All's Right with the World!

~なべて世はこともなし~
日曜朝の英雄時間感想
日々雑想、習作絵など

※禁無断複製転載

キバ 第10話印象

2008-03-30 15:21:49 | 特撮雑感
キバは好きかと聞かれると、返事ができないのは相変わらずです。
ただ、今週は音也の「おや?」という面が描かれたのと、渡の印象が良かったので、面白かったです。
何話だったか忘れつつありますが、たぶん今週は第10話だったかと…。

ヴァイオリン修復の第一人者だという大村さんをめぐる話、今週は過去と現在のつながりがわかりやすかったこともあって、面白かった気がします。
何を考えているのかわからなくて、言動が奇妙奇天烈な音也、実はすごい男なのかも…。
ファンガイアであれ謎の化け物であれ、あるいはお気に入りの女の子であれ、音也は基本的に相手が誰でもスタンスが変わらないなあと思いました。
音也は素っ頓狂で人の言うことを聞かないけれど、他人に惑わされないで自分で考えて判断してるなと思えるところが良いですね。
そしてジローの得物を奪って見せる迫力に、「おや?」と思いました。
実はいろいろ爪を隠している可能性が高いようです。

渡はだんだん見えてきた感じです。
盲目的に尊敬していた名護に対して、自分の考えを優先して逆らうところはかなり見直しました。
ファンガイアとなって暴れる大村を止めようと必殺技を繰り出すものの、やはり大村を狙うことができないあたりが「渡らしい」言動なんだとわかってきました。
名護と渡の考え方の違いを見せるという意味では、今回はわかりやすく対比されていたなと思います。
ファンガイアにも人格があると考える渡と、認めない名護。
渡は結局大村=ファンガイアに攻撃できなかったけれど、名護は躊躇なく倒してしまう。
ただ、対比の相手である名護のキャラクターはくどいけれど薄っぺらい。
名護というキャラクターは、もっともらしいセリフと行動だけで構成されているようにしか見えません。
名護には「思考」や「人格」が感じられないので、渡と対比しても視聴者が渡を見直すというよりは「普通」くらいにしか見えなかった…。

要素点は高いと思うけれど、キバは描いているものが散漫…という印象です。
大村は音也と出会って、音也の音楽を聴くことで人間を襲わなくなった。
人間のライフエナジーを22年間吸っていないと断言する大村の姿は真摯でした。
渡の質問に答えるシーンや、渡の父である音也が素晴らしい人間だったと断言し、その音也との約束が守れなかったことで自分が滅びるのだと渡に告げるシーンは、大村というファンガイアを通して、人間と信頼関係を結べる可能性や、共存の可能性を示そうとしたんじゃないかと思います。
しかし、ファンガイアについては、説明不足のまま謎設定の謎部分ばかりを見せているので、結局何もわからず、せっかくのエピソードがストーリー展開の中で生きていない。
渡が名護にファンガイアについて質問したとき、ひそかに謎解きを期待したのですが、結局新情報はないままでした。
今回はたまたま音也と渡、それに大村がうまく絡んだのでキレイにおさまったなという印象です。
おさまったけれど、話そのものはほとんど進んでいません。
キバ放送開始以来、ストーリーはほとんど足踏み状態…というのは、狙った展開なのでしょうか。


追記。

イクサの必殺技の背景は燃えさかる太陽でした。
キバの必殺技のときはいつも夜になって月が登場。
古代メソポタミアでは正義を司る厳しい裁きの神が太陽神シャマシュで、人間を優しく見守るのが月神シンだったはずですが、この演出には…あんまり関係ないんでしょうねえ。

風水


最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こちらもこんにちは (honey)
2008-03-30 16:54:38
一話目でびくびくおどおどしていた渡だけど
着実に成長しているようですね。
名護さんははじめは良識ある大人かと思ったのですが
ガチガチに凝り固まった人のようで。

ファンガイアが何者かわからないままですが
かわるものさえあれば人間を襲わずとも
生きていけるようですね。
あいかわらずキバになるのもなんでなのかも
わからないままですが、謎はライダーにはつきものの
ようなかんじなので、あまり深く考えないようにしています。
返信する
考えるな、感じろ!ですね (風水)
2008-03-30 17:23:51
honeyさま

渡は確実に変わってきたというか…ときどき別人になってきた気がします。
そもそもこの世アレルギーになったと思いこんだ理由も何もわかりませんし、説明そのものが全くないだけに…成長なのかどうかがわからなかったりするのですが。

名護は…井上脚本の「いつもの」キャラなので、実は初登場時点から、彼には期待する気もありませんでした。
あまりにも予想通りで、今はどう言って良いかわかりません。

確かに平成ライダーでは無駄に謎を作って、伏線とおぼしいネタをばらまいておきながら回収しない…というのが定番化してます。
これって番組としても作り手の姿勢としても絶対間違ってると思うんですよねえ。
返信する
名護さんはあのままですか(笑) (けろりん)
2008-03-31 00:18:12
風水さん、こんばんは!

