老いの坂道(パピー)

楽しい心で歳を取り、働きたいけど休み、喋りたいけど黙る。
そんな気持ちで送る趣味を中心に日々の一端を書き留めています。

読書日記『プラテーロとわたし』

2020-10-01 | 読書日記

ノーベル文学賞作家J・Rヒメネスの作品から

28編を選んで美しい28枚の銅版画を掲載した

ステキな本『プラテーロとわたし』。

銅版画作家の山本容子さんが描きおろした

銀色のロバ・「プラテーロ」が歩きだした一冊のBOOK。

真っ青な空と真っ白な家が目にいたいほど

明るい太陽の町モゲール(スペイン)。

首都マドリードで健康を害したノーベル賞作家

ヒメネス(1881~1958)が生まれ故郷の町アンダルシア

の町に帰り読書と瞑想と詩作に没頭した時の作品。

                (アンダルシアの青い空と白い町並み)

ヒメネスが銀色のやわらかい毛並みのロバの「プラテーロ」

に優しく語りかけながら過ごした1年の日々。

このヒメネスの138編の詩集から選びだした28編の散文詩

に銅板画家の山本容子さんが一編一編の詩に浮かべたイメージ

を素敵な銅版画と共にしたこの一冊の本。

昨年末に山本さんから案内状を頂いて年初に丸善でのサイン会に

出かけ買ったこの本。

半年がすぎてお昼の珈琲の友に気が向いたら一話づつ読みました。

「詩集」なんて・・・唯一記憶にあるのは中学生の頃だったか、

高村幸太郎の「千恵子抄」以来でしょうか。

>知恵子は東京には空が無いという

>本当の空が見たいという

・・・・だったかな

 

さて、この本「プラテーロとわたし」は一編ずつの散文詩

に続いて次ページに山本さんがイメージした情景の銅版画が

載っていて「詩」に疎いボクにもなんだか和かい情景を

浮かべることのできる素敵な本です。

例えばその一例です。

>綱を解かれたプラテーロ 草を食べている。小さな野原の 可憐な雛菊

>の間で。わたしは 松の木の下に寝そべり アラビア風の鞍袋の中から

>薄い詩集を取り出す。印をつけた場所を開き 声をあでて読みはじめる。

>Comme on voit sur la branche au mois de mai la rose,

>・・・・・・

>梢の上 小鳥が一羽 ひらりと飛び 歌う。太陽が小鳥を染める ため

>息のようにそよぐ梢と同じ 金色に。羽ばたきとさえずりが種の割れる音

>に混じる。小鳥の昼食だ。

>何か生あたたかい巨大なものが 突然 生きた船の舳先のように わた

>しの肩に食い込んでくる。 プラテーロだ。疑いもなく 彼はオルフェウス

>の竪琴に魅かれて わたしと一緒に詩集を読みにきたのだ。

>ふたりで読む。

>・・・・・・

上記の散文詩のイメージがぴったりと見えてくるようですね。

*     *     *

今回は再読ですが一編一編丁寧に読みました 珈琲を淹れて。

時間がかかったけれど、やっと読み終わりました。

詩人ヒメネスとロバのプラテーロとの優しさに満ちたこの詩集。

胸が痛むほどのロバへの愛情が描かれています。

プラテーロに語り掛ける詩人の優しい言葉が心に沁みてきます。

そして一年が過ぎて悲しい時が訪れます。「プラテーロの死」です。

>プラテーロよ 私はきみを きみが大好きだった松かさ農園の

>あの大きなまんまるい松の木の根元に埋めてあげるからね。

>きみは楽しくおだやかな生活のそばで眠ることになるのだよ。

>きみのそばで、男の子たちは遊びまわり、女の子たちは低い

>ちいちゃな腰掛けに座ってお裁縫をするだろう。孤独がわたしに

>もたらす詩を、きみは耳にするだろう・・・・

時にはこんな本もいいな、と思いました。特に珈琲のお供には最高!

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「追記 Ⅰ」ポットマムが開花しました。

白と薄い黄色のまん丸い地球のような形の菊です。

蕾がいっぱいついているので次々と開花してほしいです。

 

「追記 Ⅱ」ブーゲンビレアの白い花が咲きました。

去る9月11日に買ったブーゲンビレアが白い可愛い花をつけました。

この花は熱帯植物ですが温帯のこの国でもしっかり咲いてくれるようです。

始めのころはこの赤いのが花だと思っていたのだけどこれは苞です。

真っ赤な苞の中心の小さな白いのが花です(いや、驚きました!)

でも、ステキですね。もう一つ買ってこようかな・・・なんて思ってます。

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□今日は東証の株式売買システムが故障して一日売買出来なかった

 ようですね。ドコモ株の公開買付の準備が大変です。所有している

  株が公開.買付になるのは初体験なもので解らないことがイッパイで

 苦労しています。でも貴重な体験になりそうです。

□早いもので今日から10月ですね。歳を重ねるごとに一年が短くなる

 のが少々怖い今日この頃ですよ・・・

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コロナはまだまだ当分続きそうですがしっかり気を引き締めて

ステキな秋を過ごしたいものですね。

今日もご訪問いただきありがとうございます。

では、また近日中に・・・

 

 

 

 

 

 

 

 


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2 コメント

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パピーさんへ (わか)
2020-10-04 21:17:04
パピーさんこんばんは!
素敵な記事ですね^^
山本さんのエッセイを昔読んだ記憶があります。
銅版画のエッチングという言葉をおぼえています。
案内状が届くなんて凄い!!
「千恵子抄」懐かしいです。
学生時代に胸が切なくなりました。

本格的に秋になりましたね。
この前夫と長いお散歩をしてお花や猫の
写真を撮ってきました。
外出を薦めてくれてありがとうございます^^
気持ちが良かったです。
パピーさんも風邪などひかれないように。
返信する
Unknown (パピー)
2020-10-05 22:18:30
わかちゃん こんばんは。

コメント(人''▽`)ありがとう☆
山本さんの銅版画、ステキだけどちょっと高い
から手が出なかったです(笑)

秋は短いから時間作ってしっかり楽しみましょうネ。
ご主人さんとのウオーキング、いいな
読書はすぐにやってくる寒い冬、炬燵に入って
たのしもうよね

今村夏子さんの作品、三冊よみましたよ!
でも、もう飽いてきました(笑)
夏子さんとはこれでおしまい。

「珈琲屋の人々」二冊目も読了。
そのうちに気がむいたら読書日記でUPします。
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