさんいろんなものをもらいました。その一つ一つを大切にし、これからの糧にしていきます。
11年間本当にありがとう。ビルと過ごしたときを俺は一生の宝物として、一生忘れません。
ビルの冥福をいのります。