隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

「またやるよ~」~THE YELLOW MONKEY at Tokyo Dome

2020年11月06日 14時40分40秒 | ライブリポート(音楽)

2020.11.03
THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary LIVE -DOME SPECIAL-
at Tokyo Dome



 昨秋から楽しみにしていた四月の東京ドームのライブが延期となり、どうなるのかなと思っていた矢先の決定。
 うれしかったけれど、どうなんだろう、本当にできるのかな、というのが正直な気持ちだった。
 
 開演直前に、メンバーとスタッフの強い思いが有人ライブを決行させ、そのために万全を期して直前まで努力してきたこと、最後まで無事に終わらせるため、私たち観客にもその趣旨を理解してほしい、という思いが伝わるご挨拶。この規模での有人ライブは「コロナ以降、世界でも初めて」という説明に、批判も受け止めてここまで進んできた並々ならぬ思いと自負が伝わる。
 ちょっと身が引き締まる。
 いつもと異なるのは、こんな点。 

 ・観客は半分以下の19,000人
 ・電子チケットで、入場時間は座席によって異なり、事前に連絡が来る(たとえば、「1階席は15:55から」というように)
 ・隣と前は1席あいている
 ・歌声、声援は禁止でマスク着用。ただしスタンディングはOK
 ・入場時の検温・消毒
 ・入場後、座席にて東京ドームアラートを登録
 ・規制退場
 ・会場に来られないファンのためにWOWOWで生配信


 宝物のようなセットリストは、以下のとおり。
 01 
真珠色の革命時代
 02 
追憶のマーメイド

 03 SPARK
 04 Ballon Ballon
 05 Tactics
 06 
球根
 07 花
吹雪
 08 Four Seasons
 09 Foxy Blue Love
 10 SLEEPLESS IMAGINATION
 11 
熱帯夜
 12 BURN
 13 JAM
 14 
メロメ
 15 
天道虫
 16 
パンチドランカー
 17 Love Communication
 18 
バラ色の日々
 19 SUCK OF LIFE
 20 
パール
 21 
未来はみないで
 Encore
 22 楽園
 23 ALRIGHT
 24 
悲しきASIAN BOY
 25 
プライマル


 ステージ上に掲げられているカウントダウン「0」をさす。声は出せないけれど拍手だけは思いっきり!
 大画面には、たぶん名古屋や大阪でのドームライブのようすや、リハーサル風景が映し出される。
 前方の拍手のたかまりで、メンバー登場を知る。
 吉井は薄いブルー? ミント色?のスリーピーススーツ。髪が伸びて、また若返った?(息子さんが話題になっているけれど、お父さん、全然負けていない)(笑)
 ほかのメンバーそれぞれに、黒のラメがド派手なヒーセ、鮮やかな花をちりばめたロングジャケットのエマ、パープルのキラキラ光るジャケットのアニーと、「・・・らしい」格好で登場。あとで、何の曲だったか?昔の映像がたくさん流れたけれど、全員、体型が変わっていないのは努力のたまものなんだろう。

 メンバー登場前だったか、最初の曲の前だったか、ドームに満点の星が美しく輝く。ライブを通して、照明がすばらしい。
 そして、最初の曲が「真珠色の革命時代~Pearl Light Of Revolution~」。鳴り響く拍手。本来なら、歓声とどよめきをため息ってことか。
 私にとっては特別な楽曲なので、これだけで感情はいっぱいいっぱい。ココは自分への覚え書きのために貼っておこう。今読んでも、この曲への思いと解釈は全然変わっていなくて、ちょっとおかしい。

 「追憶のマーメイド」「SPARK」で、会場はすでに熱くなるが、やっぱり声援がないのは少し寂しいかなという戸惑いもあったり。
 続いて楽しい「Ballon Ballon」をはさみ、Tactics」でまた90年代にさかのぼる。気持ちがいい!
 そしてエマの印象的な彩のあるソロで始まる「球根」。あの世界観が深く広く妖しく迫ってきて、相変わらず重く迫ってくる楽曲。圧倒される。

 そのあと、4人は花道を歩いてセンターステージへ。
 ここで、4人だけの音で30年を振り返る演奏をする、と。ライブハウスのイメージかな。
 「吹雪」~「Four Seasons」~「Foxy Blue Love」~「SLEEPLESS IMAGINATION」~「熱帯夜」~「BURN
 90年代のアルバムからセレクトした曲たちが懐かしさと今も輝く演奏で繰り返され、その真ん中にインディーズアルバム『Bunched Birth』に収録された「SLEEPLESS IMAGINATION」を挟んで。
 この曲のときだったか、過去のライブの映像が流れ、それが理屈ではなく、うれしくて懐かしい。若かった声が艶っぽくなり、尖った部分が少し丸っこくなり、妖しくてこちらが目を背けていたところはほんわか笑いで薄めてくれたり。それでもやっぱり、この艶やかさはこのバンドならではのもので、揺れているとなんて心地いいんだ。
 レーザーライトの鮮烈な光の中で、「花吹雪」「Four Seasons」「Foxy Blue Love」の美しいメロディーを骨太のサウンドで聴かせてくれる。

