カモシカさんの山行記録・旅日記etc.

山は心のふるさと。登山(アルプス~低山まで)・ハイキング・小旅行の気ままな記録です。

涸沢の紅葉と初冠雪の穂高

2012-10-11 | 山行記録

 

        輝く涸沢の紅葉と

 

       初冠雪の穂高山行

 

 ↑ 写真は 初冠雪の穂高。

  7日早朝の穂高岳山荘前のテラスから奥穂取りつきを見上げたもの。

  6日夕方に降雪。いったん止んだが、深夜にまた降ったのだ。

 

今回の山行は、6日後半~7日 気圧の谷に入ることや寒気が流入することは事前に把握していたので、

 雪は、想定内のこと。雪山対応の装備も万端であった。

予想通り、大快晴は8日からであったため いつもの青空に輝く涸沢カールの紅葉という訳にはいかず、

 薄曇りベースで時々晴れ程度で 紅葉の写真が冴えないのが残念だ。

 紅葉そのものは、今年は良い紅葉となる条件がそろい 素晴らしい当たり年であった!

 

 昨年に引き続き<昨年の山行記事=クリック> 今年も涸沢カールの紅葉の見頃と絡めての

 穂高岳山行は、真っ白な雪景色となった。 

 ↑ 写真は、白出のコルから涸沢カールを俯瞰したもの。 真っ白で何だかわからないですね 笑

 

 ↑ 同じく白出のコルに建つ穂高岳山荘前のテラスから涸沢岳・北穂方面を眺めるが、真っ白!

 

  ↑ 積雪は3~5センチ。 小さいながらも雪だるまが簡単にできます。

 

 夜明け前に朝食を済ませ、外の様子を覗う。今日の稜線は、厳しいかな?無理かな?

 予定通り恒例の北穂へのラウンドは、ルートを知っているだけに厳しい状況だ。

 イージーな奥穂にしようか? 風や雲の動きを観察しながら、思案する。

 瞬間、陽が射すことも何回かあったが、カールを囲む稜線の全ては雪雲の中である。

 それでも涸沢カールだけは、時間の経過と共に晴れ、マーブルチョコ状のテン場もきれいに見え始める。

 太陽が照れば、・・・・。ほんの少しの期待とたぶん駄目だろうなの思い。。。。

 この雪の状態での白出のコル~北穂への岩稜縦走は、危険である。やめた方がよい。

 ザイテンを下るにしても緊張を強いられる状況だ。

 タイムリミットの8時まで粘って最終決断。

 「無理はしない。下りよう。」

 身仕度を整え終わると 上空に青空が広がった。

 雲の動きを見るとこの青空は長続きはしないだろうなと判断し、決断に従って涸沢カールへ下りることにする。

 (それでも何人かは 縦走路を北穂へ向かって涸沢岳を登って行ったが・・・。)

 

 ザイテングラートを下り始めると 上部が明るくなった。 後ろ髪を曳かれる思い・・・・・。

 でも、下りる!

 

 涸沢カールに居る人たちは、ピークの見事な紅葉と稜線にキラキラ輝く初冠雪の穂高に

 感嘆の声を上げているに違いないと想像しつつ下りる。

 

 案の定、すぐに稜線は雪雲の中に消えていった。

 白出のコルも奥穂も消えた。。。

 

 涸沢槍もどんどん見えなくなっていく。。。。。

 

 下は晴れていても 稜線は雲の中で視界はない。

 

 ザイテンのバットレスを過ぎた所で、ヘリのエンジン音が雪雲に響く!

 

  北穂ドーム方面の稜線へ真っしぐらに向かう!

 

 3回目のアタック!

 

  ホバーリングで停止し、あっという間に遭難者をピックアップ!

 涸沢槍の壁面トラバースを終え、最低コルに向かう小ピーク付近だ。 スリップで滑落か?

  (帰宅してからチェックすると骨折で済んだようだ。)

 危険予知と回避のチャンスはあったのにと悔やまれる。行動は自己責任とはいうものの

 穂高のような岩稜帯での冠雪したばかりのタイミングでの行動は、リスクが大きい。

 (もちろん、無事に通過し予定通りの山行を完結する岳人もいるが、、、、。)

 今回のような視界の悪さに加えて、このパターンの積雪は ルートそのものを判りにくくする。

 アイゼンは、爪が効かないから無意味だ。最細の注意をしていても たった1回のスリップが

 取り返しのつかない結果を招くことが多々あるということを肝に銘じたい。

 

 

 さて、皆様お待ちかねの涸沢の紅葉の写真をお見せしなくてはね!

