ところが世の中にはこれをはるかに下回り、3万円前後で買えてしまうロードバイクも存在します。もちろん安い分品質もそれなりで、見た目は確かにロードバイクだけど性能的にはママチャリと大差ない、というものがほとんど。そういった自転車はルック車と呼ばれますが、その中にあって特に凄いのを見つけたので晒し・・・もとい紹介してみます。
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まず目に付くのはカラーリング、そしてディープリムとディスクブレーキでしょう。正直言って悪趣味なデザインだなと思うんですが、まあこれは好き好きなので突っ込まないでおきます。
ホイールとブレーキについては、5万円台のルック車でよくこんなもん付けたなと感心しました。最初だけは。でもね、スポークを数えてみたらリアで32本。ちょっと多すぎやしませんか?よっぽど剛性に自信が無いのか。
スタンドが標準で付いてる点も気にはなりますが、ルック車を買う層にとって、自転車にスタンドは必要不可欠のもの。多分、これが無いと売れ行きが落ちるんでしょう。
次にスペックをちょっと確認してみます。
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色にイエローが無いとか、推奨身長の幅が異常に広いとか、突っ込みどころ満載のスペックですが、中でも重量21kgというのは特に眼を引きます。10万円クラスの初心者向けロードは10kg前後、3万円程度のルック車でも15kgくらいが相場でして、21kgというのはなかなかお目にかかれる数字ではありません。下手すりゃママチャリより重いじゃねぇか。
ましてやこの自転車はアルミフレームです。どこがそんなに重いのか・・・考えられるのはホイールくらいです。
ここからは俺の妄想ですが、こいつのホイールは鉄なんじゃないかと疑ってます。ステンレスではなく、普通の鉄。
普通のホイールにはブレーキ面があり、ここは金属がむき出しになるので、普通の鉄を使うとあっという間に錆びてしまいます。ママチャリのホイールが鉄ではなくアルミかステンレスなのはそのため。
一方で、値段は ステンレス > アルミ > 鉄 で、ホイールに鉄を採用できれば大幅なコストダウンが見込めます。
つまり、この自転車の設計思想はこうなのではないでしょうか。
1.ディスクブレーキを採用することでホイールのブレーキ面をなくす
2.それによりホイールの全面塗装が可能になるので、材料に安価な鉄を使用する
3.アルミフレーム、ディープリム、ディスクブレーキのキーワードで消費者を惹きつける
性能には眼をつぶり、消費者へのアピールにすべてを賭けた自転車。ルック車というのは総じてそういうものですが、こいつは特に顕著ですね。
段々疲れて来ましたが、突っ込みどころはまだあります。
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そのブレーキレバーの位置はなんなんだwwwwwww
いや、これは本当に謎。ブレーキレバーを変な位置につけたところでコストダウンになるとも思えませんし。特にカッコよく見えるわけでもないし。
サムシフターが気になる人もおられるでしょうが、コスト面からSTIを導入できずサムシフターを採用しているルック車は珍しくありません。もっとも、このブレーキ位置と相まって操作性はとてつもなく悪そうですが。
そのくせケーブルは無意味に内蔵なんですよね・・・つくづく、アピールがしやすいところにだけ力を入れてます。
あまりに突っ込みどころが多すぎて、ネタのために買いそうになってしまいましたが直前で思いとどまりました。
まさかと思いますが、この自転車に興味を持ち検索でここに辿り着いた方がおられましたら、俺から言いたいことは唯一つです。
悪いことは言わないからやめときなさい。