隠れ家-かけらの世界-

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今年もエレカシで始まった~日本武道館新春ライブ二日目

2015年01月06日 18時26分25秒 | ライブリポート(音楽)

2015.1.4(日)
エレファントカシマシ
日本武道館新春ライブ二日目


 このところ、毎年の初ライブはエレカシ武道館のような気がする。
 (でも、さっき調べてみたら、去年はさいたまアリーナだったし、その前は2011年の新春でした)
 いつも不思議な力をもらって武道館から市ヶ谷までの道を歩いているんだけど、今回は胸に迫るものを抱えて、とても幸せな風を感じながら、早足で、なんだか走るように歩けた。いい時間だった。
 これは、私にとっての確実な「エレカシの力」だ。
 

■セットリスト■
★第一部
01 夢のちまた
02 DEAD OR ALIVE
03 ココロのままに
04 今はここが真ん中さ!
05 悲しみの果て
06 デーデ
07 おかみさん
08 風に吹かれて
09 精神暗黒街
10 ジョニーの彷徨
11 真冬のロマンチック
12 リッスントゥザミュージック
13 昔の侍
14 普通の日々
15 明日への記憶
16 あなたへ
17 赤い薔薇
18 今宵の月のように
19 I don't know たゆまずに
20 赤き空よ!
21 ズレてる方がいい
22 俺たちの明日

★第二部

23 大地のシンフォニー
24 Destiny
25 桜の花、舞い上がる道を
26 なからん
27 雨の日も(新曲)
28 明日を行け
29 新しい季節へキミと
30 FLYER
31 ガストロンジャー
32 ファイティングマン

★ENCORE
33 平成理想主義
34 笑顔の未来へ
35 ハナウタ~遠い昔からの物語~
36 涙
37 待つ男




 WOWOWで生が流れたし、3月には再度放送されるそうなので、ご覧になれる方も多いでしょう。
 ここでは、少しだけ忘れたくないところを記しておきます。
 (エレカシの熱心なファンの方々が詳しいレポをたくさんUPされてるみたいです。私もあとで覗いてみようっと)


                           


 
 すごいセットリストだ。
 3時間半で37曲。
 エレカシのさまざまな時代から選び抜かれた曲たちは、宮本浩次という稀代のボーカリストの先導で、それぞれのところまで私たちを引っ張っていったり突き放したりしながら、緊張の糸を緩めることなくライブを走りきった・・・そんな感じ。
 蔦谷好位置、ヒラヤマミキオという強力なサポートとともに、男たちの骨太なサウンドを聴かせてくれた。
 「リッスントゥザミュージック」での、金原さんのロックなバイオリンもかっこよかったし、ストリングスありきで広がる世界も、昔のエレカシからは想像できないけれど、プラスの進化形として見事だった。

 いつもながらのシンプルなステージに男たちがそろう。
 そして・・・「夢のちまた」、思い出せないくらい昔にライブで聴いたきり。胸にしみる歌詞。
 あとで知ったのだが、復帰の野音でもオープニングはこれだったんだな。
 そして、初日のオープニングは、「部屋」。まさか!
 「部屋」も「夢のちまた」も、どちらも今でも聴ける可能性があるというのは、何よりの楽しみになる。

 基本的に、赤と青と自然光のライト。ライトに浮かび上がる宮本さんの姿は、2階後方席にも十分にカッコいい。
 手足の長さ、不思議な身体の動き・・・すべてがロックボーカリストのカリスマ性に重要な要素なんだ~と、いつもこの人のステージをみるたびに思ってしまう(すみません、陳腐でつまらん感想で)。
 
 MCらしいMCはほぼないままで、3時間半、歌い、動き、客を煽り・・・。
 この人の身体と声帯はどうなんているんだろう。
 この日は、私にはとても声が出ているように感じたし、それは30曲以上を歌い上げた最後まで変わらなかったように思う。
 長い脚をステージ上の衝立?の上に軽々乗せてみたり、気づいたら、「FLYER」か「ファイティングマン」(違ってたかもしれないけど、どっちにしても終わりのほうで)で、歌いながら軽くうさぎ跳びしてたし(笑)。
 ステージの右から左へ、ドラムスの後方へ走ったり・・・。
 なんだか、年齢が逆走しているみたいだ。

