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第5話(1)

 革命の渦中へ(1)

 事態は、変革を望む人々とそれを押しとどめようとする人々とのせめぎ合いになった。

 何も決められない三部会に業を煮やしたブルジョア議員達が、第3身分主導の「国民議会」を立ち上げた。
それに反対する旧勢力に押された国王は、軍隊を議会に送ろうとした、

 議会を守ろうとする呼びかけに集まったパリ市民数千人が市庁舎に結集、廃兵院から武器を奪い市民軍を結成、弾薬を求めてバスティーユ牢獄を襲撃した。


 カミーユが仕事から戻ると、街は興奮した群衆で大変な騒ぎになっていた。
「パンを求めるデモに、国王の軍隊が発砲したらしい。」
「聖職者と貴族共が外国人傭兵を使い、議会を解散させようとしているそうだ。」

 「議会を守り、俺たちが暮らしやすい世の中にしよう。」

 家の近くで、頭に血の付いた包帯を巻いた、幼なじみのアルバが、群衆の中で叫んでいた。
「俺たちはバスティーユを守るスイス人傭兵の部隊と一戦を交えたんだ。」
「奴らはメチャメチャに撃ってきたが、俺たちは城門を破り、突撃した。」

 「フランス人の司令官が降伏してきたが、同胞を殺した罰として、首をはねてやったよ。」
「もう、国王や貴族、司祭共を恐れる必要はない。やつらからパンを奪おう!」

 これらの市民の声に押され、国民議会は“封建制の廃止”を決議した。
また“人間は生まれながら自由である。”で始まる「人権宣言」をだした。

 参考図:「朝日百科 世界の歴史(18世紀)」、朝日新聞社、1991
     
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