柏市自閉症協会

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令和4年12月16日〜第175回発達障害サポーター研修会「成年後見について]〜ご報告

2022-12-27 18:00:00 | 柏サポ研
【 青年後見について 】 ~ 第175回 発達障害サポーター研修会より ~

12月16日(金)19時から、Zoomによるサポ研が行われました。講師は弁護士の佐久間水月先生。
 『 後見人としての支援実践 ~事例紹介~ 』 というテーマで、成年後見制度の基礎と事例を通して実践 されている現状をお話いただきました。

障害のある子をもつ親は誰でも、自分がいなくなった後のことを考えます。この「親なき後」についての 制度が 「成年後見制度」 です。具体的にどんな制度なのか、どのようなメリット・デメリットがあるのかを お聞きすることができました。

お話では、「親と子は別々の人生」、子どもは親不在でも生きてはいけます、 とのこと。
いつのまにか親として 「あたり前」 と思っていたことが、子どもにとって 「必要なものではなくなっていた」 ことがあるかもしれないと考えさせられました。
 事例の中には、引きこもりの方や虐待からの保護など深刻なケースもありますが、弁護士として立ち向かう姿は尊敬します。
また、「ノーマライゼーション」、「身上保護の重視」 と述べられています。

 後見は権利擁護の形態の一つであり、すべて後見で解決できるわけではないけれど、その方のために どのように制度を知り制度を生かすか、必要な人に必要な支援を、権利擁護と言いながら権利侵害に なっていないか、個人情報やプライバシーへの配慮など、気を付けなければいけないところはたくさん あります。独りよがりの支援にならないため、支援のためのネットワークが重要になります。

佐久間先生のお話の中で、ご本人の日々の生活を本人の希望や思いに沿って、どのように考えていく かが大事だと思わされました。また、お金は必要だが万能ではない。何でもできるスーパーマンのような支援者もいない、でも、みんなで支え合うこと、その人のライフステージにあわせて支援が変わっていく 中で、医療・福祉など、かかわる人とつながる 「通訳」 としての役割についても述べられました。

私たちがいろいろなかたちで学んでいる 「本人のためのサポートブック」 も、大事なことだと思って います。自分の子どもを一番に理解しているのは 「ワタシ」 と思っていても、人にうまく伝えられるかは 別になるかもしれない。いつか、自分でない誰かに子どもを託す時、本人のことを正しく伝えるために、 私たちの活動もあるのかもしれません。 

【参加者の感想】
・ シンプル心得 (水月編) ※まぜるな、危険! 親と子は別々の人生! この一言に尽きます。
・ 補助人・保佐人・任意サポーターなど、後見の種類は複数あり、後見人だけではない仕組みもある ことが分かって、安心しました。
・ 親にもしものことがあっても何とかなる・・・が!生い立ちなどを本人から聞き取ることはできないので やはり記録を残しておくことが大事だと、改めて感じました。
・ その人らしく暮らしていくために、社会人として生きるルール・マナーを学ぶこと、また 「支援のための ネットワーク」 が大切、というお話が心に残りました。
・ 将来への不安を減らすために、親として今できることを、できる範囲で、続けていきたいと思いました。

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