カモシカさんの山行記録・旅日記etc.

山は心のふるさと。登山(アルプス~低山まで)・ハイキング・小旅行の気ままな記録です。

大和三山+明日香 ぶらり旅(1)-C

2007-03-29 | 山行記録

2007・3・22後半’チョー面白い寄り道歴史ドラマの飛鳥路つづき

ワクワクした少年の心を呼び覚ましてくれた「昆虫館」を出て時計を見れば15:40を過ぎている。藤原宮跡でのんびりしたのと昆虫館への想定外の寄り道で時間が押している。大和三山はまだ「畝傍山」を1座残したままだ。日没までには難しくなったきた。ダイレクトに登るなら何とかという気もするが、他をカットするのも忍びない。
そこで、折衷案として「甘樫丘」が畝傍山の代替として浮上した。陽のあるうちにここで国見をしたあと、飛鳥の里を行けるところまで行こうという作戦に出る。

  

甘樫丘<148m>は畝傍山<199m>には少々欠けるが、むしろこちらの方が展望がいいらしく飛鳥の里と藤原宮跡を一望できる。「大化の改新」の頃には、蘇我蝦夷・入鹿の館があったところだ。桜、桃、すすきなど万葉集に詠まれた花木が植えられている。展望台の桜はこのとき蕾が膨らみ始めたところであった。見頃には10日ほど早かった。

 畝傍山

 耳成山と香具山

 明日香村:中央に見えるのが飛鳥寺

 明日香村の長閑な田園風景

甘樫丘を後に「水落遺跡」へ。ここはささっと見学。
ここは中大兄皇子が造った、わが国初の漏刻(水時計)の遺構である。一遍が20mもの四角い石組み基壇と礎石。

久しぶりに飛鳥寺を訪ねてみようと急ぐ。この寺は、蘇我馬子が建立したわが国初の大寺院。本尊の飛鳥大仏<日本最古の仏像>のスマイルは法隆寺の釈迦三尊などと共通するものがある。蘇我一族の繁栄を願ったこの寺は皮肉なことに、中大兄皇子・中臣鎌足が、蘇我入鹿を討つ前に出会った場所でもあるなどとの思いを巡らす。しかし、入り口が工事中で落ち着いた雰囲気を欠いたこともあり時間も押していたので今回は涙のパス。

以前何回か訪ねたことのある「酒船石」「岡寺」や初めての方にはハイライトともいえる「石舞台古墳」は、時間がないので今回はパスした。
「石舞台古墳」=蘇我馬子の墓といわれている。巨石を積み上げた、わが国最大級の横穴式石室を持つ。日本史の教科書や資料集には必ず登場するあの写真の古墳である。最大級の石は77トンもの重さ。権力の大きさを物語るものである。

伝承板葺宮跡」を訪ねる。

 

有名な「大化の改新」の舞台という説が有力。それまでの宮が茅葺であったのに対して、板葺きであったことからその名がつく。石敷きの広場や大井戸が復元されている。

明日香の地にあって今は何もないところだが素朴かつ広々とした雰囲気がお気に入りの「川原寺跡」に立ち寄る。
当時は大伽藍を誇った大寺であった筈。現在はメノウの礎石と塔の跡が残り、金堂跡に弘福寺が建つのみである。当時の様子を想像を巡らして逍遥するもよし、ありのままの今の景色を楽しむもよし。

 

 

 

「川原寺跡」から道路を挟んで「橘寺」がある。聖徳太子生誕の地である。

 

 

さらに先へ進めば、古代がぎっしり詰まったミステリーストーン群
謎と伝説の地を行く。
のどかな田園に点在する石造物。誰が、いつ、何のために???ミステリアスな空気が漂う。

ただその中でも「亀石」だけは、明日香村のアイドルである。の~んびりとした顔が、とっても可愛い。

 

亀が笑っているように見える。現在は南西を向いているが、その昔は東を向いていたといわれる。また、西を向くと周辺が大洪水に見舞われるという伝説の石造物だ。

鬼の雪隠」=トイレ、 「鬼の俎」=鬼が人間を捕まえて調理するところ。

  千晴があぶない!

鬼が捕らえた人を調理し、その後、用を足したという?な伝説がある。
しかし現在は、、古墳の底石と蓋石であることが判明している。
科学的に分析して?を解き明かすことも重要であるが、謎は謎としておく方がロマンが掻き立てられるのだが。

 

 ラストスパートで「高松塚古墳」に向かう。

ここは昭和47年に鮮やかな男女群像,四神などの壁画が発見され一躍有名になった、日本で初めての壁画古墳である。テレビの映像や日本史の教科書では何度も見たことがあるがここだけはまだ実物を見たことがないのである。
直径約18m、高さ約5mの小円墳で、埋葬者は皇族か豪族と推定されるが明らかにはなっていない。隣接する壁画館には、壁画の現状模写や出土品の精巧なレプリカが展示されていると聞く。地下の正倉院とも称せられ、特に「飛鳥美人図」と呼ばれる極彩色の壁画は見たいものである。そんな思いで辿り着くがもはや閉館の時間を過ぎていた。時計は17:30である。アウトなのは分かっていた。でも、少しでもその空気に触れてみたい、少しでも長くこの明日香の風を感じていたい、そんな思いであった。畝傍山同様、「またいつか来るさ」と無念のUターンである。

 

近鉄の「岡寺」駅を過ぎたあたりで右手にこんもりしたものが目に入る。

丸山古墳」である。:奈良県下最大の前方後円墳である。日本最大の横穴式石室を持ち、石室内には2つの家形石棺がある。現在後円部は、立ち入り禁止になっている。

 

国道沿いにありながら綺麗な緑の丘の上にある。飛鳥の里は考古学や古墳に興味・関心が強い人には魅力いっぱいの所であろう。

左手に今回は訪れることのできなかった「久米寺」「橿原神宮」「畝傍山」「今井町」を横目に見ながら“また今度、切り口を変えて訪れるから”との思いを胸に刻みつつ、沈みゆく太陽と競争で一路今宵の宿を目指して、ペダルを漕ぐのであった。
<3/22 第1日目のぶらり旅:完>

さて、次回は2日目のレポ。
舞台は雅と歴史の「京都」である。京都一周トレイルも・・・。。。

「トレイル+京都慕情 ぶらり旅(2)」へ続く。お楽しみに!


 

 

 

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