カモシカさんの山行記録・旅日記etc.

山は心のふるさと。登山(アルプス~低山まで)・ハイキング・小旅行の気ままな記録です。

三平襲名披露/昇太の「花筏」

2009-04-15 | 小さな旅

 

 林家三平襲名披露興行

 

 毎度の末廣亭です。

 4月上席夜の部は、特別興行

 いっ平改メ 林家三平襲名披露興行です!

 

 表の本日の出演者看板もお祝いの花や

 俵型に詰まれた樽酒で華やいでいます。

 

 通常は末廣亭は昼夜入れ替えなしですが、この日ばかりは入れ替え制。

 高座は撮影禁止なのでここまでですが、

 高座の両脇にはお祝いの花が飾られていました。

 向って左にビートたけし  右には王貞治!

 もちろんカモシカの指定席は前から2列目のいつものポジションです。

 先代の三平に迫り、越えられる日はまだまだだと思いますが、

 落語界が活性化し また一人名人といわれる噺家が育っていくことに期待したい。

                                    (4月5日 末廣亭にて)

 

 

 さて、今年はソメイヨシノの花見は横浜でも京都でも

 満開をイメージしての蕾から咲き始めの桜並木のそぞろ歩きばかりであった。

 唯一満開に遭遇したのは、4月4日午前

 近所のちょっと散歩の折だけ・・・。

 

 

 2月15日の河津桜のお花見ハイキングの華やかさはなかったものの

 日本の春らしいほのかな色合いを楽しんだのでした。

 そして、歩きながら浮かんできたのは落語の一席「長屋の花見」。

 有名な古典落語ではあるが、最近正統派の噺をやる方が少なくなったのが
 残念だ。

 先代の小さん(永谷園のCMといった方が落語に興味のない方にもわかるかな)の

 「長屋の花見」が最高によかった!

           731

 残念ながら、最近の噺家で小さんの「長屋の花見」に匹敵する噺を
 まだ聞けないのが寂しい。

 古典落語は奥が深く、演じ方で面白さ倍増なのである。

 

 

 日にちは前後しますが、3月24日

 沼津寄席で 楽太郎と昇太の二人会の催しがありました。

 

 お目当ては春風亭昇太!

 彼は静岡県人。 白いピノキオとも称される。

 ちびまる子と同郷の清水市(現、清水区)出身の方。

 

 仕事帰りに 文化センターに駆けつけます。

 

 ホール落語なので 定席の寄席の入口とは全く雰囲気が異なります。

 

 小ホールといえども 526人収容の大きさ。(大ホールだと1516人)

 末廣亭のコンパクトさ:普通の寄席の高座の距離<最前列だと握手できる>
 との比較をすると面白い。<桟敷を除けば一階の椅子席117席。>

 音響やどの席からも高座がはっきり見える構造は優れていようが、

 やはり落語は高座の近くで観るに限る。

 

 私の指定席からの眺め。緞帳の黒い模様が高座の位置だ。

 これなら末廣亭で楽しむのと遜色はない。

 

 いい席で楽しむことができた。

 全席指定のこのシートのチケットを手に入れるには相当苦労しましたが・・・。

 次回は春風亭小朝の独演会である。

 沼津寄席では久しぶりの公演で3年ぶりとなる。今から楽しみだ。

 

 

 昇太のこの日の噺は 古典落語「花筏」

 

 つかみはこの日に行われたWBC決勝戦の結果を昼の部で、(会場に入った人はまだ誰も知らない時)ドキドキさせながら伝えた時の半端ではない盛り上がり風景から・・・。

そして、年末の紅白歌合戦や除夜の鐘、初詣などの風景をネタにしたマクラで場内は大爆笑。
森進一の「おふくろさん」の物真似では、特に周囲のおば様たちが涙を流しながら笑い転げていた。ここ数年の「おふくろさん騒動」は、偏に昨年末の紅白盛り上げのための仕込みだったのだが、多くの視聴者がNHKの仕掛けにハマッタわけだ。(笑

 さて本題の花筏ですが、

 「花筏」といったら関西の爆笑王、故:桂枝雀

            桂枝雀/十八番 おはこ DVD BOX                      
 <大変な努力家で底抜けに面白かった!爆笑を生む天才!もう出ないだろうな、
 こういう噺家は・・・。かつての沼津寄席での独演会が懐かしい。> ですが、
 昇太の「花筏」もよかった。

 

 

 昇太、汗を拭き拭きの大熱演! 

 

 大好きだった春風亭柳昇の傍で 春風亭 柳昇

  修行を積んだだけのことはある。

 笑いっぱなしで ストレス解消! アドレナリン分泌量もマックスだ。

 

 そうそう

 花筏とは、

一般に桜の花びらが川面に散って流れてゆく様を言い、春の季語にもなっている。また、葉の上に小さな花がぽつんと咲く「ハナイカダ」という植物もあります。
また最近では、先日のカモシカブログに登場した若女将のお店でも出しておられる
お料理の名前にも!いずれの名前も風流な見立てでございます。

 しかしながら、落語の方の「花筏」はお相撲のお話。大関:花筏なのであります。

 

 【あらすじ】
提灯(ちょうちん)屋の徳のもとへ、相撲の親方が頼みごとに来た。人気の大関・花筏が病気で10日後に迫った興行に出られそうにないという。そこで、花筏に顔や体格がよく似た徳に、身代わりを頼みに来たのだ。「土俵入りのまねごとをするだけでいい」といわれ、徳は花筏に化けて土俵に乗り込むが…。

