アモーレ・カンターレ・マンジャーレ

自称イタリア人のオヤジが、好きなサッカーやらグルメやら、何でも不定期に気まぐれに書き綴るサイトです。

けんちん汁の話

2005-10-29 07:57:56 | 薀蓄
先日スーパーを歩いていたら、「国産とん汁けんちん汁の素」なんて商品を見つけてしまった。なるほど、とん汁とけんちん汁の具の部分は共通かと、いまさらながら認識した。

 ときに、「けんちん汁」って、なんとも微妙な名前だが、この語源はご存知だろうか。なんと、これは「建長寺汁」が由来なのである。
 建長寺といえば、鎌倉五山の第一位という格式のある禅寺だが、このお寺を創建したのが誰なのかがポイントとなる。

 その高僧こそ、元から渡来した蘭渓道隆である。彼は、有名な元冦にからみ、本当は日本への懐柔策として送り込まれたというのが妥当であるが、ともかく故郷が恋しかった。
 そこで、せめて食べ物を…と思ってみたが、何しろ当時の日本、ましてやお寺のこと、肉食はもちろん、脂っこいものなど皆無という(汗)

 そこで、少しでもコッテリ感のあるものをということで開発したのが、建長寺汁というわけである。それが、訛ってけんちん汁となったという。
 さて、建長寺といえば、禅宗の臨済宗であり、現在は臨済宗建長寺派の総本山。日本における禅宗は、このほか曹洞宗(永平寺等)・黄檗宗(万福寺等)がある。

 思えば、鎌倉時代は浄土宗、浄土真宗、時宗、日蓮宗と新興宗教が幅を利かせた時代でもあった。そんな中で、禅宗とは、根本が禅那といいヨーガである。
 おお、こんなところで・・・そうか、けんちん汁はヨーガだったのか!となれば、この商品買うしかないか・・・ってことはねえだろうが。

 うん待てよ、蘭渓道隆が開発したメニューがけんちんということは、これを和食といっていいのだろうか。
 なのに、この商品「国産」って・・・おおいなる疑問の中、蘭渓道隆に思いをはせる小生であった。

 さあ、皆さんこれからけんちん汁を食べるときはヨーガを思い出しましょう。えっ、そんなヨーガないって・・・はいはい(笑)
コメント (7)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« あややと一緒にアレグリア | トップ | 中村俊輔のCMが現地でも話題に »
最新の画像もっと見る

7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
国産 (ナイト姉)
2005-10-29 08:15:49
けんちん汁にそんな歴史があるなんて、テキトーな私は考えたこともありませ~ん

この商品使ったことありますが、「具」が国産で安全ですよ~とわざわざアピールしてるんですね。

しかし、スーパーでいつも写真を撮っていく怪しい人物としてマークされてませんか?(笑)
返信する
もしかして ()
2005-10-29 10:29:50
マークされてるかも、というシーンはありますが・・・

今更なので、ガンガンいってま~す。
返信する
デパートなどで (ゆきこママ)
2005-10-29 21:57:20
時々、

「館内での撮影及び模写を禁止します」

っていう張り紙、ありますよね(笑)



危ない人だ(爆)
返信する
はあ ()
2005-10-29 23:18:44
いつもヒヤヒヤしてます
返信する
私の中では (雪ダル)
2005-10-30 13:48:11
けんちん汁は、里芋。

とん汁は、サツマイモ。

と、分けていましたぁ。
返信する
建長寺汁 (すぽっと)
2005-10-30 17:49:26
それが訛って「けんちん汁」。。。

その途中が知りたい。。。(笑)



返信する
たしかに ()
2005-10-30 21:07:17
雪ダルさん

小生の頭の中の芋の分類も同じですね。うん、トン汁はじゃが芋かな。



すぽっとさん

そんな、これ以上調べろって言われても・・・
返信する

コメントを投稿

薀蓄」カテゴリの最新記事