隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

「オレのMC、さみ~な」~スピッツ「MIKKE」ツアー(12.12)

2019年12月15日 20時14分44秒 | ライブリポート(スピッツ)

2019.12.12(木)
SPITZ JAMBOREE TOUR 2019-2020 "MIKKE"
 at 横浜アリーナ


 (セットリスト、書いています。これから行かれる方は、ここまでで)

 


 新横浜駅のホームで待ち合わせて、軽く腹ごしらえして会場へ。

 昼間は陽だまりで日向ぼっこしたくなるくらい暖かかったので、日が暮れてもまだ少し冬の弱い熱がそこらにへんに残っている。
 久しぶりに会ったので、ちょっと近況など話しつつ・・・。
 次男坊のベルゲンチケットでの入場。彼は結構いい席のことが多いんだけど・・・と期待しつつ受け取ったチケット番号は、
 「ン? スタンド席だね~。まあ、いいね、私たちはどこでも」という感じで。

 ちょっとウロウロしてたどりついた席は、「これは今日連絡が来たステージサイド席か?」としか言いようがない(笑)。
 ま、いいさ。こういうところがスピッツのおもしろさだよね、と二人で笑いながら席に着く。田村くん側の真横で、私たちの後ろには1列しかない。「ブービーだね」(笑)
 そういえば、クラプトンの武道館ライブで、クラプトンの後頭部を真上から見ながらライブ参戦したことあったなあ。
 「あれよりずっといいよ」とどこまでも前向きなワタシです。

 さてさて、セットリストはこんな感じ。

 セットリスト
 01 見っけ
 02 はぐれ狼
 03 エスカルゴ
 04 けもの道
 05 小さな生き物
 06 遥か
 07 快速
 08 放浪カモメはどこまでも
 09 点と点
 10 ラジオデイズ
 11 優しいあの子
 12 ヒビスクス
 13 プール
 14 まがった僕のしっぽ
 15 青い車
 16 YM71D
 17 ロビンソン
 18 ありがとさん
 19 楓
 20 渚
 21 8823
 22 俺のすべて
 23 ヒバリのこころ
  ENCORE
 24 醒めない
 25 チェリー
 26 ヤマブキ


 みなさんが「セットリスト、いい!」と知らせてくれたんだけれど、あまり期待してもね、それぞれの好みもあるし・・・などと真に受けていなかったのだけれど(生意気に、申し訳ない)、イントロが聴こえるたびに、心の中で、「えっ」「うわっ」とつぶやきどおしだった。本当に。

 今回、仕事の合間にいろいろ思い出してまとめたんだけれど、とにかくあの席なので、大画面も斜めからなので確認しづらく、視覚的なレポは薄いかも(ま、いつもそんな感じだから、あんまり変わらないかな)。
 テツヤくんのギタープレイがまったく見えなかったこと、田村くんが本当にこちらのほうに気遣ってプレイしてくれたこと、斜め上からの﨑ちゃんのドラミングがすばらしくて感動したこと、それを最初に書いておこう。

 大きな会場で男性ファンも多かったせいか、「マサムネさん、愛してるよ~」「オレも~」という声援もきこえてきた。
 上からは、ライブハウス ロフトの床と同じ黒と白の格子模様がよく見える。正方形に近いその部分は驚くほど狭くて、まるでアリーナの中にライブハウスのステージを埋め込んだみたいだ。
 そして、最初の曲「見っけ」は予想していたから、あのキラキラしたイントロが聴こえてきて、「ああ、始まったー!」と胸が高鳴る。マサムネくんの声、いつもながらCDよりずっと力強くて、広い会場を瞬く間にひとつにする。
 おやおや、珍しく、全身白い衣装で(そう見えました)、田村くんは王子様か?? 白い衣装が華麗に?軽やかに動いてます。白、珍しいですよね~。

 そして、2曲目もニューアルバムから「はぐれ狼」。赤い照明がきれいだったのはこれだったかなあ。「はぐれ狼~♪」のサビのところで、すでにたくさんの腕が上がる。ギターソロ、いい! そして最後のサビ?のところで、バックのサウンドが刻むリズムが心地よい。

 アリーナなどの広い会場で定番曲になりつつある?「エスカルゴ」。﨑ちゃんのドラム始まりで盛り上がる。歌いだしのちょっと低めのボーカルの声がとてもセクシー。「邪魔した~い♪」の声もきれいでていて気持ちいい。最後のサビ前の短いキレのあるツインギターは、やっぱり正面で見たかったな。