 

 今回の山行は薄曇りベースで 展望も紅葉も写真にすると全く冴えません。

 一番いい時の涸沢の紅葉を知っているだけに

 今年の紅葉は すごい! との評にも満点は出せないカモシカである。

 去年がひどすぎただけに 一応、及第点はつけておこう 笑

 

 同じような写真ばかりで恐縮ですが、2012年の涸沢の紅葉の様子です♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ザイテンの下りにて

 

 6日 14:00頃の降雪前の穂高岳山荘前。

 

 

 

 

 

 

 

 これで青空の大快晴の日だったら、圧巻ですよ!!

快晴の8,9,10日に涸沢に出かけた方と7日の3段紅葉が拝めた方は 今年の運を使い果たしたな 笑

 

 

 せめて 2008年の涸沢の紅葉のレベルで楽しみたかったなぁ~。

 

 

 こんなバッタリや 素敵な出会い 再会もありました。。。

 

 ↑ 本谷橋からSガレに向かうあたりで 昨年、徳沢から帰りをご一緒した一松ご夫妻♪

  上:ドクターヘリのフライトナース Sさん。            下:元ワンゲルのN宮、U原コンビ。

上: 涸沢小屋の看板娘:大nさん。                下: 6日に同じペースで歩いたyreさん

 

上:フリーカメラマン:アルペンガイドの著者:渡辺幸雄さん。 下:小梨平キャンプ場勤務のA・kさん。キノコ狩り名人。

 

      上:氷壁の宿「徳澤園」          下: 最も楽しみにしていた再会♪  のんちゃん。

 

 

 我が郷土の誇れる作家:井上靖も涸沢の紅葉を楽しんでいたのである。

 

   連休最終日が、文句なしの大快晴!

   徳沢から上高地までを振り返りましょう。

  徳沢のテント村

 

 梓川の対岸に見える前穂

 

 明神岳

 

 

 小梨平からのお気に入りの穂高の眺め

 

 

 清らかな梓川の流れ

 

 

 

 

 

 梓川沿いに 焼岳の眺めも美しい。

 

  河童橋からの眺め   ↑ 焼岳   ↓ 定番の穂高の眺め

 

 

 

  河童橋にて。 山行の余韻に浸る岳人。いつまでも穂高を眺めていた。

  私も同じ。

 いつものように 手を振って 穂高に また来るからねと。

 

            穂高よ さらば

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
穂高 (やまとそば)
2012-10-17 05:57:52
おはようございます。
紅葉~良いですね。
山での天気の判断は難しいです。
流石、カモシカさんならではの判断と、感心しました。
無理は厳禁ですね~♪
返信する
Unknown (eri)
2012-10-18 23:48:03
いやーほんときれいでしたね、涸沢!
かなり満足しましたのでしばらくこの時期には行かないと思います(笑)

しかし上部ではけっこう雪が積もっていますね。
あの日の夜、下は雨が降っていましたけどテント内、全然寒くなかったんですけどね。

いろいろな判断はやはり難しいですね。
返信する
やまとそばさん (カモシカ)
2012-10-19 20:49:00
紅葉、今年は当たり年でした!
でも、快晴でという訳にはいかず、写真にすると鮮やかさが欠けます。

計画通り縦走コースに入りたかったです。でも、トータルで判断しました。気象状況の読みと折り合い。。難しいところです。
返信する
eriさん (カモシカ)
2012-10-19 20:56:28
eriさんの写真の方が、一眼レフだけあってきれいに仕上がってますね♪
涸沢の紅葉、素晴らしいでしょ!

混むのはヒュッテとテン場だけですよ~。
混雑回避術伝授するからまたいらっしゃい。

ザイテンの上半分と涸沢カール内では、別物の天気でしたね。

判断に迷ったら、安全策の選択がこの時期は正解と思います。

別の山でなんとかコラボ叶えたいですね。
返信する

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