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おフランス留学記~パリやのに

おフランスはパリ近郊のHECなるビジネススクールに留学し、MBAをこころざす筆者の日記。

隠れた趣味

2005年10月10日 03時08分07秒 | おフランス生活
隠れた僕の趣味にオペラ鑑賞というのがある。

別にとりたてて詳しいわけではないが、イタリア語をちょこっと勉強していたときに試しに聴いてみたらハマってしまった。
オペラを聴きながら仕事をすると、気持ちが安らぐのと同時に能率も上がるので一石二鳥。パリに来てから一度もオペラを見る機会がなかったのだが、ついに今日見に行けた。

パリにはオペラ・ガルニエ(いわゆるオペラ座というやつ)と、オペラ・バスティーユという二つの劇場があるのだが、前者は主にバレエ、後者でオペラをやることが多い。
今日はバスティーユの方で、プッチーニのLa Bohème(ラ・ボエーム)を見に行った。プッチーニはイタリア人だが、ラ・ボエームの舞台はパリなのでパリで見るのはなかなか粋だと思ったので。幕間の休み時間に外に出てみると、ラ・ボエームそのままのパリの風景が窓に広がっていてなかなかのもの。

演奏も出演者も素晴らしかったが、何より舞台装置がすばらしい(写真)。舞台上にパリの街がそのまま出現したようなリアルさにあっけにとられてしまう。これは日本ではムリだろうな。
それに日本とは比べ物にならないくらい(3分の1以下)の安さ。立ち見だと10ユーロとかで見れるはず。

もっと早くからいろいろ見てればよかった。

民族衣装の必然性

2005年10月09日 03時17分27秒 | おフランス生活
今日は毎年恒例のFête des Vendanges de Montmartre(モンマルトル収穫祭)の日。
今年で70回目を迎えるこのフェスティバルは、モンマルトルに数少ないながらも残るブドウ畑での収穫を祝うもの。

まず朝からブドウ畑で式典。10時から開始って言ってるのに出演者が10時を過ぎてからわらわらやってきたり準備が終わって無かったりとフランス流のグダグダの展開。結局お偉いさんが何人かしゃべって終わりと、肩透かしなイベント。

その後はモンマルトルの丘のあちこちで各地のワインや食べ物を買ったりする物産展をやっていたのでそこでメシを食い(これはなかなか良かった)、午後のメインイベントであるパレードに備える。

パレードは、フランス各地や外国のワイン産地からいろんな団体がやってきて行進。日本からチンドン屋がやってきたこともあるらしい。
どこの団体も独自の衣装で色とりどりに身を包み、馬車が走り、マーチングバンドが行進曲を演奏していた。

その中でも度肝を抜かれたのが写真のブルゴーニュから来た団体。
道化師のような格好と、オッサンたちの頭の上にはフカフカの帽子。
民族衣装にはそれぞれ独自の尊重すべき文化が背景にあるので僕はこの衣装がダメだとか言うつもりはないが、いったいアタマの上のやつはナニ?って問いたい。
一体どんな必然性が?
掃除用(重役の車とかきれいになりそう)?
それとも戦争のときに相手を威嚇するため?

はっきり言って恥ずかしいけれど、中途半端な衣装を着るくらいなら、いっそのこと突き抜けてアレを着て行進してみたいと思ったのでした。

国鉄

2005年10月04日 06時25分24秒 | おフランス生活
明日はどうやらSNCF(国鉄)やRATP(パリ交通公団)がグレーヴ(ストライキ)らしい。一体何を訴えるためのストなのかはさっぱり分からないが、田舎に住んでいるわれわれには迷惑千万な話だ。

ところでフランスの鉄道におけるサービスの悪さは想像を絶するものがある。日本にいた時はJRでもアタマに来ることがあったがフランスに比べるとまだマシな方である。

時間を守らないとか、たまに電車を予告無く間引き運行するとか、そんなこともアタマに来るが(もうだいぶ慣れたが)、数日前、さらなる理不尽に遭遇した。

土曜の午後、切符を買おうと駅舎に行くと、駅員が戸締りをしている。
「今日はもう終わりよ!」
フランスに来てからすっかりあきらめることに慣れた僕は、黙って屋外の自動販売機で切符を買おうとすると自販機は故障中。

