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英語で読む海戦史(47)

原書は、著名なアメリカの海戦史家Samuel Eliot Morisonの「The Two-Ocean War」です。内容は第2次世界大戦におけるアメリカ合衆国海軍の太平洋と大西洋における戦いを描いたものです。日本との太平洋における戦いの部分に関しては、光人社から「モリソンの太平洋海戦史」(大谷内一夫 訳)として出版されています。あまり知られていない、ドイツとの大西洋における戦いの部分に関して、英語の勉強をかねて読んでみました。

(原文)
Chapter ⅩⅦ The U-Boat’s Comeback and Defeat (November 1944―May 1945)
47.
        The feeling of security from U-boats which had long existed on the Eastern Sea Frontier of the United States was dissipated by several incidents in the fall of the year 1944.

U-1230 landed on the Maine coast a German and a renegade American who had been given a thorough course of training in Nazi sabotage schools. This big snorkel-equipped submarine shaped a course for Mount Desert Rock, where it escaped the notice of fishermen, coastal pickets and air patrol, steamed into French-mans Bay on the calm night of 29 November and debarked the spies in a rubber boat. Landing at Hancock Point. They were observed by a smart lad who notified the police; trailed by F.B.I. agents to New York, they were there picked up. U-1230 sank a Canadian steamer, 44 members of whose crew died in the icy waters of the Bay of Fundy, and then took up weather-reporting duties.

(訳)
第12章 Uボートの再攻勢と敗北(1944年11月―1945年5月)
47.
        アメリカ東海岸前線に長らくあったUボートからの脅威は、1944年秋に起こったいくつかの出来事により消えていた。

        U-1230は、ナチの破壊工作学校の訓練教程を受けた1人のドイツ人と1人の裏切り者のアメリカ人をメイン州海岸に上陸させた。  このシュノーケル装備の大型潜水艦は漁船員や沿岸警備隊、空中パトロールの注意から逃れる場所としてのマウント・デザート島へコースをたどり、11月29日の静かな夜、フレンチマン湾に滑り込み、ゴムボートに乗ったスパイを上陸させた。  ハンコック岬に上陸した時、彼らは機転のきく若者に見つけられた。  その若者は警官に通知した。  スパイはFBI捜査官にニューヨークまで跡をつけられ、そこで検挙された。  U-1230はカナダの汽船を沈め、その44人の乗組員をファンディ湾の氷のように冷たい海で溺死させた。  それから天候情報報告任務を行った。           

(注釈)
        ドイツの破壊工作作戦の1つとして、1944年末、西部戦線でのアルデンヌでの攻撃、バルジ作戦の時に行われたものがある。  攻撃に先立って、アメリカ兵に変装した特殊部隊を戦線後方に潜入させ、破壊活動を行った。      
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