日々のメモ

事業や企業、経済の動きについて分析していくブログ

ブログのテーマの集中

2021-01-30 00:19:22 | 分析・観察
自らのブログの内容を読み返した時、その読後感というか、品質にバラつきがあると思うのは僕だけではないと思う。

自分の例で言えば、
おそらく企業財務や会計、競合優位性のような内容(幅広にとらえて社員の興味関心なども扱ってきた)については比較的良く、
デジタル化について話す内容などはあまり良くなかったと思う。(これも興味関心の差だろうか)

興味関心にさらに集中して向き合っていき、より良いメディアへ仕上げていくための一つの気持ちの切り替えとして、ここで新たなブログへと(同じくgooブログ内に別なメルアド紐付けで)制作し直した。
今後もよい記事を書くべく努力する方針なので、よろしくお願いします。



レポート作成事業

2021-01-27 00:00:08 | 分析・観察
レポートには何の価値があるだろうか。
数々のレポートを作成する過程で、それを日々考える。書き込む内容にも影響する問いだから、それは当然だ。

そして今の段階の答えとして、僕は文化的な価値と実際的な価値の2通りあると思っている。

文化的な価値は、知ることの喜びだ。日常で接する物事がどのような仕組みで動いているいるのか、世界に詳しくなることは理由なく楽しい。
世の中にこうしたものは存在していて、例えば出てきたばかりで用途も分からない新発見の科学論文や、多くの人に関係のない深海や宇宙についてのニュース記事は、社会からすればこのような意味合いが強いのではないかと思う。
時にはお金を払って博物館に出かけたりする人々の行動、博物館の運営が脈々と続いている世の中というのは、こうした好奇心が人生の豊かさに貢献している証拠なのではないかと思う。

この価値観からすれば、レポートはより多くの点をつなぎ仕組みの不思議さを明らかにする役割を持つべきで、なるべく日常生活から会社の業績・業務まで連ねて記したいと思う。(もっとも、この価値観で動いていると、調べられる範囲の限界を度々感じるが)

次に実際的価値だが、これは一つには投資を考える人の目線で、企業の資本比の利益率(ROE)を読み手が予想できる程度まで調べるということだ。
株式を買うことを考えるとき、同じ1万円を活用して、片方の会社だと毎年1000円、もう片方の会社だと毎年500円稼げるように思えるなら、前者が得だと判断がつく。
この価値観からすれば優れた利益予測を書けるといいのだが、当然断言できるような情報は揃わない(未来の業績は1ヶ月先だって分からない)。その会社自体にも分からず、ウォーレン・バフェットの言葉を借りるなら、自らの会社の成長率を数値で出すような会社は信頼出来ないぐらいのものだ。(『バフェットからの手紙第4版』より。これによれば会社の目標公表は、読み手に楽観論を広める不都合だけでなく、社内に目標達成圧力から不正な会計へのインセンティブをもたらすのですべきでない。)

もう一つには、働いたり関わる人の目線で、一人あたりの売上・利益や、手掛ける事業の特徴や変遷を眺め、イメージを少しは持てるようにすることだ。

これらの価値観に向けては、外部環境の情報や過去10年くらいの経営効率・手掛ける事業とその割合(国内外比率も)の変遷を整理するのが精々であり、「考える材料だけ根拠をつけて一定量集め、整理する」という辺りを目標にしている。
(企業公式サイトの採用ページにあるようや細やかな話は人それぞれの感想の要素もあり、あまり扱わない)

読み手が面白いと感じる、役立つと感じるレポートを、楽しみながら作り出していきたいと思う。

作成したレポートのまとめページ


お餅の市場動向

2021-01-01 17:11:00 | 分析・観察
あけましておめでとうございます。
正月らしいビジネスの分析をしようと思うので、今回はお餅の話を。

お餅は現代では自らついて食べる人は少ないと思われ、上場企業であるサトウ食品など様々な企業から、包装餅がスーパーやAmazonなどで売り出されている。
そしてその市場規模については、サトウ食品の包装餅製品の売上高(2019年5月〜2020年4月末)が213億円超であるなどかなりの規模にのぼっている。(2020年4月期の決算資料より)

サトウの切り餅は1kgで700円ちょっと。
一億人の日本人が平均で1kg買って食べるとしても700億円の市場になり、業界トップのサトウ食品の売上が213億円であったことからしても大体このくらいの規模なのではないかと推測がつく。

それでは、包装餅のビジネスは今後どうなってゆくのだろうか。
影響の大きい外部環境をみると下記の通りである。
(社会)
・日本の人口減少
・コロナでの外食の減少
・海外の食材が多く手に入るなど食文化の多様化
・スマホ普及で増えたインスタなどSNSでの話題性を求めるデジタルな行動様式
・味の評価コメントの広がりの加速
(テクノロジー)
・自動化可能な領域の広がり
などが挙げられる。

つまり、これまでと同じお餅を同じように売っていくと人口減少と食文化の多様化で次第に市場は細ってゆく確率が高い。
お餅は文化と根強く結びついた商品(お正月に食べる)なのでお正月文化が残る限り急に需要が減ることは考えづらいが、例えば10年後などを考えれば市場は縮小するだろう。
これに対して企業が取り得る手段としては①〜④のどれかもしくは合わせ技である。

①あきらめて他事業に予算や人を移行していく
②国内で1人あたりの消費量を増やすべく、a.地道に美味しく改善していく
b.何かしら「スマホでコメントしたくなる凄さを感じさせるような」美味しい食べ方を打ちだす。例えば飲食店運営に進出して美味しいお餅料理を見せて普及させていくか、SNSでお餅ブームを仕掛けていく等
③現地ごとの食文化に合わせた売り方を検討して海外進出
④自動化領域の拡大でコスト削減

このうち何が起こるかは、各社の経営判断なのでまだ分からない。
ちなみにサトウ食品は今のところ①で米飯事業に移行しているようにみえるが、今後どう動くかは分からない。
②b.に本格的に進むことで、例えば丸餅を入れたハンバーガーをモスバーガーあたりと組んで大ヒットさせ、モチバーガーを通年メニューとして定着させればお餅市場の規模は変わってくるだろう。
この年末年始、メーカーは見ていないが家族が買って出してくれたお餅がやけに柔らかくて美味しかった。僕はまだまだお餅を食べる正月を続けそうだ。お餅業界の今後の工夫は楽しみである。

市場などを分析したレポートの一覧