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科学者の9割は地球温暖化CO2犯人説はウソだと知っている

2008-08-30 03:12:57 | Weblog
科学者の9割は地球温暖化CO2犯人説はウソだと知っている [宝島社新書] (宝島社新書 275) (新書)丸山茂徳 (著)

という本を最近読みました。最近は新書はブームなんだけど、昔に比べて新書は軽い本が多いと思います。
今夜、ひまだなあ、ビール飲みながら新書でも読むか、みたいなノリで3時間ほどで読めてしまうのが多い。

 本書も同じような傾向の本ですが、かなり目のうろこがとれたような気がします。
 「温暖化ガス」は二酸化炭素よりも水蒸気の方がはるかに温暖化ガスであるという話ははっとした。
 地球は温暖化に向かうというより、長い歴史のサイクルからいって、これからは寒冷化に向かうとする説も説得力がある。
 僕の記憶では、僕が子供のころ学研なんかの科学雑誌には、これから地球は寒冷化するというようなことが書いてあった。そんな記述を読んで、子供ながら将来に対して不安を抱いていたのですが、その根拠とは著者の言う太陽の黒点の数の周期などに原因があったのかと今になって合点がいった。
 著者は中国の王朝の交代と、地球の気温の変化の周期がかなり一致していると主張している(どこまで信憑性が高いのか不明だが)。著者によれば、地球が寒冷化に向かうとき、中国では王朝が変わるケースが多い。寒冷化になると、飢饉が起こり、社会が不安定になるからだと思われる。
 おおざっぱに言えば、例えば農民が餓死寸前の時、「おお神よ」と天をあおぐかもしれない。著者の説をふくらませれば、神とは実は「太陽活動の変化」だとも言える。その昔、太陽神をあがめる人たちがいたが、的はずれではなかったのかもしれない。

 この本の前半部分はアカデミックな好奇心に満ちているが、後半で「じゃどうするの」という話になると、いきなり米国を中心とした「世界政府を樹立せよ」みたいな話になってわけがわからなくなる。著者は地球惑星科学の専門家らしいけど、専門の話だけしてれば面白いのに、政治の話になると中学生の弁論大会みたいになる。
 俺も中学生のころは、ノストラダムスの預言を信じていて、30歳くらいになるとみんな死ぬと思っていた。それが今でも生きている。

 温暖化問題は真剣に考えないといけない。もし寒冷化に向かうとしても、今のような石油をじゃぶじゃぶと使うような社会は誰もがおかしいと思っている。そのためにも脱石油社会をつくろう。これは正論だと思う。
 しかし、日本という国は常に不安を抱えていた。日本に不安がなかった時代なんてない。日本という国は不安をエネルギーにしているんじゃないかと思うくらいだ。
 俺が体験した不安では、オイルショック、冷戦、ソ連、核爆弾、原子力発電の危険性、冷戦の崩壊、バブル崩壊、9.11、中国の台頭、温暖化。。。。
 マスコミは常に新しいものを探すから、新しい不安を発掘して、激しい議論が起きて、議論が膠着すると、また新しい不安を探す。本当に議論すべきものは、人に飽きられても議論すべきだが、飽きられるといつしかその「不安」は表舞台から消えていく。問題が解決された場合もあれば、日本の財政赤字のように人に忘れられても、どんどん危機的になっていくものもある。
 
 

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