古今輪風@自転車ふぁん

わからない事だらけのレストア&メンテナンス備忘録

救世主はFD-5703。

2015-08-15 06:17:09 | パーツ&アイテム

現代ランドナーで困っていた前変速の問題。結論から言うと、FD-7803をFD-5703へ替える事で解決しました。DURA-ACEから105へのグレードダウンですが、ウチの仕様に限って言えば完全にFD-5703が上。

実は最初の頃はFD-7803でも変速は出来ていました。ところが時間が経つにつれドンドン変速性能が落ちて行きました。調整するとスタンド上ではサクサク変速しますが、実際に乗車しながらの変速になると「上げきれない、下げきれない」現象が頻発。特にアウターへの移動はディレイラーの稼動範囲を広げることでクリア出来なくもありませんが、何かの拍子に簡単に外落ちする様にもなって妥当な範囲にはいけません。

ランドナーで使っているSUGINO製48-38-28tに対してFD-7803はシマノの取説通りって訳にはいきません。センターからアウターへガイドを動かす際、センターのチェーンリングとFDの内プレートが接触する為に一定のクリアランスを保つ(FDを上にあげる)必要があります。FD-7803が上手く使えなかった原因は正に歯数にあって、そもそもFD-7803は52-39-30tのFC-7803用でトップ側52t(最大歯数差22t)に合わせたガイド形状。ウチのランドナーは48-38-28tのツーリング仕様で、ましてスギノのチェーンリング。問題はトップとセンターの歯数差で、FC-7803ですと13t、ウチのは10tでその差は3t。この分だけ上手くセッティング出来ない事が全ての原因。フリクションで引くFDは基本どんなタイプを何にでも使えるってのは言葉の例え程度で、今回みたいなパターンでは無理って考えた方が良いかもしれない。

最初変速できていたってのは、チェーン及びギア歯に施工していた潤滑油の効果。潤滑効果が十分に生きている内は変速出来ていたけど、300km程乗って潤滑効果が落ちてきた所で不具合が出てきた印象。たかが300km、潤滑効果が落ちただけで「変速しない」ってのは「使える」とは言えなくて、FDに関しては他の選択肢を探し始めました。勿論同じ様な環境でFD-7803を使われている方も居て、専門店(ツーリング系)組みの完成車ではFDのガイドを削ってオリジナル形状にして「DURA-仕様」を売りに販売ってパターンもあるみたい。常にOILを潤滑させて保ったりっていう使い方は嫌いじゃありませんが、それは最低限の性能が発揮出来る現状があってこそのモノ。

FD-7803(写真上奥)/FD-5703(写真上手前)

FD-5703は現行販売もあるシマノ10速用、105グレードのFDです。上位のFD-7803やFD-6703は既に廃盤ですが、違いはTOPギア「50T(最大歯数差20T)」設定による外プレート形状。相手になるFC-5703は50-39-30で、7803/6703と比べるとTOP側52Tと50Tの僅かギア歯二つ分の差ですが、その為に外プレート形状が異なっていて内外プレートの「上下差」が小さくなっています。

FD-7803(写真上/左)が上下差約28mmなのに対し、FD-5703(写真上/右)は約23mm。被せるような外プレートの形状もFD-7803やFD-6703と違っていて、この二つによってウチの48-38-28tのスギノ製チェーンリングにもフィットしました。シマノの取説通りの取り付けやセッティングが可能になり、勿論OIL潤滑が無くなった状態でもバシバシ変速出来ました。

しっかり取り付ける事ができればソコは天下のshimano製FD。紆余曲折しましたが、結果的に一つ上の変速性能(普通か!?)に辿り着いたと思います。それにしても、10速環境で使えるツーリング系FDって意味で、私にとってFD-5703は救いの神でした。

下位のTIAGRA(FD-4603)もTOP50T仕様でプレート形状はFD-5703と一緒。たぶん使用感も変わらないと思いますが、アーム部分までガンメタっぽい色合い(105は辛うじてアーム部までシルバー仕上げ)になる事と、数百円程度の価格差なら105かなぁ。



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