4.レアメタルの資源国
日本は工業立国であり、日本のレアメタル消費量は
全世界の20%に達する。
しかし、レアメタルのほとんどを輸入に頼っており、
その確保と安定供給が、日本の産業にとり、
最重要課題の一つとなっている。
レアメタルの確保と安定供給には、難題が控えている。
- レアメタルの資源が特定国に集中している
中国、ロシア、フランス、タイ
ルワンダ、コンゴ、南アフリカ
アメリカ、ブラジル
特に、中国はレアメタル大国であり、17種類のレアメタル
の主要生産国になっている。
(レアメタル) (占有率)
レアアース 中国 95%
タングステン 中国 87%
インジウム 中国 49%
バナジウム 南アフリカ 39%
クロム 南アフリカ 38%
マンガン 南アフリカ 20%
モリブデン アメリカ 32%
ニッケル ロシア 19%
- レアメタルの需要が世界的に増大したため、レアメタルの
生産、供給が資源国の経済、政治状況に大きく影響される。
レアメタルは原油と同じく戦略物資となっており、
レアメタルの供給が外交カードの一つになっている。
参考文献:日本の新たな国家資源戦略「レアメタル」、資源エネルギー庁
「レアメタルの現在と今後の展望」、電学誌、129巻1号