上北沢暗室雑記帳

写真に関するよしなしごとを

サイトグラフィックス

2005年01月31日 00時42分48秒 | 写真展
そういえば、ささやかながら400のキリ番、自分で踏んでしまった。もうしばらく前のことだけど。
VICSビーコンユニットが届いたのでさっそく取り付けて、試しに川崎市民ミュージアムへ。確かに作動してるらしいが効用が実感できぬまま到着してしまう。
現代写真の母型シリーズの第3弾。サイトグラフィックス、風景写真の変貌展。風景の新たな捉え方や切り口、と言ったことが、00年代の流行りなんだろうか。鈴木理策、野口里佳、佐内正史…と次々思い浮かぶ。(的外れと言われるか、やっと気づいたのかと言われるのか、不安ながら。)
主題の新進作家(北島敬三が入っているけど)のコーナーよりも、副題を冠した所蔵作品展の方が胸にしみる。 柴田俊雄の日本典景。久しぶりに見て、私の追ってた「理想型」はこれだったんだと再認識した。しかしもはやこれらはバブルの頃のもの。公共工事もこんなにわかりやすい失策はもうしない。何より、何であれ模倣してもしようがない。 田村彰英も今の私の方向のはるか先を歩いていた。うちの近所にできたギャラリー、まだ行ってなかったなあ。 伊奈英次はZONEかと思いきや、都内有名どころの建設風景。そこにあるのが当たり前になっている有楽町マリオンや東京都庁の作りかけの様がもたらすこの不思議な感覚、写真のチカラだなあ。 大好きな畠山直哉はライムヒルのみ、がっかり。 ルイスボルツは相変わらず乾いたような湿ったような荒野と、作風の急変が問題視されたとか言われるIT企業の広告のようなの。 ベッヒャー夫妻って、もしや、重化学工業系サイトのリンクで見たドイツの?。
メインの方に目を戻す。 北島敬三。空地だ。またやられた。撮ってる人多いよなあやっぱり。長瀬さん、空地ですよ。ここでも私は軌道修正を強いられるか。修正するほどまだ軌道はしっかりしてないけど。 細川文昌、アノニマスケイプ。匿名の景色。まさに本展のテーマだ。この人、犯罪の起こった場所の普段の風景をニコンサロンでやった人だっけ。今回は、行き倒れ人告知の官報の写しとその場所の風景。この発想、好きである。なくなったベルリンの壁の跡地で西側と東側を画面に織り込んだ作品(作家失念、大御所のはず)、今回もあったが、緯度経度を注釈するとか。要は、一見特に変哲はないものの、地理学的な意味やあるいは歴史を隠し持った場所の風景、自分も何かできないかなあと考える…。
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