2018.04.08(日)21:00~
『草野マサムネのロック大陸漫遊記』
TOKYO FM
「新生活をスタートされたみなさんに、おめでとう!」
のあとで、自らの大学の入学式の思い出を語る草野氏。
「髪はブリーチして真っ赤、革ジャンに破れたGパン」で出席して、隣の男子に声を掛けたら「無視された」そうで。
「でもそいつとは今でも飲み友達」で、付き合いは30年も続いていると。
その友人は当時の彼のことを「チャラいやつ」だと感じたらしく(本人はパンクのつもりだったそうだけど)。
いやなやつだなと思った人とその後親しくなったり、その逆もあったりで「出会いはさまざま」。たしかにそうだなぁ。
今夜のテーマは「70年代日本のロックで漫遊記」。
日本のロックの創成期と言える時代だけれど、最近はあまりラジオではかからない。たくさんの曲があるので「今夜はPart ① くらいの気持ちで。個人的に特に好きな曲をセレクト」ということだ。
オンエア曲
01 ビギナー(スピッツ)
02 わかってもらえるさ(RCサクセション)
03 踊ろよベイビー(遠藤賢司)
04 香り(外道)
05 夕飯は御仕舞(葡萄畑)
06 スウィート・ホーム大阪(ファニー・カンパニー)
07 On Wings Of Love(紫)
08 シトラス(Advantage Lucy)
オープニングは「この曲のひたむきな歌詞に勇気づけられます」というメッセージとともにリクエストで、「ビギナー」。私もとくにサビの歌詞が好きです。
そして、特集第1曲目は、RCサクセションの「わかってもらえるさ」。
草野「若い頃はそれほど熱心なリスナーじゃなかったけど、オヤジになってきて後追いで聴いてます。日本のロックバンドへの影響力はトップ」
その後のバンドの曲を聴いていると、そこここにRCの影響を感じられると。
先日の忌野清志郎展にも足を運んだそうで、「清志郎さんの描かれた絵がすごかった。グッとくる感じで、改めて多彩な方だな」。
アルバム『RHAPSODY』(1980年。ライブ盤のアルバムなんですよね~)の「よォーこそ」も好きだけれど10分かかるので、こちらにしたそうだ。「なんかジーンとくる曲」と。
リクエストもたくさん来ていたそうだ。
次は、遠藤賢司で「踊ろよベイビー」。
草野「昨年亡くなられたけど・・・、ずっと大好きなシンガー」
何度か会ったこともあるそうで、3年くらい前に某地方の飲食店で偶然出会ったとき、「マサムネくん、体調はもう大丈夫なの?」と声をかけてくれて、「優しい方だな。その時の言葉は心の宝物」と。「体調をくずしてよくライブを延期していた頃?」。
「踊ろよベイビー」は1974年のコンセプトアルバム『KENJI』から。「エンケンさんとしてはとてもロックなアルバム」 高中正義や細野晴臣さんら「名だたるミュージシャンが参加したアルバム」です。
いつもながらだけどアコギも強くて、枠にはまらないボーカルがステキだ。
曲終わりでリフを弾いて、「これもついつい弾きたくなるリフです」。
リクエストした方は「フラワーカンパニーズのカバーで知りました」と。
草野「オレもね~、初めてお会いしたのはフラカンのライブの打ち上げだったかも」
そして、次は外道!(いやいや、外道の名前をきけるとは) 1974年の1stアルバム『外道』から「香り」。シングル「ビュン・ビュン」が懐かしい・・・。
草野「70年代に3年間だけ活動して解散後、80年代に再結成して今も現役の歴史のあるバンド!」
そして、「香り」は「今聴いてもまったく古さを感じさせない」。若手でラジカルな勢いのあるバンドが出てきた、と言われても、「イケるくらいのサウンド」と。
プロモーションビデオがカッコよくて、「オレの中でプロモベスト3に入るかも」。
外道-香り
70年代のライブのようす。すごいな。
40年前にこんなライブがあったんだぞ! 年寄りをなめるな!と言ってもいいかな(笑)。
そして次は、葡萄畑の「夕飯は御仕舞」。
バンドの青木和義さんは、当時ポリドールにいて、スピッツのアルバム1stと2ndのディレクター(草野曰く「ほぼプロデューサー」)をしていた。アマチュア時代の彼らを発掘してくれたスピッツの恩人的な人物。
葡萄畑は「こういうジャンル、と言いききれない、ちょこちょこいろんなものを取り入れつつ、でも基本pop」というバンドで、「そういう意味ではスピッツにも通じる」と。
「ちょこちょこ再結成して今もライブ活動をしているそうで、いつか見に行きたい」そうだ。
歌詞もおもしろい。言葉遊びもあり。こういうバンドで活動していた人が80年代末のライブハウスで当時のスピッツの音楽に足を止めた、というのは、ちょっとわかる気がしませんか?
