隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

70年代USパンクは「D.I.Y.のロックサウンド」

2022年11月29日 19時10分07秒 | スピッツ

2022.11.27
「ロック大陸漫遊記」
FM TOKYO



 11月最終週、12月へ。
 草野「みなさん、クルミって召し上がりますか?」
 (お、唐突に・・・。今日はクルミで始まるのか。はい、大好きです!)
 草野くんは大人になってから、ナッツのクルミを「召し上がった」そうです。子どものころは、「『トムとジェリー』のような海外のアニメに出てくる食べ物」のイメージだったとか。
 穴の開いたエメンタールチーズとか生ハムに近い「日本ではあまり見られない憧れの食べ物みたいな・・・。もしくはミックスナッツにちょっと入ってる・・・」。
 (わかるわかる、そういうの世代別でありますね。幼いときに西部劇でカウボーイが焚火を見ながらステンレスのカップに入った飲み物を飲んでいるのを見て、なんだろう、うまそうだなあ、と思っていたけど、ほどなくしてコーヒーとわかって、子ども心にうまいとは思えなかった記憶あり。)
 以前に盛岡に行ったときに、野菜などと一緒に袋にどっさり入ったクルミが売られているのを見て、「ああ、自分は単純にクルミをあまり食べないエリアに育ったんだ」と悟ったとか。
 2018年の都道府県別クルミ収穫量ランキングでは、
 「1位:青森県、2位:長野県」
 で、この2件で全体シェアの97%を占めているそうだ。

 草野「東日本ではお馴染みの食材なのかもね。岩手県出身のクージーもよく食べたって言ってたし」
 その袋に入ったクルミを買った草野くん、家に帰ってクルミ割りも購入したそうです、「割る作業も、いいんだよね。最近(クルミを)買ってないので、また買ってみたいなと思う、今日この頃です」と。

 そして今週は、【70年代USパンクで漫遊記】。
 70年代のパンクロックバンドと言うと、まずセックス・ピストルズとかクラッシュなどのイギリスのバンドはまず思い浮かぶが、それ以前に、アメリカ・ニューヨークを中心に巻き起こっていたムーブメント。イギリスのパンクの元ネタでもある、70年代のアメリカのパンクロックを紹介してくれます。


 オンエア曲
 01 ローテク・ロマンティカ(スピッツ)
 02 Blitzkrieg Bop(Ramones)
 03 Faster and Louder(The Dictators)
 04 Because the Night(Patti Smith)
 05 See No Evil(Television)
 06 Blank Generation(Richard Hell & The Voidoids)
 07 Freakin Out(Death)
 08 Fan Mail(The Dickies)
 09 燃える秋(Hi-Fi Set)


 漫遊前の一曲は、スピッツで、「ローテク・ロマンティカ」(2002年、10thアルバム『三日月ロック』)。
 「スピッツの中で、USパンクめな曲といったら、これかな?」と。
 (カッコいい、ボーカルのちょっとなげやりな感じもいい。間奏のソロと繰り返されるリフの単調さも。ライブでもっと聴きたいな。怠惰な日常を彷彿とさせる歌詞も心をくすぐる)

 そして最初の曲は、「今日のこのテーマの先頭バッターと言えば、やっぱりこれかな」、Ramonesの「Blitzkrieg Bop」(1976年、デビューアルバム『Ramones』/1977年、デビューシングル)。
 「ニューヨークのパンクバンドと言えばまっさきにRamonesを思い出す方も多いのでは?」と。
 (スピッツのデビュー当時からしばらく、インタビューでもRamonesの名前はよく出てたなあ。)
 草野「今聴くと、ラウドでポップなパンクロックですが、当時はラウドなロックとポップが同居しているのは珍しかったのでは?」
 「ラウドなロックにビーチボーイズ風なコーラスを組み合わせるアイデア」を説明するのに、「チーズトーストにハチミツをかけちゃう! やったぜ!みたいな」は、草野くんらしくて。
The Ramones, I Wanna Be Sedated Live