 といっても、なかなか落語に親しんでる方でないと?ですよね。

 簡単な紹介を見つけたので、興味のある方、どんなストーリーだろうと思ってる方は読んでみてください。本当は高座で 生で 落語として噺家さんが演じるのを楽しむのが一番ですが・・・。

 

 

 

   花筏(はないかだ)  

相撲を描いた珍しい落語です。 舞台は銚子。

 

提灯屋の七兵衛の家を、
知り合いの相撲の親方が訪ねてきた。

聞けば、
患っている部屋の看板力士・大関花筏が、
明日をも知れない容体だという。

実は親方、
銚子で相撲の興行を請け負ったが、
向こうは花筏一人が目当てで、
顔を見せるだけでも連れていかないわけにいかず、
かといって延期もできないし
と、頭を抱えていた時思い出したのが提灯屋で、
太っていてかっぷくがよく、
顔は花筏に瓜二つ。

この際、こいつを替え玉に
と、頼みにやって来た次第。

相撲は取らなくてもいいし、
手間賃は一日二分出すという。

提灯張りの手間賃の倍だから、
七兵衛もその気になった。

その上、のみ放題食い放題、
どっかとあぐらをかき、
相撲を見ていればいいというのだから
おいしい話。

早速、承知して、
銚子へ乗り込むことになった。

相撲の盛んな土地で、
飛び入りで土地の者も大勢とっかかる中、
際立って強いのが、
千鳥ケ浜大五郎と名乗る網元のせがれ。

プロを相手に六日間負けなしで、
いよいよ明日が千秋楽。

こうなると勧進元が、
どうしても大関花筏と取らせろ
と、きかない。

病人だと断っても
「宿で聞いてみたら、
酒は一日二升、大飯は食らうし、
色艶はいい、あんな病人はない」
と言われれば、
親方も返す言葉がなく、
しぶしぶ承知してしまった。

驚いたのは提灯屋。

あんなものすごいのとやったら、投げ殺される。

約束が違うから帰る
と怒るのを、親方がなだめすかす。

当人もよくないので、
大酒大飯だけならともかく、
宿の女中に夜這いに行ったのを
見られてはどうにもならない。

「立ち会いに前へ手をパッと出し、
相手の体に触れたと思ったら
後ろへひっくり返れ。
そうすれば、客も病気のせいだ
と納得して大関の名に傷もつかず、
五体満足で江戸へ帰れる」
と親方に言い含められ、
七兵衛も泣く泣く承知。

一方、千鳥ケ浜のおやじは、
せがれが明日大関と取り組むと知って、愕然。

向こうは今までわざと負けて
花を持たせてくれたのがわからないか
と、しかる。

明日は千秋楽だから、
後は野となれで、
腕の一本どころか、投げ殺されかねない。

どうしても取るなら勘当だ
と、言い渡す。

翌朝、
千鳥ケ浜は辞退しようとしたがもう遅く、
名前を呼び上げられ、
いつの間にか土俵に押し上げられてしまった。

提灯屋、
相手を見ると恐いから、
目をつぶって仕切っていたが、
これでは呼吸が合わず、
行司がいつまでたっても
「まだまだッ」

しびれを切らして目を開けると、
千鳥ケ浜の両目がギラリと光ったから、驚いた。

これは間違いなく命はない
と悲しくなり、
思わず涙がポロポロ。

脇の下から、冷や汗がたらたらと流れる。

土俵に吸い込まれるように錯覚して、
思わず
「南無阿弥陀仏」

これを見て驚いたのが千鳥ケ浜で、
土俵で念仏とは、
さてはオレを投げ殺す気だと、
こちらも涙がポロリ、

冷や汗タラリで
「南無阿弥陀仏」

両方で泣きながら
ナムアミダブツ、ナムアミダブツ
とやっているから、まるでお通夜。

行司、しかたなくいい加減に
「ハッケヨイ」と立ち上がらせると、
提灯屋は目をつぶって両手を突き出し、
「わァッ」と後ろへひっくり返ったが、
片方は恐怖のあまり立ち遅れて、
目と鼻の間に提灯屋の指が入り、
先に尻餠。

客が
「どうだい。さすがは花筏。
あの人の張り手は大したもんだ」

張り(=貼り)手がいいわけで、
提灯屋だから。

 

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4 コメント

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Unknown (つばさ)
2009-04-15 08:44:43
4月上席、夜の部もいかれていたのですね。
林家三平襲名興行は豪華で賑わっていましたね。色々な噺家や内容の紹介はタメになります。カモシカさんの落語好きがよく伝わってきます。花筏も聞いたことがある気がします。
返信する
落語~ (やまとそば)
2009-04-16 23:04:05
私が見るのは笑天くらいかな~。
今、娘が落語に嵌ってます。
返信する
つばささん ( カモシカ)
2009-04-17 00:08:26
>三平襲名興行
豪華なメンバーが勢ぞろいでしたね。

>色々な噺家や内容の紹介はタメになります
好きな落語家関連だけですよ。

>花筏も聞いたことがある気がします。
ストーリーもわかりやすいし、多くの噺家が高座にかけますね。
返信する
やまとそばさん ( カモシカ)
2009-04-17 00:14:32
>私が見るのは笑天くらいかな~。
そのうち「笑点」の一席だけでは物足りなくなりますよ。大喜利は寄席ではまずありません。アレは笑点だけ。

>娘が落語に嵌ってます
落語ファンが増えてますね!テレビの影響もあってか最近は落語ブームですね。
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