スローライフも結構いそがしいのだっ

田舎暮らしのいろいろをつれづれ~に

ばぁちゃんの いぎす

2011-05-09 | 日記

法事ってーと 親族一同知ってる人から 知らん人まで集まるので

結構めんどくさく  できれば、

いやいや マジで欠席したいもんだが・・・・

このGW中にあった法事だけははずせなかった理由が2つ

1 うちの大家さんのんのんの従兄弟の法事だったつーのが第1理由

2 ここんちの法事には必ず「いぎす」がでてくる

 

瀬戸内海地方の郷土料理「 いぎす 」

土地によっては「いぎりす」「いぎす豆腐」とも言う

いぎすという海草を天日干しにして脱色し、それを糠をこした水で炊いてかためる料理

 

こんな風に書いてしまえば簡単なようだが、

まず、いぎすを海で取ってくるのが結構大変

そして海草に付着した、砂や異物を取り除くのが 劇的に手間がかかり

お日様にあてて 適度に色を抜くのも時間がかかり

それを水で戻しつつ洗うだけで 量にもよるが2時間くらいはかかり

ひたひたに糠を漉した水をいれ 

溶けるまでざっと1時間は 焦げないようにかき混ぜながらことこと炊き 

最後に塩を1つまみ

バットに流して 固まるのを待つ

固まらない場合(特に夏場)は天草を加えてもう一回炊く

 

便利な生活に慣れ慣れの現代人には あんびりーばぼーな世界

 

まったりとした舌触りで、味がなく、そして強い海草の香り

子供のころは全く受け付けなかったが、

年を重ねるにしたがって

この食べ物をめぐる想い出が積み重なるにしたがって

美味しいと思うようになってきた。

 

手間のかかる過程を冗談を飛ばしながらこつこつやってのける

じぃちゃんや ばぁちゃんの姿が

あの光の差していた縁側や すこし薄暗い台所の風景が

必ずこの1皿の向こうに重なって見える

 

 

もう、うちの親戚では 100%自家製いぎす をつくれるのは

今回法事をした このばあちゃんだけになっちゃいました。

 

 

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