isikazu62

散歩はいいな~

今日はどこまで歩こうかな~。

      
        
  
  

秋刀魚の歌

2016年11月14日 | 日記


昨夜はこんな感じでしたので

今夜のスーパームーンは絶望かな~

今夜見逃すと、今夜より大きなお月さんが見られるのは

なんと18年後だそうですね~

は~~~~ぁ18年後、、完全に無理だ~~。。




6時15分ごろ、雨戸を開けている時に目に入ったヒコウキ雲。



林の中や山の中では紅葉みられず

町の中から見ています。



偶然に

前日、かみさんの知り合いの歯医者さんの話をしていたら

その話の中の奥さんが「家で獲れた柿」を持ってきて呉れた

甘い柿です。



もう一つ偶然が

買ってきたサンマを骨まで食べられるように圧力釜で煮まして

その晩食卓にでまして

サンマ、サンマ、サンマ苦いかショッパイか

何て言いながらサンマを食べて。。


11月11日、夜中のNHK深夜便午前3時5分ごろからの

「日本の歌こころの歌思い出のエンターティナー森繁久彌」の歌が始まって

何曲目の中に「佐藤春夫の秋刀魚の歌」の朗読が始まりまして

眠れなく聞き入ってました。



 秋刀魚の歌 

あはれ
秋風よ
情〔こころ〕あらば伝へてよ
――男ありて
今日の夕餉〔ゆふげ〕に ひとり
さんまを食〔くら〕ひて
思ひにふける と。

さんま、さんま
そが上に青き蜜柑の酸〔す〕をしたたらせて
さんまを食ふはその男がふる里のならひなり。
そのならひをあやしみてなつかしみて女は
いくたびか青き蜜柑をもぎて夕餉にむかひけむ。
あはれ、人に捨てられんとする人妻と
妻にそむかれたる男と食卓にむかへば、
愛うすき父を持ちし女の児〔こ〕は
小さき箸〔はし〕をあやつりなやみつつ
父ならぬ男にさんまの腸〔はら〕をくれむと言ふにあらずや。

あはれ
秋風よ
汝〔なれ〕こそは見つらめ
世のつねならぬかの団欒〔まどゐ〕を。
いかに
秋風よ
いとせめて
証〔あかし〕せよ かの一ときの団欒ゆめに非〔あら〕ずと。

あはれ
秋風よ
情あらば伝へてよ、
夫を失はざりし妻と
父を失はざりし幼児〔おさなご〕とに伝へてよ
――男ありて
今日の夕餉に ひとり
さんまを食ひて
涙をながす と。

さんま、さんま
さんま苦いか塩つぱいか。
そが上に熱き涙をしたたらせて
さんまを食ふはいづこの里のならひぞや。
あはれ
げにそは問はまほしくをかし。   佐藤春夫