またまた、宮崎日日新聞の社説からの転記です。
いいお話なので、
ぜひ、県外の皆さんにも知っていただきたいと
思いまして。
アフリカに笑顔が広がる夢
募集からわずか2週間で500足の靴が集まった。
高鍋町の特定非営利活動法人(NPO法人)AIが
アフリカの子どもたちに靴を送ろう、と呼び掛けたところ、
驚くほどの反響があった。
家庭で眠っている子ども用シューズ(布または
人工皮革の運動靴、スニーカー)を回収して
アフリカなど途上国へ送る全国的な活動「スマイル
アフリカ プロジェクト」に賛同した取り組み。
同プロジェクトは
シドニー五輪女子マラソン金メダリスト高橋尚子さんも
運動のけん引役として参加している。
■県内各地から集まる■
5月28日付の本紙地域統合版にAIの呼び掛けが
掲載された後、県内各地から続々と靴が寄せられてきた。
高鍋町の町体育館で開いたフリーマケットにも
多数の靴が持ち込まれたという。
靴の受け付けはすでに終了。
靴をアフリカへ発送するための準備を進めている。
500足の中に含まれていた対象外のサンダルや
革靴はフリーマーケットで販売する。
その売上金と空き缶回収などの益金、カンパで
集めた支援金などを送料として積み立てる。
6月11日付同版に掲載された「500足の“善意”集まる」
の記事にあった宮崎市の公務員児玉誠也さんの談話。
「子どもが履いていたが、捨てるのがもったいなくて
置いていた。少しでも役立てばうれしい」
児玉さんは成長した子どもたちの靴9足を
フリーマーケットに届けた。
■靴を履けず破傷風に■
育ち盛りの子どもたちにとって靴は成長の足跡そのものだ。
用済みの靴でも愛着がにじみ、捨てることができずに
靴箱に保管する親心。
思い出がいっぱいで捨てられないが、アフリカのような
途上国で必要としている子どもたちの役に立つのならば
送りたい、と児玉さんのような思いを抱く子育て経験者は
多いはずだ。
アフリカには履く靴がないためにはだしの傷から
感染して、破傷風になる子どももいるという。
今回のAIの試みによって県内では知る人の少なかった
アフリカに靴を送る
「スマイル アフリカ プロジェクト」
というプロジェクトの認知度が上がった。
大きな一歩である。
同プロジェクトには靴の回収作業を通して、
日本の子どもたちに物を大切にする心を養わせ、
途上国の貧困や環境問題を理解させようという狙いも
ある。
海を渡った靴を履いた子どもたち。
その笑顔がアフリカ大陸に広がっていく。
AIの発想と行動力を高く評価するとともに善意の種を
芽吹かせる試みがほかにはないか、みんなで知恵を
絞りたい。
もし、また、呼びかけがあったら、
ご協力お願いいたします。