以前は交通センターという名称で、デパートとバス乗り場の複合施設だった。建物と自然とが融合した見事な建築物である。京都駅の人工的で殺伐とした構造物とは”つきとすっぽん”ほどの違いである。
森の都の面目躍如、レールの間に芝生が植えられて、今でも多くの路線が健在で市民の足として親しまれている。日本で最初に走らせた由緒ある市電をさっさと廃止し、高層ビル化にひた走る京都とは大違いである。
全国に小京都が点在するが、本家の京都より都らしい趣を今に伝える町こそ日本の都の原風景だとすれば、小京都ではなく真の都とか日本の都と呼称を変える必要がありはしないだろうか。
地震で落城した建物を復興しているが、完全復旧は当初の計画よりも15年遅れ2052年度に、国の重要文化財である宇土櫓と本丸御殿の復旧は2032年度に、城内の主な区域の復旧は2042年度に完了する見通しだそうだ。