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英語で読む海戦史(15)

原書は、著名なアメリカの海戦史家Samuel Eliot Morisonの「The Two-Ocean War」です。内容は第2次世界大戦におけるアメリカ合衆国海軍の太平洋と大西洋における戦いを描いたものです。日本との太平洋における戦いの部分に関しては、光人社から「モリソンの太平洋海戦史」(大谷内一夫 訳)として出版されています。あまり知られていない、ドイツとの大西洋における戦いの部分に関して、英語の勉強をかねて読んでみました。

(原文)
Chapter Ⅴ Destruction in the Atlantic
15.
Many new precautionary and defense measures were now adopted. Puerto Limon was closed by a net. The first Canal Zone—Guantanamo convoy sailed 10 July. Air patrol out of Coco Solo was reinforced with radar-equipped PBYs and so extended that any submarine contact could be followed night and day for 36 hours. Four Catalinas were stationed at Grand Cayman, two at Port Royal Bay, Jamaica, and a few short-range patrol planes operated from Alminante, Panama. Ⅵ Army Air Force covered the Colombian Coast and Venezuera up to Curacao. A seaplane base with tender was set up at Puerto Castillo, Honduras.

Before these measures were completed, a well-coordinated attack resulted in Panama Sea Frontier’s first kill. On 11 July net tender Mimosa, about 60 miles off Almirante, was attacked by U-153 with five torpedoes, some of which passed right under her keel. All available ships and planes were then ordered to that position. Destroyer Lansdowne( Lieutenant Commander William R.SmedbergⅢ) on the 13th sank U-153 with four depth charges, fifteen minutes after relieving one of the patrol craft; an exploit that started “Smeddy” on his career to flag rank.

(訳)
第5章 大西洋での破滅
15.
いまや、多くの新しい予防、防衛策が適用されだした。プエルトリモンは防潜網で閉じられた。水路域とグァンタナモを結ぶ最初の護送船団は7月10日出航した。ココソロからの空中パトロールはレーダー装備のPBY飛行艇により強化され、それによりいかなる潜水艦追尾も、昼夜を通して36時間可能となった。4機のカタリナ飛行艇はグランドカイマンに、2機はロイヤルベイ港に駐機された。また少数の短距離水上偵察機が、パナマのアルミナンテから作戦行動を行った。第6航空軍はコロンビアの海岸線からベネズエラのクラソンまでをカバーした。また、はしけ付水上機基地がホンジュラスのプエルトカスティーロに設けられた。

これらの対策が完成する前に、よく統合された攻撃によりパナマ前線海域で始めての撃沈がなされた。7月11日補給整備艦ミモザはアルミナンテ沖約60マイルでU-153により攻撃された。5本の魚雷が発射され、そのうちの何本かが、まさに艦底を通過した。使用可能なすべての船と飛行機がその地点に行くよう命令された。13日、駆逐艦ランスドーネ(司令官スメドゥベルグ大尉)は1隻の巡視艇を救助した15分後、4発の爆雷によりU-153を沈めた。その手柄はSmeddy(スメドゥベルグ大尉)を将官の階級にキャリアアップさせるスタートとなった。

(注釈)
      海戦では、相手艦の位置を正確に特定したほうが有利になる。そのため多くの偵察機が使用された。偵察機には、機体にフロートをつけ水面で離着水できる水上機や飛行艇が多く用いられた。本文にでてくるアメリカ海軍のPBYカタリナ飛行艇(下図)は戦争の全期間をつうじて、太平洋、大西洋、地中海で活躍した。日本海軍も水上機や飛行艇は大いに活用した。4発の大型飛行艇“二式大艇”は有名である。
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