・・・我ながら天才にもほどがある(天災かも)発想ですが、ちょっくら検討してみることにしました。
あらゆる気体の中で最も軽いのは水素ガスですが、これは可燃性であり取り扱いが難しいため、風船や気球などでは水素の次に軽いヘリウムガスが良く使われています。
このヘリウムをタイヤに注入したらどれくらい軽くなるのか、を計算していきます。
これはリドレーのヘリウム
まず、空気やヘリウムの重さがわからなくては計算のしようがありません。気体の重さはガス密度といいますが、気温0度・1気圧でのガス密度は次の通りになります。
タイヤに注入される気体の重さは、
気体重量:M
気体の体積:A
圧力:P
ガス密度:H
として、
であらわされます。ここでの圧力というのはタイヤに入れる空気圧のことなので、人によってマチマチでしょうが、とりあえず6気圧(=90psi)としておきましょう。
あとは体積を出せば重さが計算できます。
タイヤのようなドーナツ状の図形の体積は以下の数式で求められます。
タイヤの体積:A
タイヤの直径:r
ホイールの直径:R
円周率:π
として、タイヤの体積Aは以下の数式となります。
タイヤの直径を今の流行に乗って25㎜、ホイールの直径を700㎜とすると、
πを3.14として、
よって、タイヤに入る空気の重さは
空気ではなくヘリウムを入れた場合は
よって、ヘリウムを入れた場合には軽量化できる重さは、
結論:タイヤ幅25mm・ホイール径700mm・6気圧として、空気の代わりにヘリウムを入れれば1本あたり約7g軽くなる
7gとは意外と大きい、というのが正直な感想でした。なんとなく2~3gくらいじゃなかろうかと想像していたので。
とはいえ、ヘリウムというのは分子が小さいので空気より早く抜けてしまうし、お値段も高いし、そもそも普通の空気入れでは入れられないという根本的な問題があります。デメリットが大きすぎて7g程度の軽量化では釣り合わないでしょうね。
それに7g程度ならタイヤやホイールの製造誤差の方が大きいんだよなぁ・・・