まー、東京23区内なので一応都会ということである。単身で生活していると、外食には閉口する。
ヨットで日本一周など考える人間には、外食も自炊も慣れなくてはいけない。
外食がまずいという話ではないが、今日はどの店に入ろうか、
と考えがらも行く店はだいたい決まっている。
今度は違うメニューにしようと思っていても、頼むのはいつもの定番。
だから、料理に自信もないのに近くのスーパーに行く。
馴染みのスーパーは、コンビニみたいに営業時間の長い大手スーパー系列店である。
それが、案外と安いから気に入っている。
そこで、ある商品に目が留まった。
ひらがなで『こくうま』とあった。キムチの一種なので、臭いがきついかな。
と思いつつ、物は試しと買ってみた。
独り身だとどうしても野菜が少ない。理由は、野菜を買っても使い切れないまま萎れてしまい、
何分の一かは捨てることになるからだ。
自然と野菜を買うことも少なくなる。ピーマンなどは冷凍室で保存できるし、玉ねぎは日持ちもいい。
それ以外はどうしても長くは持たない。
で、たまたま買ったキムチをラーメンに使い、野菜炒めや丼ぶりものに使い、
そして、酒のアテに使うという手抜きを覚えた。
直ぐに無くなったので、買いものに行った折、キムチ売り場を覗いた。
よく見ると、キムチが２種類並んでいた。この前買ったものより安いキムチを見つけた。
そのキムチの方が並んでいる数は少ない。数個しかないのだ。
前に買ったキムチは、一杯商品が積んであって１～２個しか売れていないように見えた。
こちらが売れているんだな。
ということは、あのキムチより美味いということだと思って手に取って見ていると、
後から入って来た主婦が一人また一人と、売れ残っているキムチを買い物かごに
無造作に入れて立ち去った。
何なんだ。売れ残っているように見えたのは、違うっていうこと？？？
新しいキムチを買おうと手に取ってみたものの、主婦ご推薦？ならばと、同じものにした。
何れ、その安いキムチも買ってみようと思いつつ、野菜炒めにキムチを乗せて、
泡のお酒をを傾けながら、ヨットだったら心地よく揺れているだろうにと思いを馳せるのである。
