2006年5月22日 近鉄高安検車区
現在、近鉄大阪線高安駅に隣接する高安検車区に1420系が休車留置されています。写真のように1420系はパンタグラフが下ろされ、貫通扉の中央に休車を示す張り紙が貼られています。
なぜ、今回1420系の休車を取り上げたかと言うと1420系は近鉄で初めてのVVVFインバータ制御の車両だからです。(VVVFインバータとは電車が架線から取り込んだ電力の強弱を調節してモーターに流す装置で、この装置によって電車はスムーズな加速が可能になります)VVVFインバータは消費電力が少ない事から、この20年に新製された車両のほぼ全てで採用されていますが、1420系はその第一号の車両というわけです。
1420系はVVVFインバータの実用試験のために作られた試作車でその後に作られた1230系などのVVVFインバータ搭載車とは異なる点がいくつか見られます。一番大きな違いが車体の形で、他のVVVF車(上の写真で左側に移っている車両)は車体の側面が曲面になっていますが、1420系は真っ平らになっています。また、電車が発車するときなどに聞こえるVVVFインバータの作動音も他の車両とは異なった独特な音を出します。
私は他の車両とはひと味違うこの1420系が一日でも早く営業運転に復帰する事を強く望んでやみません。
1420系の車体は現在、名古屋線系統で運用されている1200系とほぼ同じである
※写真は全て検車区脇の道路から撮影いたしました※