 歌の心を伝えようとしてもがいてもがいて、きっと今もここにいるんだろう。
 「悲しみの果て」の前には、「素晴らしい日々を生きようぜ、って曲です」と言っていたし、とにかく、「生きる」こと、「前を向く」ことをむきだしにする。
 絞りだすような声で、私も背中を押されたんだろうか・・・と思ってしまう。
 何度聴いても、「悲しみの果て」は、私の胸をおかしいほどにドキドキさせる不思議な曲なんだけど。

 そんな中で、9.11後のニューヨークで作ったという「普通の日々」や最新のアルバムからの「大地のシンフォニー」の歌詞と優しいメロディーでは、彼の声が無類の穏やかさと密かな悲しみを秘めて、涙腺を刺激する。
 ストリングスを従えた「昔の侍」は、スケール感が広がって、壮大な時代の楽曲になっていた。

 「テーデ」の前には、「ここでちょっとシリアスな話をしなくてはいけないんだけど」と脅かしておいて、「最近大人になってようやくわかったことがある。金が一番だ」って。
 「今年は稼ぐぞー」とか、「ヒット曲出すぞー」とか、言ってたな。
 ヒット曲つながりで、縁起のいい曲?ということでか、「今宵の月のように」に入っていったり。
 たくさん稼いでくれ!!
 昔、スピッツ草野との対談で、「もっと稼ぎたい、こんなもんじゃないと思う」と言っていた宮本さん。彼独特の美学っていうか、本音の裏返しっていうか、ストレートのようでひねくれているところが、いつもたまらなくいい。

 「精神暗黒街」がじわじわ迫ってきて、「真冬のロマンチック」で何かが溶けていく時間の流れもよかったし、「お前らは赤い薔薇だ」とか言って歌い始めた「赤い薔薇」はいつ聴いても、どこかセクシー。
 なんだか妙に心地よかった「平成理想主義」や「なからん」。

 そして、第二部からENCOREでは武道館が動いちゃう?というくらいエレカシのサウンドと宮本さんの叫びが私たちを突き動かす。
 ホント、浮世の憂さを忘れるよ!
 そんな中で、「ハナウタ~遠い昔からの物語~」のあったかいボーカルにほろっときたりする。 
そして、思いがけず、一人残ったステージでの椅子に座っての弾き語り、「涙」。
 ここでしっとりさせて終わりかと思ったら、最後はやっぱり全員そろって、「待つ男」。
 申し訳ないくらいに完璧に楽しませてもらった、そんな感じだ。

 表現者として、どこまで登っていくんだろう。
 本当に、今年最初のライブがエレカシでよかった、と思っている。


 すみません、いつもそうだけど、今回はいつも以上に、許されないくらいに支離滅裂。
 自分でも笑っちゃう。
 でも、整えずに、このままupします。
 「熱くて、ものすごくて、よかったんだよ」という雰囲気だけわかってください。



追加

 そういえば年末の大掃除のときに、1989年のラジオ番組を録音したテープが見つかって、それを聴いてみた。
 渋谷陽一×エレカシ(宮本)の対談。
 セカンドアルバムをリリースしたときのものらしい。
 渋谷さんが「一発録りだと、曲の編成とかが工夫できないでしょ」「外からプロデューサーを入れて、曲を整えたりはしないの?」と次々に辛口で追及する。そこには、渋谷さんのエレカシへの愛や期待度が見え隠れしていて、のちのちの深いつながりの前兆を思わせる。
 宮本さんが、今よりずっとわかりやすい言葉で(笑)返答しているのがおかしい。
 エレカシが「今宵の月のように」までたどり着くには、ここから長い年月が必要なわけだけれど、若いバンドマンの声にはこちらをドギマギさせる「始まり感」があって、なんだか愛おしい。


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