我が里山ではこの野草の花を『コンペイ糖』と昔から呼んでいた。当時は今のように菓子類が豊富でなかった。コンペイ糖やチャイナマーブル、グリコキャラメルなどは憧れの菓子だったと記憶する。道端のこの野草の花がこんぺいとうに似ていたので、「おい、こんぺいとうだ。ほら、こんぺいとうよ」と呼ぶようになったのかも知れない。
私も恥ずかしながらこの歳になるまで「こんぺいとう」でまかり通ると思っていたが、よくよく調べてみるとタデ科のミゾソバと命名されていた。これにそっくりの「ママコシリヌグイ」があるが実は最初は観察不足でミゾソバではなくママコシリヌグイだと思っていた。この呼び名を目にした時は気落ちしたものだ。桃色の丸みおびた星形の甘そうなコンペイ糖のような花がママコシリヌグイだなんて「なぜ?」。
ミゾソバにそっくりのママコシリヌグイがどうしてそんな名前を戴いてしまったのか調べてみると、茎に下向きの刺がびっしり付いていて、ママ母(継母)が我が子でない子の尻をトイレットペーパー代わりの刺いっぱいの茎で拭いていじめたとのこと。 散歩のおり、そっくりの二つの野草を手に取り見比べると確かに刺のあるママコシリヌグイと刺がほとんどないミゾソバが仲良く秋を彩っていた。
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