久しぶりに「読書日記」などというブログを挙げてみようかな・・・
この本、手にした経緯は忘れてしまったけど・・・アマポチしたのが
6月14日だったから比較的新しい仕入れ本だ。
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『珈琲屋の人々』 池永 陽
2009年の初版発行だからもう10年以上前の作品。
NHKのEテレというのかな・・・で、ドラマ化されたそうだ。
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著者の池永陽さんは作家としては少し異色。
1950年愛知県生まれということは60歳頃の作品か。
岐阜県立岐南工業高校を卒業後、グラフィックデザイナー、
コピーライターを経て1998年小説スバル新人賞を受賞で
作家デビューされたそうです。ボクは初読み。
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本書は総武線沿線の「ちっぽけな商店街」にある喫茶店
『珈琲屋』が舞台の連作短編7作品集。
最初の作品「初恋」で、この『珈琲屋』の主人である行介の
過去が語られる。
行介には人を殺めた過去がある。バブル期、商店街を狙った
悪質な地上げにあった時、あるお店の娘が男たちに暴行され
その娘は事件後自死した。行介が殺めたのはその娘を暴行した
地上げグループの一人だった。
嫌がらせにやって来た地上げ屋の男が得々とその娘を暴行した
ことを語るのを聞いた時、行介の中で、何かが爆ぜる。
高校時代に柔道の選手でインターハイにも出た経験のある
行介は、力任せにその男の頭をカウンター脇に立つ柱に
打ち付け殺害した。結果的には地上げ屋から商店街を守った
ことになるのだが、「殺人罪」という大きな罪を背負ったことに
よって商店街の人々の心の堤防のようなものに行介はなった。
八年の刑期を終えた行介は病に倒れた父親の跡を継ぎ
『珈琲屋』をひとりで切り盛りしている。
そんな舞台設定のもと、それぞれのドラマを持った商店街の
“女と男“の物語が語られる。
登場人物は老若男女多彩でドラマの展開もまた息苦しかったり
爽快だったり多彩な内容を愉しむことが出来る。
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しかし、作者の池永さんって「女」を描くのが抜群に巧いな。
女の可愛らしさも醜さも、等分に見えているのだろうな・・・
菩薩と夜叉、どちらも持ち合わせているのが女なんだという
思いがこの物語にはあるように感じた。でも、それはこと「女」
だけではなく人間というものすべてに備わっているのでは
ないだろうか。
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美味しい「珈琲」が飲みたくなる物語だ。。。
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今日も当地は一日雨だった。先ほど当地にも「大雨警報」が
発表されたとういうニュースが入って来た。
九州方面は大変なことになっているようで心が痛みますね。
どうか全国各地、大きな被害が出ませんように。。。
この本気になっていて購入しようか迷っています。
「菩薩」と「夜叉」。。例えが上手いです~。
珈琲大好きなのですが冷え性なので最近は紅茶を飲んでいます。
自律神経には冷えは大敵らしいですね。
雨は私の地区は大丈夫です。
パピーさんの所の雨がひどくなりませんように。
各地にご迷惑をおかけして ごめんなさい。
しばらくおとなしくしなくては。。。
菩薩と夜叉、どちらも持ち合わせている女の一人として
そのどちらも黙って受け流してくれる珈琲屋さんがあれば
嬉しいですね。
他人の辛さ、悲しさを
放ってはおけない優しさを持ちたいものです。
この本、もう随分以前の本だったんですね、今回初めて知りました。
他の本も手にしたいと思っています。でもこのシリーズじゃなく
他の作品をさがしてます。文庫化されたのでないと重いし高いし・・・
「菩薩と夜叉」は所謂<ネタバレ>ですよ(笑)
仏教用語を上手く使えるようになりたいです。巡礼の旅で少しは
勉強できるだろうか・・・「物忘」が激しいからね(笑)
「長崎は今日も雨だった」という歌あったよな、しとしと雨は
風情があっていいけど豪雨はご勘弁を・・・ですね。
返コメ遅くなってゴメンなさいネ。
しかし「雨女」というHNはイマイチだね。
雨女というのは見た目が愉しくないです、その点
雪女というのは何かロマンを感じることのできる言葉だったネ。
「雪女」に戻しませんか・・・それとも他の素敵なHNを・・・
『他人の辛さ、悲しさを放っておけない優しい心』を持った弘子さんへ。