 田村くんにピンポイントでライトが当たれば、あ、「けもの道」だ。
 あとで息子が「ライブのラストへ向けての盛り上げ定番曲だったのに、近頃じゃ、その重責を解かれて(笑)前半でやったりするもんね。スピッツのロックな曲がいかに増えてきたかってことだよね」と。ホントホント。
 でも何度聴いても、フロント3人が並んで演奏するイントロはカッコよすぎ。真横から見ても(笑)ステキだったな。


 そして、ここでくるか?と「小さな生き物」。この曲と「みなと」と「さらさら」を聴くと、あの日々にちょっと引き戻される。「けもの道」のあとだからよけいに深く刺さる気がする。

 「遥か」は実はすごく久しぶり? あのイントロが流れて、一気に昔?に引き戻されてしまった。2002年のことです。ここまで湿り気のあるセンチメンタルな歌詞って意外に珍しい?と、この曲を聴くといつも思う。メロディーもきれいだけれど、心の残る言葉もたくさん詰まっている。「匂いそうなI love you」って、すごいよなあ。
 レポになってない・・・。

 「遥か」~「快速」~「放浪かもめはどこまでも」~「点と点」~「ラジオデイズ」・・・。この流れがまったく違和感なく耳の届くのが不思議な気がする。でもそれは、いつものことかもしれない。
20年近く前の私と今の私が、こうやってスピッツに対してはそんなに変化もなくいられるのは、こういう楽曲の連鎖のおかげなんだろう。
 いちばん新しい、50代の彼らが作った楽曲「快速」の歌詞が、この並びの中で最も前向きで軽快で、「もう無いはずの力で強く」なんて言っているところがうれしくもあり、おかしくもあり・・・。
 「点と点」、バンドの音も含めて、胸躍るカッコいい曲。田村くんの動きと﨑ちゃんの「マジで千手観音」が目に残っている。
 ラジオ世代でもない息子が「ラジオデイズ、いいよね」と。さりげなく前向きにしてくれる言葉の集まり。
 そして、転機だったかもしれない1999年~2000年の彼らを思い出させる「放浪かもめはどこまでも」は愛おしい。


 今回、いちばん好きな流れが「ヒビスクス」~「プール」~「まがった僕のしっぽ」。奇跡のようなセットリスト。もちろん、どれも好きな曲、ということもあるけれど、このバンドの異なる魅力を時代を超えて教えてくれる流れ・・・のような。
 イントロから包み込まれる「ヒビスクス」(歌詞の切なさをボーカルの声が刺激する)、会場のミラーボールが回り、光の差し込む水の底にいるような「プール」(「夜の駆ける」の照明とは異なるキラキラの光たちだけれど、忘れないだろう)、そして、ニューアルバムで思いがけず気になる楽曲「まがった僕のしっぽ」が何の違和感もなく、あのセカンドアルバムの曲のあとにスルリと入り込んでくる心地よさ。
 「まがった僕のしっぽ」、ゆったりとしたミドルチューンの前半から中盤は一気にロックの高速リズムへ、そして最後はまたゆっくりと戻っていく。クージーのフルートがどこか不安な不気味さを醸し出し、転拍子のときの﨑ちゃんのリードも堪能。ロックチューンでのギターとベースのタイトなプレイはアリーナにあってもライブハウス風な猥雑さがよかった。

 ここではなかったかもしれないけれど、天井の照明機材が下りてきて、ライヴハウス風な演出があったのでは? 曲終わりで上がっていくところを見ただけなんだけれど。あの席からは「ライブハウス風な演出」はちょっと気づけなかったし。そこはちょっと残念。 

 「青い車」~「YM71D」~「ロビンソン」~「ありがとさん」~「」の流れも、なかなか濃い。
 今回初めてのスピッツライブという方には、この夜は「ロビンソン」も「チェリー」もあって格別だっただろうな。個人的には、「ロビンソン」はいつ聴いても心地よく、この夜のボーカルの声は力強かった。
 「」の美しさ、最後ボーカルがピンポイントで浮かび上がるところ、きっとすてきだっただろう。

 「青い車」の疾走感は「快速」のそれとは明らかに異なって、若さゆえの不安定感が倍増する。それでも彼の声は、幅と深みを増しても、限りなく年齢も性も越えていく。
 「ありがとさん」のサウンドを誰かが「夢追い虫」と比べていたけれど、まだ私にはちょっと理解不能だった。そのうち、あ、そういうことかって思うんだろうか。

