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風来坊主

英検テスト当日の出来事

この間の日曜日
英検3級の試験を受けてきた
ここ1ヶ月間、毎日勉強をしていたので
試験の日が来るのがとても長く感じた

まったく楽しいとは思えない勉強を
毎日コツコツと継続ができたのは
自分にとって奇跡的な行為だった

勉強をすればするほど
試験に合格しなければいけない
というプレッシャーが芽生えてきた

こんな心境になったのは
生まれて初めての経験だったので
そんな心の中の動きも愉しんだりした


《試験当日》

とても朝早く起きてしまった
朝から試験勉強をしようと思っていたが
なぜか部屋の衣替えがしたくなってしまった
こうなってしまうとやらずにはいられない
部屋を片付けていると
断捨離への熱も発動してしまった

着ていない洋服、読まなくなった
聴かないCDや観ないDVDなどを捨てた
どんどん要らないものが出てくると嬉しくなった

部屋を掃除しながら家具の配置も変えてみた
断捨離をして部屋に空いたスペースに
使っていなかった棚がすっぽり入った瞬間は
テトリスみたいで嬉しい気分になった

無心になって断捨離と部屋の衣替えをした
気がついたら3時間くらい経っていた
そう思ったら一気に疲労がやってきた
試験前だというのに疲れ果ててしまった

少しだけ横になって目をつぶった
すぐに目を開けたつもりだったが
2時間も経過していた

ビックリして飛び起きた
飛び起きるなんて漫画のようだなと
自分自身に対して思った

念のために部屋の時計が
嘘をついているのではないかと
半信半疑で確かめてみた
しかし時計は正確に時を刻んでいた
飛び起きたのは正解だったと思った

急いで着替えをして急いで家を出た
お気に入りの靴を履いて家を出た
そして試験会場へ向かった
久しぶりに全力疾走で外を走った
試験に間に合ってくれるのなら
アキレス腱が切れてもいいと思って走った
走りながら道に咲く紫陽花が綺麗だなとも思った


思ったよりも早く試験会場に到着した
アキレス腱は無事だった
すでに教室には小学生や中学生たちが
50人ほど静かに座っていた
全身ピンクの小学生の女の子の隣の席が
空いていたのでそこへ座った

鉛筆と消しゴムと受験票を机の上に出した
隣に座った全身ピンクの小学生の文房具が
トンボの鉛筆とMONOの消しゴムだったのが
とてもとても印象的だった

試験官がテストの説明を始めた
試験官の女性は緊張していたのか
声がとても小さく声が少し震えていた
そんな光景を見ていたら
不思議とリラックスできた


試験が始まった
思ってたよりも突然始まった
慌てて問題用紙を開いた

コツコツ、シュシュシュ、コンコン
教室には鉛筆がマークシートに
当たったり擦れる音がたくさん鳴り響いた
普段こんな音を聞くことがないので
とても新鮮に感じた
どこかの工場の中にいるようだった

答案用紙に印刷してある問題を解いた
5分ほど時間を残して筆記試験を終えた

そして直ぐにリスニングの試験に入った
試験官の女性がリスニングの説明をした
試験官の女性の説明する声は
もう震えてはいなかった

無機質なアナウンスがスピーカーから流れ
英語の会話が静かな教室に響いた
全神経を流れてくる音声に集中させた


そして試験終了。
約90分間、答案用紙と全力で向き合った

試験を終えてみて感じたことは
『疲れた』ということだった
疲労困憊になってしまった
テストがこんなにも疲れるものなのかと驚いた

あまりにも疲れてしまったので
建物を出た所にあるベンチに座り
缶コーヒーを飲んでゆっくり休んだ

ベンチからは試験を終えた子供たちが
外で待っていた親と一緒に会話をしながら
帰っていく光景が見えた
その姿が微笑ましく思えた

ベンチには少しヒンヤリした風が吹いた
熱くなった体にはとても気持ち良い風だった
達成感や爽快感や高揚感が
風と共に一気に全身を掬った

全力で何かにチャレンジすると
こんなにも心地良いものなのかと思った
缶コーヒーを飲み終えると
とてもお腹が空いている事に気付いた

帰り道、大好きな唐揚げ屋さんの
唐揚げ弁当を買って帰った
唐揚げ弁当は袋の中で傾いてたけど
あまり気にはならなかった

部屋に戻ると朝衣替えをしたことを
すっかり忘れていた
インスタントの味噌汁をお湯に混ぜて
唐揚げ弁当を開けた
思ってたよりも弁当の中身は傾いていなかった
口いっぱいに唐揚げと白米を一気に頬張った
この食べ方が1番美味しい唐揚げ弁当の食べ方だからだ

無心で食べていたら、しゃっくりが出た
自分は子供の頃、美味しいものを食べると
しゃっくりが出てしまう体質だった
それを大人になって久しぶりに思い出した
その時しゃっくりを治める方法も
同時に思い出した
それは、しゃっくりが出る寸前のタイミングで
水を飲むという事だった
この方法を久しぶりにやったが
一回で上手くいった
しゃっくりは直ぐに止まった
この一連のしゃっくりの流れが
懐かしくとても嬉しかった

ご飯を食べたら急に眠くなった
そのまま横になり眠ってしまった
夢を見た
夢の内容は全く覚えてないけど
とてもヘンテコな夢だった事は覚えていた

夜中に目が覚めた
テレビと電気を消し忘れ眠っていた事と
部屋の衣替えをしていた事を忘れていた

歯を磨いてから
英検3級の単語帳や問題集や教本を
一つにまとめて棚にしまった
試験の結果が出るまでは
ここに置いておこうと思った


なんとなく、この日1日の出来事が
嘘のように思えてならなかった
今日の自分の行動が嘘だったようにも感じた
テストの結果が送られてきたら
本当だったと思えると思って眠った


今日はここまでCiao!


GALAXY ROVERSという音楽ユニットで活動しています

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