むしろ歴史的にハッピーなキャロルの死
終わらない少女漫画に王家の紋章があるが、キャロルは何度も古代エジプトと周辺諸国で死にかけ、メンフィスと無事に結ばれても流産ばかりだ。
なぜか?
現代人のキャロルが子どもを産んだら、完全に歴史が変わるからだろう。
ナイル川とキャロルがまるで一心同体の様な語り口がとても荘厳なストーリーとなり、キャロルの知識と愛くるしさと黄金の髪が、古代エジプトに大きな愛と権力の波紋を広げ、波瀾万丈なスケールの大きさで、西アジアやエジプトが読者の憧れの地と為ったはずだ。
但し、この壮大な漫画は、キャロルの視点や立場ではなく歴史的視点でハッピーなのは、どう考えてもキャロルの死であり、もしくはキャロルが現代に戻るか、しかないだろう。
ここで、運命論が出て来る。もし、他国の人間がやって来なければ、自国の人間がそいつに恋をすることもなかったはずだと攻撃しても、別に、違う時代からキラキラキャロルがやって来たわけでもないので、また、別の相手に恋をするだけだろう。キミをずっと拒否したまま‥‥。
運命論を持ち出す前に、キミらの知識がキラキラキャロルに勝てるかどうか、考えてみたらどうか。あんまり苦しむこともないと思う‥。