 本編最後の「」~「8823」~「俺のすべて」~「ヒバリのこころ」、盛り上がりました!
 「」は「20番目」の曲だから、静岡で誰かさんが「やらかしちゃった」曲でしょうか。最後の繰り返しのところ?
 この曲では、﨑ちゃんのドラミングに注視。いつも感動していたけれど、この日は特別。斜め情報から目撃するプレイのすさまじさ。本当に腕が何本にも見えました。
 「8823」のちょっと変則っぽいプレイも見入ってしまった。

 そして、ちょっとお久しぶりの「俺のすべて」。田村くん、白い衣装をたなびかせて?ステージ脇まで来てくれて、手を振る。ボーカルも身軽に私たちの目の下まで。宮本さんや吉井さんのように激しくアピールはしないけど、ま、いいさ、それがスピッツのボーカルなんだ・・・。ピョンとお立ち台に乗るところがなんとも・・・(笑)。
 
そして「ヒバリのこころ」。いみじくも帰り道、「メジャーデビューの曲をやっても、全然古さや懐かし感のないところ、幸せなバンドの証拠だよね」と息子。同感。

 そしてアンコール。
 ラストの「ヤマブキ」は、勝手に「醒めない」「→1987」と並ぶ「スピッツ原点回帰の曲」だと思っているので、ライブのラストには最適。最後、「見っけ」のイントロのキラキラにちょこっとつなげているところもいい。

 相変わらずレポとは言えないけれど、十分楽しめて、気持ちのいい時間を過ごせて、で、またもっと聴きたくなった・・・そんなライブ。
 スピッツを選んだ「いつかのワタシに」こそ(笑)、「ありがとさん」ということで。(こんなこと、いつも言ってるな)
 そして、改めて、なんといい曲を限りなく創り出してくれていたのかと、いまさらながらの感想。だけど、これまででいちばん、それを強く深く感じたセットリストでした。
 (ニューアルバムの中で演奏しなかった曲たち、ホールツアーで日の目を見るのかしら)


                              



 そして最後に、覚えている限りのMCの一部。
 (私の知り合いは何人か横アリ初日に参加しているのですが、いつもメッセージをくださる方は誰も・・・だったようで、私一人の記憶に基づく、あやふやな・・・です)


 ご挨拶の最初のMCで、「横浜アリ~ナ オレのMCさみ~な」とか親父っぽいギャグでお茶を濁すボーカル。
 何かの流れで「明日もここに来る」から、テツヤくんの「明日はライブないよ」とツッコまれ、
 草野「一人で来て、ラップの練習でもするかな」
 テツヤ「贅沢だね」

 草野「今回、来るまで席がわからないんだよね~。後ろのほうの人、来年はきっといいことあるから! 後ろの方まで届くように一生懸命演奏するんでよろしく!」
 ちょっと救われた気分(笑)。

 草野「今日初めてスピッツのライブに来た人、いますか?」
 結構手が上がったらしい。
 草野「スピッツのMCってこんな感じです。ビックリしたでしょ?」
 テツヤ「ギターがしゃべるんだぜ」
 草野「見た目怖そうですが、結構しゃべります」
 テツヤ「声も高いよ~」
 バンドって、ボーカルだけMCやって、あとは黙っているのが多いしね。

 「90年代からスピッツ聴いてる方。ずっと立っていて、膝とか腰、大丈夫ですk?・・・オレまだ大丈夫です!」
 そう言って腰を落として、そう、相撲の四股みたいなスクワットを見せたボーカル。
 (息子が言うには、このとき脇で田村くんの同じ動作してたとか。

 稲垣吾郎くんのラジオでスピッツ特集があったという話から、SMAPとはデビューが同じくらいでお互いに新人だったころ、NHKの『ポップジャム』出演時、同じ楽屋に入れられて。
 そのときは年長の中居くん、木村くんとは会話を交わした、と。
 そして、テレビのお話。
 ネットで噂されている紅白のことではなく、3年前の「Mステみなと事件」のこと。
 「ネタになるね」と言うくらい、過去のことになったんですね(笑)。
 『SONGS』に出て、大泉洋さんに会えたことはうれしかったらしい。昔から「水曜どうでしょう」が大好きだったので、「立派になって・・・、まるで父親のような心境」と。
 テツヤ「『ミュージックステーション』ではあんまり画面に映ってなかったでしょ。オレら気遣われて・・・」
 草野「でもこの間はエレカシの宮本さんとかイエローモンキーもいたけどね」
 テツヤ「ジャニーズと並ぶと、おじさんは厳しいよ。高画質画面に耐えられない」
 草野「もうおじさんだからね」
 会場からは、「かっこよかったー」とありがたいファンの声。まあね、20代前半の子らと比べてもねぇ、そこに勝ち目はありませぬ。

