毎日がしあわせ日和

ほんとうの自分に戻れば戻るほど 毎日がしあわせ日和

続 ・ あらゆる問題の根底に潜む お金 ・ 時間 ・ 法律にまつわる催眠を解く ~ その7

2020年11月30日 10時53分05秒 | 貴秋の視点、すなわち偏見
私たちの意識について調べてみると、まだ統一された見解はないようで さまざまな説が出てきますが、おおまかに言って ①自分固有の情報と密接につながり知覚される領域  ②個人の情報がベースだけれど知覚されない領域 ③全生命共有の無意識領域 (ここをさらに 「全人類共有」 と 「全生物共有」 に分ける捉え方もあるようです)  に分かれるようです。

貴秋は①を顕在意識、②を潜在意識、③はそのときどきで無意識とか集合無意識とか宇宙意識、神の領域などと氣まぐれに呼んでいますが、感覚フォーカスなどの体験から、①と③の橋渡しをするのが②で、①から③に向かうほど 個の区分が薄れていく、といったイメージを持っています。




先日興味深い番組を見ました。

Eテレ「こころの時代 ~ 宗教 ・ 人生」 の 「ふたつをひとつに ロボットと仏教」 です。

語り手は、ロボットコンテストの生みの親 ・ 東京工業大学名誉教授の森政弘さん。

ロボット工学のパイオニアであると同時に仏教にも造詣が深く、ご専門の工学のほか 仏教についての本も出版なさっておられるそうです。

笑顔もお話しぶりもチャーミングな方で 楽しく拝聴していましたが、ここで思いがけず大きな手がかりをいただきました。




森先生は 人間や他の動物を模したロボットを作る際、まず生体の仕組みに着目し、生物のからだがいかによくできているかがわかったそうです。

やがて動物から植物に興味を移し、脳のない植物が どうやって芽を出し葉をつけ枝を伸ばし。。。という一連の変化を制御しているのか考えるようになりました。

そして、脳からの命令がなくても形が落ち着き整う、この植物の制御システムを模して作ったのが、「みつめむれつくり」 という七体のロボットです。

見た目は水鳥が泳いでいるような形で、それぞれが前方と左右の三箇所に赤外線センサーを持ち、仲間を見つけると追いかけるが、50cm以内には近寄らないようプログラミングされているとのこと。

これを一斉に動かすと、単体ではめいめいが好き勝手にランダムな動きをしますが、何体かが集まり始めると 魚や鳥の群れのように動きがそろってくるのだそうです。

映像でも紹介されていましたが、アヒルっぽい形のロボットたちが 最初はてんでんばらばらに動いているのが、そのうち二体三体と同調し始め、やがて七体全部がずらりと尾をこちらに向け お尻を振り振りするさまはなんともユーモラスでかわいい。

森先生は、この 「みつめむれつくり」 の動きを 「自立分散制御システム」 とおっしゃっておられました。

コントロールするボスはおらず 自分で自分をコントロールする小さなコンピューターを持っているだけ、それぞれが独自の動きをしながら ある程度まで近づくと動きがそろう、分担協調のシステムなのだと。




これを聞きながらふと思い出したのは、人間の心臓の細胞の話。

心臓の細胞をばらばらにしてシャーレに入れておくと、最初はそれぞれが好き勝手にぴっくんぴっくんしていますが、そのうち少しずつ同調し始め、やがて全部の細胞が元の心臓に戻ったかのようにぴたりとそろってぴっくんぴっくん動くのだそうです。

思えば私たちの全身の細胞だって、皮膚は皮膚の、血液は血液の、骨は骨の、とそれぞれの役割を担っているけれど、総体としては見事に調和して働いているわけですね。

その調和が崩れれば 病氣ということになりますが、原因となった細胞が修復されれば 再び調和を取り戻し、健康を回復する。

このように 私たちのからだが立派な分担協調システムで生かされているのだから、からだの持ち主たる私たちが 分担協調でやっていく力を持たないわけがない、と思うのです。

ただひとつ異質なのが 私たちの自我ですが、これにも立派な存在理由があるのであり、私たちは自我を有しつつ 同時に自然界の分担構成員として、人間同士、また他の生物とも協調し合ってやっていけると思うのです。




「その6」 でお話ししたように、私たちが個の意識に留まっている限り 人の数だけ答があり、“たったひとつの間違いない答え” にたどりつくことはありません。

もし “たったひとつの間違いない答え” というものがあるとするなら、それはこの世界のすべてを調和させ生かすおおもとの力に沿うものであり、私たちが自我の縛りから離れ おおもとの意識とひとつになったとき発動するのだと思います。

ブレイクスルーのカギは、私たちが必要に応じて意識を①から③に限りなく近いほうへスライドさせ、このおおもとの意識と同調し 情報を得て動けるかどうかにあると、貴秋は見ています。












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