一体どこで切符を買えというのだろうか。これで切符無しで乗って検札に引っかかっても駅で切符を売ってくれなかったことは言い訳にならないのだろう。まったくふざけた話だ。帰るなら自販機を直してからにしてほしい。

社会福祉や労働者の権利の大切さはよくわかるが、そんなふうに人々を甘やかすことにしかつながらないのであればそんな社会民主主義は所詮「終わりの人々」に対する「サーカスとパン」でしかない。
社会福祉とはリスクを取って高みを目指してチャレンジすることに対するセーフティーネットとして機能すべきではないのだろうか。

もちろん一生懸命働いている人も少なからずいる。そんな人たちが報われる仕組みになっているのだろうか。そういう人たちに出会う度に、僕はいつも「ああこんなところに埋もれてもったいない。こういう人たちこそフランス社会の重要な地位についてほしい。」と思う。

Nuit Blanche(2)

2005年10月03日 02時41分30秒 | おフランス生活
パリのNuit Blancheを見た後、ヴェルサイユに移動。今週末は一晩中ヴェルサイユ宮殿の一部が開放されてアーティストのパフォーマンスが行われた。

庭園では前衛アーティストが音と光を使ったライトアップや、18世紀の噴水を舞台にしたディスコが。宮殿の中では写真のような色とりどりの様子で、三ツ星シェフのAlain Ducasseがプロデュースしたフードスタンドまで。

夜中も1時を回ったころ、さて帰ろうかと思ってタクシーを探すがつかまらない。歩いて帰ろうかと思ったが、真っ暗な森の道を歩くのもネガティブだったので思いとどまった。
結局1時間後にようやく見つかったが、寒さのあまり冷凍になるかと思った。たくさんお客さんがいるんだからタクシーも営業すればいいのに、土曜の夜を徹してでも稼ぐ気がないのだろうか。

Nuit Blanche(1)

2005年10月02日 21時06分22秒 | おフランス生活
今週末は今年で4回目を迎えるNuit Blanche(ニュイ・ブランシュ:白い夜)というアートのフェスティバルがパリで開催されている。

このフェスティバルはパリ市内とヴェルサイユの様々な場所で一晩中アーティストたちがパフォーマンスをするほか、多くの美術館が真夜中まで無料で開放しているというなかなか粋なイベント。

どこも混んでいた(東京ほどではないけれど)が、意外にもルーブルは普段以上に空いていた。きっと観光客はあまり知らないのだろう。
そんなわけで普段以上に空いているルーブルで僕は初めてモナリザに対面した。まあ大したことはないけれど。なんであんなに有名なのだろうか。

それよりがらんとした夜の美術館というのはなかなか良かった(写真)。普段でもルーブルやオルセーは曜日によっては夜間も営業していて、昼間よりも空いているので結構おすすめ。

発走ゲート

2005年10月01日 07時06分55秒 | おフランス生活
中学高校時代の友人がパリに遊びに来ているので今日はパリで食事をした。高校卒業以来会っていなかったが、12年くらいではお互いほとんど変わってなかった。

彼はJRAで競走馬のドクターをしている(夏にはディープインパクトの担当だったらしい)ので、パリに来た目的も競馬がらみ。今週日曜に行われるPrix de L'Arc de Triomphe(凱旋門賞)を見るためなのだ。

凱旋門賞は世界トップレベルのレースなのでパリでも当然盛り上がっている。街中にポスターが貼られ、メトロの駅の出口も発走ゲートに様変わり(写真)。

そういえば今日聞いた話だが、競馬のスターター(ファンファーレの時に旗を振る人)って僕の友人のようなJRA所属の獣医さんだったってご存知だろうか。スタートで負傷する馬がいたときに手当てするためにスターターとしてスタート地点にいるそうだ。妙な一人二役。