 田村くんはナノムゲンで楽屋を間違えた話。
 (2009年7月、アジカン主催のNANO-MUGEN(at 横浜アリーナ)に出演したスピッツ。これが「初横浜アリーナ」だったそうで。これ、ホントにいいイベントだったので。ココです)

 マサムネくんの「長いの?」の問いに、簡潔に説明するよ・・・的なことを言いつつ、「楽器屋さんに寄って電車で会場入りした」話から始める田村くんに、「そこから?」と苦笑い。
 遅れて一人で会場入りしてスピッツの楽屋だと思って入った部屋はちょっと暗めで、「いい匂いがしたの」。
 草野「おじさんの匂いじゃなく?」
 田村「クジさんでもないなあ・・・」(笑)
 (このとき、クージーが一瞬マイクを持ってツッコもうとしていたのが上から見えましたよ)(笑)
 「お疲れ~」とか言いながらソファにドカッと腰をおろしたら・・・、そこはサカナクションの楽屋で。
 内心、え~っと慌てた田村くんに、山口くんはひと言、「大丈夫です」。
 まだ面識のない頃で、
 草野「何が大丈夫なんだろうね。でも優しいね。機転が利くよね。誰?とか言われたら困るもんね」
 田村「そう言われてたら、去年、『新宝島』はカバーしなかった」(笑)

 そして、「後回し」になっていたSMAPとの思い出話。
 楽屋で気づいたら、田村くんのシャツと草彅君のそれとが同じだったと。
 (これは前からよく話してくれていたのですが、セカンドアルバム『名前をつけてやる』のジャケットの裏で写っている横じまのシャツだったと判明)
 それでもお互いにそのことに触れずに、移動のエレベータの中でも「もじもじ」するばかりだった二人(笑)。
 でもさすが木村君の一言で、二人は入れ替わって、田村くんは一瞬SMAPメンバーになったとか。
 田村「オレがSMAPに入ると違和感だったけど、草彅くんのスピッツは違和感なかった」

 テツヤ「今日の月は、令和元年最後の満月だってさ。スピッツのライブ見ていい気持ちになったら、月でも見ながら帰ってください」 
 そして、入り口で配ってチラシの中に「1枚だけ」スタッフが描いたメンバーのイラストが紛れているそうで、「チラシに当たった人は平成最後の運を・・・」と。
 マサムネくんに「令和ね」と訂正されて、「わざと言ったのに・・・」とチョイ拗ねていたギタリストでした。


 すみません、こんな感じです。
 ニュアンスも微妙ですが、とにかくいつもどおりの、緩くてマイペースで、「煽りはゼロ」のMCでしたとさ。

 外に出たら、昼間の暖かさが嘘のような、激しい冷え込み。
 それでも、鼻歌で「快速」を歌いたくなるような、そんな帰り道でした。



 そうそう、ミスチルの桜井くんの息子さん、ドラマーなんですよね。
 https://www.instagram.com/p/B5-cpXVDz7_/

 兵庫さん
 https://twitter.com/shinjihyogo/status/1205109766785097728?s=11

 岩井勇気さんも。
 https://twitter.com/iwaiyu_ki/status/1205098028819832833?s=11

 フルート奏者の池田若菜さん
 https://twitter.com/ikdwkn/status/1205311133751500800?s=11

 雑誌『音楽と人』より
 https://twitter.com/ongaku_to_hito/status/1205248508720119808?s=11

 あいみょんもInstagramで、「一ファン」として熱い思いを吐露しています。



 話は変わって・・・。
 まだTVでは見ていないですけど・・・。
 女性二人の「優しいあの子」が、ポカリCMで流れます。
ポカリスエットweb movie|「優しいあの子」フルVer.

CM 30秒Version
ポカリスエットCM|「優しいあの子」篇 30秒



 最後に、マスザワきなこ氏が『見っけ』を語る。
 https://note.com/masuzawakinako/n/n1cfd5f06dca1


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