春を予感させるような穏やかな一日でしたが、このまま北国の冬が終るなんてことは絶対あり得ません。
全国各地から雪害のニュースが届いております。南国の本州や九州...猛暑で有名な名古屋でさえ積雪の異常気象だとか。
皆様お住まいの各地は、如何な冬でしょうか?
昨年の夏の終わりの頃のことに話題を巻き戻しますが、我が家の北隣に住んでいたご老人のことです。
庭に木や花を植えて、悠々自適、愛する花木の中で穏やかに人生を生きているご様子でした。
私とは、それほどお付き合いも無く、時々顔を合わせると花の話をするほお付き合いでしたが
初秋のある日、我が家のインターフォンを押して訪ねて来たのがそのお隣のご老人でした。
話は、現在の家を売り払って、息子たちが奨める老人専門の施設に入居することが決まったとの事...
出来得る限り、我が家での生活を希望していたご本人の意思も、何時いかなることが起きても不思議の無い年齢を指摘する
息子たちの意見に従い、人生そのものの我が家を手放して施設に移住する決断をしたとのこと。
さすがに、喜びの表情ではなく、苦渋の決断をした悲しみが老いた皺まみれの表情に滲み出ていました。
庭木や家はそのまま次ぎの方にお譲りしても構わないのですが、鉢植えの花木については
花を愛していると見受けた、御隣(私ですが)にご希望でしたら託したいとの事...
「山茶花」「枇杷」「八つ手」「不明」の5鉢を頂きました。
山茶花は、まだ一度も開花したことが無いとのことでした。
特に値のある鉢植えではありませんが、共に生きて来たという、その方の歴史を感じさせる素朴なもので、
何とか育てましょうと貰い受けました。
昨年の夏の猛暑が幸いしたのでしょうか...それとも、あのご老人の無念を察したのでしょうか
12月の20日過ぎですが、我が家の玄関に置かれた山茶花の小さな葉の中に、赤いものを見つけました。
まさかっ!と半ば疑いながら確認してみると、紛れもなく山茶花の花...感激っ!
次々と...と、言いたいのですが開花したものの他には蕾は残り3個
しかし、どの蕾も、しっかりと見事な花を見せてくれました。
連絡先も判りませんが、施設に入ったお隣さんに是非見せたかった見事な花でした。