隠れ家-かけらの世界-

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デヴィッド・ボウイにはなれなくても・・・「いい曲をコンスタントに」~ベルセバで漫遊記

2020年05月21日 09時15分56秒 | スピッツ

2020.05.17 21:00
「草野マサムネのロック大陸漫遊記」
 at TOKYO FM


 収録時とオンエアには2週間くらいのタイムラグがあるとか。
 なかなか予想はできないけれど、「まだまだ大変な方がいらっしゃるのでは?」。
 「こんなときだからいつもどおりに」、そして「放送が続けられるのは放送局やスタッフの頑張りがあってこそ、といつも以上に感じています」と。
 そして、力強く「ロック大陸にようこそ!」。
 そして今夜も、スタジオではなく換気のできる部屋から最少人数のスタッフとともに収録中。カラスの声や車の音がきこえるかも??

 今日のテーマは、「ベル・アンド・セバスチャンで漫遊記」。
 草野「Aztec Camera、The Vaselines、Primal Scream、Teenage Fanclubなどの流れの上にあると思われるスコットランドのバンド。雨の日に聴くのがぴったりのなかなかステキなバンド」

 オンエア曲
 01 ブービー(スピッツ)
 02 Another Sunny Day(Belle & Sebastian)
 03 Sleep The Clock Around(Belle & Sebastian)
 04 Seeing Other People(Belle & Sebastian)
 05 The Model(Belle & Sebastian)
 06 Dear Catastrophe Waitress(Belle & Sebastian)
 07 Write About Love(feat. Carey Mulligan)(Belle & Sebastian)
 08 Sister Buddha(Belle & Sebastian)
 09 音楽(FoZZtone)
 10 醒めない(スピッツ)


 漫遊前の一曲は、スピッツで「ブービー」(2019年、16thアルバム『見っけ』)。
 Belle & Sebastian的な曲はないかな・・・と探して、「これかな?」と思ったそうだ。

 最初の曲は、「Belle & Sebastianが最も商業的に成功したアルバムから」、「Another Sunny Day」(2006年7thアルバム『The Life Pursuit』)。
 「雨の日に・・・ってわかるでしょ。しっとり感もあって」と。
 この曲のドラムを参考に、「ブービー」のドラムの音作りを試みたんだそうだ。
 「ベルセバは基本的にずっと好きなバンドで、リリースのたびに音源はチェックしていた」草野氏。
 (メローディーも美しく、琴線に触れる音たちですね)

 バンドの愛称は「ベルセバ」。
 
1997年、スコットランドのグラスゴーで結成される。中心人物は、スチュアート・マードック、スチュアート・デイヴィッドの1歳違いの二人。
 1996年、1000枚限定のアルバム『Tigermilk』をリリース。これがのちに12万枚を売る大ヒットになったが、「リリース当時は知る人ぞ知る、というバンドだった」。
 数枚のEPアルバムを出したあと、1998年に3rdアルバム「The Boy with the Arab Strap」をリリース。「これでわりと有名なバンドになった」。 
 草野「初期の頃のベルセバは取材拒否で情報があまりなくて、謎めいた印象でしたかな。ここ最近はメジャー感があるんですが、それでも謎な感じですね」

 次の曲も「謎めいていたころの曲」で、「Sleep The Clock Around」(1998年、3rdアルバム『The Boy with the Arab Strap』)。
 「fade inで始まるので、注意しててください」と。
 (雨の日か~。仕事しながら、とかでもOKな雰囲気だなあ。気持ちいいなあ)

 草野「ワタクシ、常々、イギー・ポップのようなシャウトスタイルのロックボーカルにあこがれの気持ちがある、とか申しておりますが。このベルセバのようにウィスパーっぽく歌って様になる人もうらやましいなあ、と思っています。どっちとも、ないものねだりな感じなんですけど」
 ベルセバの初期の頃は、「弱々しい歌唱で、バンドの演奏も静かめ。ドラムもブラシでやさしく叩いている感じ」。
 だけど、「強いインパクトを残すところは、やはりすごいバンドなんだなと思う」。

 次は、「ちょっとスヌーピーみたいな曲で」、「Seeing Other People」(1996年、2ndアルバム『If You're Feeling Sinister 天使のため息』)。
 このアルバムは、ベルセバの「代表的なアルバム」。

 かつて、Belle & Sebastianの日本盤リリースにコメントを書いたことがある草野くん。
すっかり失念していたけれど、「雨のにおいみたいな切ないメロディ―、とか書いてたらしい」。
 (だれかがSNS上にあげててくれましたね。草野くん自身もネットでさぐって見つけたらしいけど)
 次は、「オレが推薦文を書いたアルバムから」、「The Model」(2000年、4thアルバム『Fold Your Hands Child, You Walk Like a Peasant わたしのなかの悪魔』)。