「夕飯は御仕舞」は一時期、スピッツ内でブームになっていたらしい。
そして、こんな記事が・・・。
http://www.1242.com/lf/articles/10843/?cat=entertainment
メッセージコーナー。
ホークスの2軍を応援しに行ったリスナーさん、塚田選手の登場曲に使われていたのが「スターゲイザー」で、「美しい球場と塚田選手のキャラがマッチして感動」。
草野くんもそれを知っていて、「応援していこう!」と。
「東出選手や北川選手も選手時代に使ってくれてたけど、スピッツはヘタレな歌詞が多いので、スポーツの場面には合わないと思っていた」そうだけど、「スターゲイザー」は「遠く遠く あの光まで♪」とか、「案外いいかも」と。
「マサムネさんは学校の先生にいいかも。お説教がうまそう」って(笑)。
友人たちに教職についている人多く、「話をきいていて大変そうで自分には無理。バンドマン以外は無理そうで、ホントにラッキーでした」って。
かつてフラカンのライブの打ち上げに参加して、グレート前川氏の脇でナポリタンを食べたという「夢のような」体験をされたリスナーさん!
「草野さんもデビューして憧れの人に会ったことがありますか?」と。
できれば憧れの人にはあえて会わないようにしているという草野氏(失望するのが怖い?)、でも思いだすのは筒美京平さんに初めて会ったときのことだそうで、「本当に存在するんだ~」と思ったそうだ。なんとなく、わかる・・・。
そして次は、ファニー・カンパニーの「スウィート・ホーム大阪」。
1970年代前半に活動したバンド。
草野氏もリアルタイムでは「セクシャルバイオレットNo.1」の桑名正博として知っているが、その彼がメンバーだったバンド。
1972年の作品で、ロックンロールと大阪弁を融合させた作品。
桑名正博のロックな歌唱も嗄れ声もかっこいい。
そして今回の特集の最後の曲は、「On Wings Of Love」(紫)。
紫は、沖縄のロックバンドの草分け的な存在。
古い音楽雑誌を読むのが「趣味」だった草野少年が『ミュージック・ライフ(MUSIC LIFE)』を読んでいた頃、70年代のJapanese Rock Bandのチャートでいつも1位だったのが、この紫だそうだ。
とくにドラマーがおかずにロールを多用するのが好きだった、と。「そういう意味では、スピッツの﨑ちゃんのドラムも好き」とちょっと照れて(笑)。
本当は同じ沖縄出身のハードロックバンド、コンディション・グリーンの曲をかけようかと思っていたそうだが、「アナログ盤しかなくてかけられない」と。
最後の「ちょっぴりタイムマシーン」!
Advantage Lucyの「シトラス」(1998年)。知らなかった・・・。さっき30代の女性に聴いたら、「懐かしい~」と言っていました。
女性ボーカルの優しい感じのバンド。こういう、張り上げない声、嫌いじゃないです。
「今日は男臭いバンドが続いたので、ここでちょっと方向を変えて」と。
「20年続いている、ベテランバンド。この曲は、今のような新緑の季節に散歩しながら聴いたら気持ちよさそう」
このコーナーにもメッセージが。
イントロを聴いて曲当てしながら番組を楽しんでいるご夫婦。「でも、ちょっぴりタイムマシーンは知らない曲ばかりで初上陸している」と。ああ、そういう楽しみ方があるのか・・・。
70年代にはまだまだすごいバンドが・・・。
「ハッピーエンド、村八分、福岡のレジェンド サンハイム、カルメンマキ(「SuperflyやGLIM SPANKYが好きな方にはオススメ」と)、キャロル、モップス、四人囃子、ぎりぎりSHOGUNもかな」
とすごい名前を並べていたので、第2回の「70年代特集」を待ちましょう。
そして来週は「Sing alongで漫遊記」だそうだ。
「みんなで歌おう的な」感じを、野球の応援で説明していました。さすが(笑)。
そして、1つのバンドに特化した1時間も企画しているそうで、
「オレが語れるのは、Teenage Funclubとかコレクターズとか、ユーライヤ・ヒープかな」のあとで、「ユーライヤ・ヒープはオレと田村が最初に出会ったときこのバンドの話で盛り上がったし、まずこれをやりたい!」
エピソードとかある方からのメッセージを待っているそうです。
とっても懐かしい曲ばかりだったけど、70年代日本のロックの王道は避けている(無意識?)ところが、さすがスピッツ!ということですよね。