冬珊瑚(ナス科)花言葉は、神秘的。「羨ましとも妻ある家の冬珊瑚 森 澄雄」(まだ赤を愉しむ心冬珊瑚 ケイスケ)
水仙(ヒガンバナ科)花言葉は、自己愛;崇高。鮮やかな緑の剣葉に守られた水仙の葉は一茎ごとに必ず白い袴をつけて根元を乱さないみだしなみと、雪中花の名で呼ばれるように、水仙には内に秘めた精気があり、雪の中で花を開くその姿に、苦しい時でも人の情けを借りずに自力で生き抜く人間の姿へ思い入れが、愛されるゆえんであろう。白い花の中に金色の盃に似た黄色の副冠が美しく、その姿から、中国では金遷銀台と呼ばれる。蜀山人は「しろがねの台(うてな)にこがねの盃の花はいはずと人やすいせん」と詠んだ。「水仙に光微塵の渚あり 水原秋桜子」「水仙の花のうしろの蕾かな 星野立子」「水仙を生けて日脚を顧みる ;後藤比奈夫」「水仙の吹かるる影のもつれあり 清崎敏郎」「水仙剪る錆びし鋏を花に詫び ;桂 信子」「水仙の葉先までわが意志通す ;朝倉和江」。(雪嶺の光つらぬく水仙鮮やかさ;ケイスケ)