gooブログはじめました!

第4話(3)

 ペルシャ湾波高し(3)

[カーター大尉の話(その2)]
 ペルシャ湾の出口、オマーン湾にいたアメリカ空母“エンタープライズ”の航空隊に出動命令が下った。

 「目標を識別せよ!」

 カーター中尉の操縦するA-6E襲撃機とエスコート役の2機のF-15戦闘機が発進した。EA68電子戦機がイラン軍の対空レーダーと通信をジャミングするため、3機に続く。

 高度6000mでホルムズ海峡に入る。
タンカーが何隻か航行している。

 座礁したと思われる船も見られる。

 機上レーダーで目標をキャッチした。
目標後方5キロから、一気に目標に向け、急降下する。

 白波を立てて転舵する灰色の艦が、眼下に見える。

 海面近くで機をおこし、艦に近づく。

 対空機関砲の赤い矢が何本も飛び込んでくる。
ぎりぎりまで接近し、艦番号を確認した。
イラン水兵が、デッキ上を動き回っている。

 「いいぞ!離脱だ。」
デッキから発射された、携帯型対空ミサイルが向かってくる。
機から、デコイ・フレアを放出する。

 離れたところで、“エンタープライズ”と交信する。

 「イラン・フリゲート、“サバンド” 発見!」

「確かか?」
「間違いない。」

 「確かめたときの状況は?」
「敵艦の右舷に沿って飛んだ。」
「どの位、接近したか?」

 「600から800メートルまで近づいた。」
「高度は?」
「60から90メートルだ。」

     
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「大西洋」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事