開幕3連勝のユベントスが、まずは、最初の正念場、AWAYでウディネーゼとの
対戦。緊張度の高い試合になるかと思って期待した。
結果は、ヴィエラの1点で逃げ切り、ユーベ4連勝。
しかし、ユーベとしては、結果だけが最高で、内容は決して良くなかった。
負けたウディネーゼだけど、選手個々のレベルでは、明らかに劣っているし、
このメンバーでが、CLを戦うレベルにないのでは?と思ってしまう。
しかし、この試合もそうだけど、ウディネーゼは意外と大崩れしないし、チャンスも
そこそこ作れる。決定的なFWがいないにもかかわらずだ。
目立つのが、当たりの激しさ。
この試合でも目立ったのが、オボド、ムンタリといったアフリカ人。ただし、オボドは
あまりに激しすぎて退場の危険あり、と見られたのか、後半はベンチに下げられた。
また、それ以上にスライディングやチャージで、イエローぎりぎりのプレーを仕掛け
ていたのが、ヴィヂガウだ。
守備的なMFで、ヴィエラ、エメルソンあたりに、ガッツガツ行く。
イタリアのチームは総じて組織的に守るので、気合と闘志で守備をするシーンは
少なめだけど、この選手は違うので、TVで見ててもすぐ分かる。
攻撃でも、外してしまったものの、惜しいヘディングシュートがあったし、特に、ディ
ナターレに出した、スルーパスはセンスを感じた。(この後のロベルト・コバチの
カバーはSuper Play!)
このヴィヂガウ、いくつかと思って調べたら、32歳。
この他にも、ウディネーゼには今シーズン加入で、同じく今年、32歳のカンデラが
いるし、また、この試合は出ていないけど、センシーニに至っては、今年39歳だ。
ウディネーゼと言えば、毎年、ビッグクラブに良い選手を放出していて、若手の
養成所みたいになっている。
しかし、ちゃんとベテランの力にも期待して、目立たないが、いい補強をしている。
若手が伸びるのも、ベテラン選手の気合の入ったプレーがあるから、チーム全体が
引き締まるんだろうなあ。
インテルが変わった!
そんな手ごたえを感じた試合だった。
この試合では、フィーゴ、レコバ、ピサロ、そして、サムエルと活躍した選手は
何人もあげることができる。
しかし、今日は改革の予感を感じさせた、マンチーニ采配に注目したい。
まず、フォーメーションだがこの試合では、4-3-3を採用(見方によっては、
4-5-1だが、あえて3トップと呼ぶ)。
クルス(後半途中からアドリアーノ)を頂点に、こんな感じのフォーメーション。
クルス
レコバ フィーゴ
スタンコビッチ ピサロ
ザネッティ
ファヴァッリ コルドバ
マテラッツィ サムエル
ジュリオ・セーザル
このフォーメーションが、絶妙のバランスなのだ。
攻撃は、もちろん前の3人が組み立てる。レコバ、フィーゴとも特別、タテに
速い選手ではない。それがいい方向に行ってる。
というのも、今までのインテルは、サイドアタッカーや、突破力のある選手
を抱えていた。
ファンデルメイデ、エムレ、キリゴンザレス、マルティンス。
この辺りの選手を放出あるいは、出番を少なくしたことで、カウンター
アタックを狙う、速いサッカーは、自然と志向しなくなる。
代わって、身体能力の高いフォワード(アドリアーノ)を軸に、長短のパスで、
相手のDFラインを崩せるサッカーができている。
両サイドのレコバ、フィーゴは、ライン際を駆け上がるだけじゃなく、中に入って
トップ下にいたりする。2人ともワールドクラス、ボールキープ力はさすが。
また、センターハーフの3人も、タテばかり急ぐサッカーじゃないので、効果的に
上がり、また守備の意識も薄くならず、バランスを保っている。
こうして、中盤がしっかりしてるから。DFもあわてることはない。少しセンター
バックをやるには厳しいかなと思われた、コルドバもサイドバックであれば、
そのスピードを発揮できる。
また、今年は違うと思わせるのが、選手起用。
まず、GKはトルドではなく、新加入のジュリオ・セーザル。
この判断は勇気がいると思うが、明らかにミスが目立ったトルドを使い続ける
のはリスクが高いと思う。ようやく、控えのGKにそれ相当の選手が来たことで
決断できた。
また、前述したように、昨シーズン急激に伸びたマルティンスがファーストチョイ
スではなくなった。そして、レコバを起用。
レコバは途中から流れを変えるために起用されることが多いが、点取り屋として
使うには、カリスマ性が落ちた。
1発の大仕事をするんじゃなく、汗をかき、90分間動き回ってチャンスを何度も
作る選手になるべき。
今日はひさしぶりにフル出場して、モチベーションも上がっていると思う。
やりたいサッカーに合わせた選手の起用というのが、ハマっている。
マンチーニに願うのは、今日の試合で出た選手(途中出場含め)を中心に試合
をして欲しいということ。
名指しては気の毒だが、(唯一負けた)パレルモ戦で先発のマルティンス、キリ
ゴンザレス、そしてドリブル自慢のソラーリは、今のインテルにはフィットしない
気がしてならない。出てくると不安が漂うな。
次節のセリエ、そして来週のCLをどう戦うのか。
インテルが変わった! を確信に変える2試合になることを期待。
開幕から2週おいての第2節。インテルの試合を見た。
スターティングメンバーを見て、嫌な感じがした。あの第1戦は快勝して
最高のスタートを切ったのに、また、昨シーズンの、しかも悪かった前半(
引き分けばかりだった頃)のメンバーが、この試合に名を連ねている。
キリゴンザレスに、ゼ・マリア。
この2人は戦力外ギリギリで。放出候補だったはず。
そして、マルティンスも今年、初出場となった。開幕戦でレコバ&アドリ
アーノの良い関係を見れただけに、レコバでいいでしょ。。。
コリーニのFKで先制されてからも、インテルはチャンスを作れない。
普通、強いチームであれば、ここから本領発揮するものだ。
結局、2-3だったが負けは負け。早くも取りこぼした。引き分けには
持ち込みたかったところ。
パレルモは非常に守備が整備されていて、完璧だった。
中盤はとにかく、プレッシングが激しい。かつ、ワイドに広がっているので、
キリや、ゼ・マリア、ファバッリら、インテルのサイド屋はまったく仕事ができ
ない。
ただし、フィーゴが入ってからは、フィーゴが中に切れ込んだりしてくるので、
かく乱させられた。
最終ラインはカウンターを警戒してか、浅くはない。かつ、インテルの2トップ
をいい間隔を保ってマークしているので、裏を取られないし、カバーリングも
無難に対処できる。
FWがサブも含め、物足りないが、守備の組織というか、戦術は、さすが、
デルネーリ。
まだ暑い季節なのに、これだけ運動量があって、組織の完成度も高いというの
は驚異だ。
最後にインテルだが、2点取ったといってもいいところなし。
アドリアーノはW杯予選の疲れがあっただろう。
去年もそうだが、他の選手は代表帰りで休ませても、アドリアーノは先発出場
させていた。
もちろん、アドリアーノは欠かせない選手だが、昨シーズンと同じ考えでいると
また優勝も遠のく。
選手起用も采配も、05-06シーズンバージョンでいかないと。