隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

仕事をする女性たち

2008年09月11日 00時06分10秒 | 日記
2008年9月10日 (水)

◎かわいい人だなあ
 この前の日曜の「メントレ」ゲストの市原悦子さん。
 舞台の華やかさ(若くてまだ大した役もつかなかった頃、つまり新劇でいう「貴婦人A」とか「使用人B]の類、そんなときでも登場すると光っていたとか)はもちろんだけど、こういう半分素顔っぽい感じのときの輝きみたいなものは、ちょっと驚き。
 もう70代の女性なんですね。
 とくに美人でも、スタイル抜群でもないけど、かわいいんだよなあ。TOKIOのメンバーも言っていたけど。「連れ合いが…」と言ったときの目には、かわいい色気さえありました。
 あれは恥じらいを忘れぬところなのかな。決して図々しくないし、ポッと頬を染めるところ。私も含めて、長く生きていると忘れてしまう。これは努力では得られない。感性の問題かもしれないな。
 2004年の舞台「狂風記」でも、体から匂い立つ不思議な雰囲気にのまれてしまったけど、そのときのカーテンコールで(千秋楽だったかも)、客席のご主人からの花束を受け取ったときのちょっと恥ずかしそうな、でもうれしそうな笑顔を今でも思い出せる。
 こういう70代になれる女性は、やっぱり選ばれた人なんだろうな(と、悲しいあきらめ…)。


◎「同志」という響きは死語になりつつある?
 「朝日新聞」夕刊の連載「往復書簡」。現在は、白石加代子さんと長塚圭史氏の間に交わされている。
 先月、ココでもちょっと触れたけど。
 職人のように孤高の世界で極めることへの畏敬の念はものすごくあるけど(私の生活の対極のものとしてね。無縁ということで)、人が集って闘いながら何かを創造していく作業、その過程にも、もうこの軽い頭を垂れてしまいます(この形容、わかりにくい…)。
 今度、10年近く前に一緒に仕事をしたデザイナーさんと再びタッグを組むことになって、同年齢だし、いい刺激がきっとあるだろうと期待している私。
 才能豊かな人たちにはとうてい及びもつかないレベルではあっても、そう、私なりに「集って闘いながら」の仕事ができればいいかな。
 そんなちょっと前向きな気分になっています。どうだろう…。



【追記】
 市原さんも白石さんも、若い頃はわからないけど、今は柔らかさを私たちに感じさせてくれる。
 でも感じるのは、短い言葉のひとつひとつに芝居に対するとてつもない真摯な姿勢、自分へも、そして実は(たぶん)外に対しても厳しさをもっていること。
 だからこそ、かわいらしさや華やかさはあっても、透明の、確固たる時間の重みのあるバリアを築いて、凛とした空気を漂わせているんだろう。
 脱帽。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 約束~夏の終わりに | トップ | 夢の記憶 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。