アモーレ・カンターレ・マンジャーレ

自称イタリア人のオヤジが、好きなサッカーやらグルメやら、何でも不定期に気まぐれに書き綴るサイトです。

江戸時代のくらし

2006-11-13 12:29:15 | 薀蓄
先日、ネットのサイトを眺めていたら、江戸時代の暮らし向きについてのレポートが載っていた。この手の記事となると、歴史マニアの小生としては放ってはおけない。

 そのレポートについてはこちらをどうぞ。内容について、小生がとやかくいうつもりもないが、前提が変わるとイメージもグッと変わる。
 というのは、通貨価値の部分だ。当時の一両が今の貨幣価値でいくらかについては、いろいろな物差しのあるなかでずいぶんぶれる。

 小生、学生の頃の専攻で研究していたこともあるが、指導を仰いでいた師の説によれば、一両を5万と見るのが一番妥当なとこだろうということであった。
 もっとも、その頃と今の感覚ももはや・・・であるから、気分的には7万くらいの感じだろうか。となると、このレポートより少し収入も減る。

 まあ、物価も比例して下がるわけで、暮らし向きが変わるわけではない。ときに、当時の貨幣体系は今より複雑だった。このレポートでは、最初に簡単に書いてあるが、実は江戸と上方での本位が違っていたのである。
 そう、江戸の金本位制に対し、上方は銀本位制だったのだ。

 そして、金と銀の交換レートが江戸と上方で微妙にずれるという実情があった。そこをついて、儲けていったのが、旧財閥のひとつ(名前はあえて伏せます)であった。
 つまり、今の外為みたいなことが、国の中で行われていたわけである。それにつけても江戸時代というのは極めて興味深い時代である。

 ざっくり暗い時代のようなイメージや、経済や人口の停滞みたいなイメージがあるが、とんでもない。象徴的な鎖国だって、そもそも町人はもちろん、幕府にだって鎖国していたという自覚はほとんどなかったはずなのだ(これを語ると長くなるので割愛)。
 何より、こんな時代に一般庶民のほとんどが読み書きができたというのは、世界的に見て脅威なことであり、そこには経済的な裏づけがあったということなのである。

 政治的な部分では、日本人というものを知り尽くした家康が作った体制はおそるべきことに、いまだに日本の基本として機能しているし、逆にいえば、その頃からあまり進歩していないということもできるかも知れない。
 日本人てやはり変わらないんだろうなあ・・・

 たまには、江戸時代に思いをはせてみるのもいいかも・・・
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