 謎めいた、音楽的にも素朴なベルセバが、アメリカ映画『High Fidelity』にフィーチャーされ、アメリカでも徐々に人気が出てくる!
 謎めいている上に、「このバンドに似ているバンドがパッと思い浮かばない」と。
 草野「しいて言えば、ネオアコムーブメントの中のThe King of Luxembourgの『Sir』というアルバムに似ているかな、と当時思ったことがあった。古いところでは、ドノヴァンのアルバムに近い気がしたこともあった」
 The King of Luxembourgってこんな感じ。たしかに・・・。
 
The Queen of Luxembourg The King of Luxembourg 'Sir' 1989
 (渋谷系に影響を与えたけれど、まったく無名の存在・・・とどこかに書いてあったな。)

 メンバーたちはThe Smithからの影響を公言しているそうで、「CDのジャケットにも表れている」。
 いわゆるメンバーの写真ではなく、映画のスチール写真のような関係ない人物写真を使っていたりするそうだ。
 草野「そのあたりは、スピッツの『空の飛び方』以降のジャケットに近いものがあるかもしれない。彼らのジャケットはステキで、みんな好きです」
 以下は、アルバム『天使のため息』と『The Boy with the Arab Strap』のジャケット。
 
 
 
 アンニュイな感じ。色もきれい。

 次は、「Dear Catastrophe Waitress」(2003年、6thアルバム『Dear Catastrophe Waitress』)。
 メンバーチェンジやレーベル移籍、トレヴァー・ホーンのプロデュース作品などもあって、「力強く、ポップな感じになってきた」、そのころの作品。
 今回選曲するにあたって、「好きな曲が多くて」いろいろ迷ったそうだけど、「ベルセバのファンの方からは、ベルセバだったらあの曲でしょ、あれはかからないの、と言われるかもしれない」。
 彼はベルセバに対しては、「おしゃれな感じより切ない感じを求めているので」、そのあたりをセレクトしたそうだ。
 草野「曲のバリエーションが豊かな方たちなので、アルバム単位でツルっと聴いていただきたいな」

 次は、「ベルセバの中では歌謡曲的なメロディーが印象的なナンバー」、「Write About Love」(feat. Carey Mulligan)(2010年、8thアルバム『Write About Love 愛の手紙』)。
 ホントだ! 歌謡曲・・・。
 Carey Mulliganさんはロンドンの女優さんだそうだ。そしてこのアルバムでは、ノラ・ジョーンズも3曲参加している、と。

 2015年に9thのアルバム『Girls in Peacetime Want to Dance』リリース、と精力的な活動を続ける。
 最後の曲は、最新アルバムから「Sister Buddha」(2019年、10thアルバム『Days of the Bagnold Summer』)。
 このアルバムは映画のサントラだそうだ(今年公開が予定されている)。
 草野「彼らのルーツであるスミスっぽい曲かもしんない」
 (初期の頃のつかみどころを探ってしまうような快感とは異なる、気持ちがストレートに弾むポップ感覚が印象的)
 こちらは、収録曲「This letter」のMV。
Belle & Sebastian - "This Letter" (Official Music Video)

 こちらは、最近のライブ映像かな?
Belle & Sebastian - Le Pastie de la Bourgeoise | Live at The Boaty Weekender


 特集の最後に。
 草野「ジャニス・ジョプリンさんやポール・マッカートニーさんやデヴィッド・ボウイさんのようなロックスターにはなれないけれど、ベル・アンド・セバスチャンのようなバンドを目指すのはありかなと思ったりしますね。派手さはないけれど良い曲をコンスタントに届けようという姿勢と貫いている。とてもステキなバンドだと改めて思いました」


 そして最後は「ちょっぴりタイムマシン」のコーナー。
 曲は、FoZZtoneの「音楽」(2009年、3rdシングル)。
 リリース後かなりたってからラジオから流れているのを聴いたそうだ。
 草野「Aメロからサビへの流れがものすごくドラマチックで、何回聴いても飽きない、いい曲だなと思いました」
 『見っけ』のレコーディング中に「こういう曲を作りたいな」というような話をしていたら、この曲のプロデューサーが亀田誠治氏だとわかり、彼にとっても思い入れのある楽曲だという話をした、と。
 ボーカルの渡會将士さんは絵もじょうずで、バンドのジャケットにも彼のイラストが使われている。
 下の4thシングル「GO WAY GO WAY」のジャケットは、彼の手によるバックのイラストとアニメのキャラクターのコラボ。
 


 そして、来週の予告!

 「旅にまつわるナンバーリクエストで漫遊記~邦楽編」。
 たくさんのリクエストが寄せられたそうで、「なかなか旅に出られない昨今、音楽でせめて旅気分を味わっていただこう」と。


 最後にメッセージ募集では、「草野さ~ん、庭を掘ってたら、こんなものが出てきましたよ」(笑)。
 ここ掘れ、ワンワンか??



                              



 それぞれの地域で異なる景色が広がりそうな昨今。
 みなさんのところはいかがですか?


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