名護さんは、今後何かキャラに深さが出たりするのかなあ、なんてちらっと期待していたのですが…↑のコメントを見てちょっとがっかり(笑)。

井上さんの脚本、というと何となくそういうイメージはあったですが…こうやって具体的に聞くと今後が不安です。

確かに、今回、名護さんが飛ばしていた割には、人間が見えていなかったので、ただの暴走しちゃった人みたいで…渡が普通の人に見えただけでしたね。
名護さん、無駄に濃いですね(笑)。

私も今回は面白かったのですが、今後スカッとした展開はまずのぞめないな、という気がして、ちょっと気が重くなりました。
来週はまたお約束でライダー同士の争いとかありそうですし…。

ファンガイアやライダーシステムや、過去と未来のつながりが明確に見えてくるとまた変わるのでしょうかねえ、見方も…。
何時頃なんでしょうね、それ(笑)。
返信する
たぶん…(苦笑) (風水)
2008-03-31 01:17:24
けろりんさま

すみません、自分でもキバにはかーなーり冷たい…と思う文章とコメントでした(苦笑)。
名護は…変わる変わらないと言うよりは、たぶん近い将来ろくな理由もなく無駄にキバと戦って、敗北して転落してヘタレるパターンじゃないかと予想しています。
井上脚本で名護タイプの人はだいたいこのパターンですから…。

これは井上脚本についての私見ですが、登場人物にいつも背骨がないんですよ。
インパクトのあるセリフやエピソードはあるのに、人物の描き方があまりにも一面的だったり、一貫性がなかったり…点が線につながることが極端に少ない気がします。
好きな方にはコレがよいのかも知れませんが、私にはどうも…。

キバは放送開始以来スカッとした展開とは縁がありませんよねえ。
たぶんこれからもそういう展開は期待できないんでしょう。
そして、ファイガイアやライダーシステムなどの謎の大半は置き去りにされて行くんだろうなあと予想中です。
ワタクシ、毎年ライダーには期待なんてカケラもしません(苦笑)。
返信する
私は楽しんで見てるよ(^-^ )! (sorcerer)
2008-03-31 03:08:22
風水さんこんばんは!

電王と比べちゃうとアレだけど、私はキバを
楽しんで見ています。

もうちょっと「分かればいいなぁ」って
思うところもあるけれど、そのうち分かるかな。

今は面白くても、やっぱり1年ありますからね、
見守って行きたいです。
返信する
すみませんネガティブな感想で(苦笑) (風水)
2008-03-31 21:52:40
sorcererさま

ああ、すみません、なんか気の悪い感想で申し訳ないです。
今回は面白かったと思うのですが…いつもどこかで引っかかっちゃうんですよ。
ライダーとはどうも相性が悪いんでしょうねえ…。
面白いときはなるほどと思うんですけどねえ。

1年は結構長いので、大化けすることもあるしコケることもあるし、長い目でみるべきなんでしょうねえ。
ついついライダーには冷たくしがちですが(苦笑)。
sorcererさんのように楽しく見られるのが一番なんですよね。
返信する
短冊にお願いできませんね (りょう)
2008-04-01 00:10:05
こちらにも失礼します。

失礼ですが、まずこちらにキバの感想があることに驚きました。
風水さんって、なんだかんだ言って結局ちゃんとキバを見ているのですね。

私はあまりはっきりとしたことをキバには求めていないので、あまりそれぞれの謎は気にならないんです(笑)。

私は名護さんが盲目的に「悪は悪」とファンガイアを倒す姿勢が好きですね。名護さんには「思考」や「人格」はいらないんじゃないでしょうか。今の所かもしれませんが。その無機質な感じが渡を引き立てていると思います。

この番組は、謎や展開というよりも、ぼんやりとした世界感の中で、親子のつながりを描いていきたいのかな…と私は思っています。
返信する
お騒がせしてます (風水)
2008-04-01 01:17:27
りょうさま

はい、感想は書いてませんが、一応キバも観てます。
恥ずかしながら…平成ライダーシリーズ第1作のクウガ第1話放送開始以来見てますからねえ、どんなにライダーにがっかりしてもまだ1クールで捨てたことはありません。
どんだけ筋金入りの特撮ファンなんだか…(汗)。

ライダーシリーズは昭和以来のファンなので、思い入れもあるけどがっかりも多いというのが正直な所ですねえ。
もともと仮面ライダーは「悪」としてこの世に生み出された異形の存在が、「悪」の力を使って「悪」を倒すという作品なので、勧善懲悪というばかりではないんだと思います。

平成ライダーは形を変えつつこれを踏襲していると言いたいんだと思いますが…中にはかなり疑問を感じる作品も…。
キバはその中でも特に何を描きたいのかがよくわからなくて…。
私には渡が「なぜ」「何のために」「何者と」戦うのかを描かなくて良いとは思えないんですよ。
これは外して欲しくないんですけどねえ…。
今回は面白かったんですよ、でも、イロイロ引っかかるんですよねえ。
返信する

コメントを投稿