やったね

2005年09月30日 03時00分36秒 | おフランス生活
阪神タイガース、リーグ優勝。あとは日本一だ。テレビで見たい。

話題は全く変わるが、パリ市のこんな広告を見つけた(写真)。
「あなたの家ではこんなことしないでしょ。パリはあなたの家なのに。」というコピーとともに犬が家の中でアレをしている写真。なかなか秀作。

僕は知らなかったが、罰金は183ユーロらしい。あまりに落ちているのをよく見かけるので(東京でタバコの吸殻を見かけるのと同じくらい)、てっきり公認なんだと思ってたが。

こんなに働いているのに

2005年09月29日 01時56分40秒 | おフランス生活
昨日見た統計で、世界各国の労働者がアメリカ人に比べてどのくらい余計に働いているか、もしくは働いていないかというのがあった。出典は忘れたけれど。

それによると、ヨーロッパ人は一般的にアメリカ人よりも働いていないのだが、その中でもベルギー人とフランス人がずば抜けて働いていない(労働時間がアメリカ人に比べて約30%少ない)。まあ夏休みの取り方とか普段の働きぶりを見ていると分からなくはない。日曜は完全に機能停止だし。
それに対して、日本人と韓国人はアメリカ人よりも余計に働いている(労働時間がアメリカ人より5~10%多い)。まあこれも分かる。

これを見ると日本とフランスとを比較すると相当な労働時間の差があるということになるのだが(サービス残業時間を入れるともっと差が開くだろう)、不思議なことに国民一人当たりGDPは日仏間でほとんど同レベルなのである。これはなぜだろう。

フランス人の皆さんには悪いが、仕事の進め方は断然日本人の方が素早くて効率的である。かつ一生懸命。だからもしかすると、個人レベルでの効率性では日本人が勝っているが、組織や経済としての効率性はフランスのほうが個々人の非効率を補うくらい高いのかもしれない(まあそんな気もしないわけであるが)。

死ぬほど働いた挙句、自然体で流して働いているフランス人たちと生産性が変わらないってそりゃないぜ。どこかが間違っているに違いない。

ペッシャンコ

2005年09月26日 01時07分14秒 | おフランス生活
鳩というやつらは世界のどこにでもいて、どこでも同じように人の迷惑になっている(フランスでは食用になっているが)。
日本でもフランスでも鳩という生き物の習性はそれほど違わないと思うが、芝生で昼寝をする鳩を見るのはこれが初めてだ(写真)。
ひょっとして日本でも鳩はこうやって地面にペッシャンコになって昼寝をするのかもしれないが、普段は心の余裕がないせいか、それとも日本の鳩は人前では寝ないせいなのか、見た記憶がない。

まあどうでも良いことですが。

角刈りアート

2005年09月24日 04時49分02秒 | おフランス生活
散髪がてらにマレ地区のカルナヴァレ博物館に行ってみた。
ここはもともと貴族の館だったのだがパリ市が買い上げてパリの歴史博物館になった。これが予想以上に充実していてなかなか面白い。
展示物も面白いのだが、そればかりでなく当時の貴族の屋敷の内装や家具がそのまま残されていてリッチーな暮らしぶりが伝わってくる。
時計なんかもまだ動いていて、ちょうどの時間になるといっせいに鐘が鳴り出す。

写真はその庭だが、フランスのほかの庭園と同じように、華麗に刈り込みがなされている。この国のひとたちの不自然なばかりの刈り込みアートには笑ってしまうばかりだ。お金持ちの庭園だけじゃなくて、普通の街路樹とか駅の植え込みとかもきれいに角刈りされている。

ついでに路上に落ちている犬や人間の排泄物なんかもきれいに掃除してもらえるとたいへん助かるのだがいかがなものだろうか。いやホンマ汚なすぎるって。