 「THE YELLOW MONKEYのロックンロールを聴いてください」という言葉で、「JAM」へ。真っ赤なライトがアリーナからドームの丸い天井を浮かび上がらせる。
 私たちの歌声はないけれど、各席に置かれたリストバンド型のフリフラが一斉に赤く光り、大きく揺れる。ステージからはどんなふうに見えただろうか。彼らの丁寧なボーカルと演奏で、不思議な力が昇華していく感じだ。
 そのあと、美しくドラマチックなピアノソロで始まる「メロメ」は吉井さんの独り舞台。活動休止~解散の時期、ずっと聴いていたのがアルバム『8』だったから、この曲も何度聴いただろうか。
 「パンチドランカー」で天に向けてパンチしたとき、もうずいぶんこれをライブで聴いてなかったなあと思ったんだけれど、あとで調べたら、2016年暮れの「メカラウロコ27」のセットリストにありました(私は映画館でライブビューイングだったんですけど)。記憶は本当に曖昧だ・・・。「Love Communication」では、ステージを走り抜ける吉井さんの後ろ姿がまぶしく「美しく」見えた。

 「バラ色の日々」に入る前、吉井さんは少し長くしゃべった。
 何度か口にしていたけれど、スムーズにいかないのはこのバンドらしくて、この東京ドームでのライブも、本来望む形ではないと。このとき、2001年1月8日のあの活動休止前の東京ドームでのライブのことにも触れたと思う(違ったかな)。あのとき、あそこにいて、私にとってもあんなに不思議な気分でライブの会場にいたことはなかったな、と思い出す。
 「望む形ではないけれど、バンドの勲章として自分の歴史に刻む。今日からまた新しい時代が始まった」と。そして、「40周年や50周年もここでやるから、そのときにはみんな来てください」。
 そして曲が始まる。「追いかけて追いかけても♪」と場内の私たちの代わりに歌っているのは、「Sing Loud」の企画に参加して「歌声」を寄せてくれた人たちの声。静かで力強くて、素敵な波が漂う。
 「このバンドはファンに支えられファンと一緒に歩んできた」という言葉が私の中でも繰り返し聞こえてくる。

 「SUCK OF LIFE」では期待?を裏切らぬパフォーマンス。唇が描かれた「ヘンなマスク」でエマとチュッ。
 そして、私の中でのbest song「パール」で、私は夜のハイウェイを走る。あとで知ったのだけれど、この「パール」と「真珠色の革命時代」は、名古屋や大阪のセットリストには入っていなかったようで、本当に「ありがとう!」です。
 本編最後は新曲の「未来はみないで」。歌詞が映し出され、優しさと不安と、それでも寄り添ってくれる空気が伝わるバラード。最後の「好きな歌を一緒に歌わないか♪」が刺さる。
 
 アンコールは、賑やかに「楽園」で始まり、復活の曲「ALRIGHT」では、センターステージまでの花道も使ってメンバーが走り回り、お互いの紹介で、「30周年、おめでとう!」と声を掛け合う。
 「悲しきASIAN BOY」は、いろいろな解釈もあると思うけれど、好き嫌いをこえてTHE YELLOW MONKEYの原点みたいに思えて、単純にパフォーマンスを楽しみつつ、これを忘れずに演奏する彼らの姿勢を伺ったりするときもある。でも楽しい!
 そしてラストは、「
プライマル」。2001年、活動休止後にリリースされたラストシングル。あのとき歌詞を聴いて、突き放された気分になったことを思い出せば、こんなに能天気に(笑)楽しめる日が来るんだよ、とあのときのワタシに言ってやりたい。

 記念写真を撮って、アニーがセンターステージで名残を惜しんで、それを3人が茶化して、そして、「また、やるぞ~」の一声を残して去っていったメンバー。

 最初のMCで、会場を見渡して、「見た感じ満員だ!」「いや、よく見ると・・・」「細かいこと言わない!」とやりとりしていたメンバー。私たち同様、楽しんでくれただろうか。だったら本当にうれしい。

 配信で参加された方からは、ん?というところもあると思うけれど、これはあくまで私の記録用なので、見逃してください。記憶はすでにあいまいです(-_-;)。

 文字では表せない気持ちの高鳴りと幸福感で、ドームをあとにした。

 コロナの行方を慎重に見ながら、「普通にライブが行われるとき」を心待ちにしたい。心からそう思う。

 そして、規制退場の際のオーディエンスのマナー。私が知る限りでは、本当に見事なほどだった。
 

 ファンの投票に基づいてセレクトされる3ドーム公演のライブ盤のリリースが発表されました。
 https://tym30yeardome.com/



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