ベルと初めて会ったのは、14年前。
アブちゃんが、「どうしても飼うならダックス」と言って、ようやく2軒目のペットショップに、ベルは居た。
生後2ヶ月の男の子。
結婚してから初めて飼った犬だった。
まだ小さかった子供達も大喜びで、毎日がベル中心で過ぎて行った。
アブちゃんは、何処に行くにもお供に連れて行くので、ベルは、完全にお父さんっ子になった。
本当に大好きだった。私が入りこめない程、アブちゃんの事が大好きだった。
▲トイレの躾には、ほとほと手を焼いたっけ。。。
とても性格の良い子で、もの分かりも良く、子犬の時から賢い子だった。
平和主義でありながら、一歩も引かない強さも持ち、小さいながらも、他の我が家の犬達が一目置くリーダーであった。
本当に強い犬とは、ベルみたいな犬の事を言うのかな。
とにかく水が大好きで、川や海や湖や池など、油断したらすぐに飛び込まれていた。
一度、日本海で海水浴中、アブちゃんを追いかけて、沖まで行ってしまった事もあったっけ~(苦笑)
ボール遊びも好きで、いつも投げて投げて!って、催促した。
とってもスポーツマンであった。
▲夏の北海道のドッグスポーツにも2回連れて行った。これは11歳の時。
高齢だったので、連れて行くのは心配だったが、一番エンジョイしていたのは、ベルだったかもしれない。
毎年、アブちゃんの夏休みを利用しての山形への里帰りにもション君と同行。
去年からアブちゃんが単身赴任で東京に行っているので、ずっと傍に居られる小旅行は、本当に楽しかったに違いない。
土日の休みは、お父さんとどこに行くにも一緒で、片時も離れなかった。
お風呂の前でも、お父さんが出てくるのを待った。
どうしてそんなに好きだったのかな。
2月16日、金曜の夜に帰って来たアブちゃんに、すごく興奮して喜び、その翌朝、体調がおかしくなった。
その朝から緊急入院。でも夕方には落ち着いて、自宅に帰って来た。
心臓肥大と肺水腫と診断された。
病弱なルビーと比べて、今まで下痢もした事がない健康体だったので、きっと20歳位まで平気で過ごしてくれると思っていた。
きっとベルの事だから、最後までボケ老犬になって、私を煩わせてくれると思っていた。いったいなんでこんな事に・・・?
2月24日の夕方、大きな発作を起こした。
沢山喀血して、心肺停止状態になった。
大好きなアブちゃんは、他の犬達と散歩中だったので、慌てて電話して、早く帰って来てくれるように言った。
我を失って、K君と泣きながら心臓マッサージをしたら、驚いた事にベルは蘇生した。
お父さんには会えたが、結局、その日から3日間、また苦しませる事になってしまった。
その夜、ベルは、いつものように、お父さんと最後となった夜を過ごした。
アブちゃんは、月曜日の朝、赴任先に戻った。後ろ髪引かれる思いだった事だろう。
私とアブちゃんは、助かる見込みがなく、犬が苦しんでいる状態になったら、迷いなく、延命措置はせずに、安楽死を選択しようと話していた。
きっと選択出来ると思っていた。
でも、どうしても出来なかった。あんなに苦しんでいたのに・・・。
ベル、本当にごめんね。ごめんなさい。
病院の先生に相談して、せめて眠れるようにしてあげようと、睡眠薬を飲ませる事にした。
▲亡くなる前日、最後の写真となった。
睡眠薬のお陰で、少しは眠れるようになった。
2月27日未明、自宅にて、ベルは静かに心不全で息を引き取った。。。
もともと白髪の一本もなく、綺麗な寝顔のようだった。
本当に最期まで頑張ってくれた。心から褒めてあげたい。
でも、もう一度、お父さんに会わせてあげたかった・・・。
▲昔、SHI-BOさんに撮ってもらった写真が遺影となった。
霊園の方が書いた紙を下さった。初七日は3月3日と書いてあった。
今日は「ひなまつり」なんだね。
家に居ると、悲しくて悲しくて、あの時、ああしてやれば、ああしなければ、、、と、後悔ばかりで、押しつぶされそうになる。
でも、散歩もままならなかった他の犬達の為にも頑張らなくては!
きっといつかまた虹の橋で会える。
ベルは、私達より一足先に、この世の旅路を終えただけ。
そう信じて頑張らなくては!
必死に自分に言い聞かせる。
今までベルを可愛がって下さった皆様方、弱音を吐く私を励ましてくれ、心配して下さった皆様方、心からお礼を申し上げます。どうもありがとうございました。m(__)m