 70年代のアメリカのパンクロックについて。
 もともとは60年代のガレージロックやサイケデリックロックのバンドがルーツと言われている。MC5、ブルー・チアー、ストゥージズ(ココでかけてます)、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドなどなど。
 音楽だけではなく、ビート文学、ポップアートなど文学やアートともつながっている。
 ロンドンのパンクロックは、ヴィヴィアン・ウェストウッドなどファッションとのつながりが強かったが、「そのあたりがニューヨークとロンドンのパンクロックの違い」。
 大きな会場でライブを行うような商業主義に陥ってしまったメジャーなバンドが増えていった中で、それに対抗するように常識にとらわれない芸術的なひらめきとか、初期衝動に忠実な、反抗するような精神を表現するためのロックミュージックに回帰するムーブメント、「それがパンクロックだったのでしょうか」。


 次は、The Dictatorsの「Faster and Louder」(1978年、3rdアルバム『Bloodbrothers』)。
 The Dictatorsは、ニューヨークのパンクバンドの中ではかなり早いデビューで、Ramonesも彼らの影響を受けたと言われている。ニューヨークパンクのオリジネーター的な存在。
 けれど、70年代のUKパンクを語るときに、「なぜかハブられる」。「サウンドがハードロック寄りだったということが関係しているのかな」。
 ベースのマークさんは、「その後、Twisted Sisterに加入」だそうだ。
 (なるほど、ヘビメタバンドのメンバーになったのね)
 草野くんは「このバンド、推したいです」。
 カッコいいリフを弾いてくれて、「これは今でもリハのときに弾いている」そうです。
 いまも現役で活動中。「コロナ渦でリリースされたアルバムのジャケットでは、みなさん、マスク姿でした」
The Dictators - Search And Destroy (1977)
 草野くんの手元の資料によると、「彼らのファンだったブルース・スプリングスティーンが冒頭のカウントをとっているがクレジットはない」そうだ。「そうなんだ、知らなかった」と。

 次の曲は、Patti Smithの「Because the Night」(1978年、3rdアルバム『Easter』)。
 Patti Smithさんは、「今の感覚のパンクロックとは、(音とかも)かけ離れているかもしれない。ヴェルヴェット・アンダーグラウンドあたりからつながる、尖がった姿勢をロックに反映させた方」。「常識を打ち崩す姿勢こそがパンク!」
 代表曲である「Gloria」は少々長いので、「ここでは78年にブルース・スプリングスティーンさんと共作して大ヒットさせた、こちらの曲で」と。
 「ブルース・スプリングスティーンさん、結構パンクとの絡み、あるんですね」。
 「Because the Night」の入っている3rdアルバムのジャケットで、彼女は腋毛を出している。既成の価値観へのアンチテーゼ、ジェンダーフリーの主張だったのだろうが、「中学生のオレには衝撃的でした」。
   

 (以下は、「Gloria」)
Patti Smith - Gloria (1979) Germany
 (「Gloria」も「Because the Night」も泣けるほど懐かしい。ファンだった友人は今いずこ)

 次は、Televisionの「See No Evil」(1977年、デビューアルバム『Marquee Moon 』)。
 Televisionは前にも、クージーのゲスト回(ココ)でかけていますね。
 「このバンドも、現在のパンクロックのイメージからしたらちょっと違うかも」と。
 70年代のアメリカのパンクロックのサウンドはバラエティに富んでいるそうで、「いろんなタイプのバンドがいる」。そのなかに、BlondieやDevoを含めることもあるとか。
 (そういえば、ここでもBlondie、たくさんかけていますね~。ココココココ、そしてコチラでも。中学生の草野くんの心をとらえてしまったんだな。私の友人にもファンがいたなあ)
 Televisionを今の常識で聴くと、「パンクロックというより、のんびりして緩く感じるかもしれない」。
 でも活動姿勢は「コマーシャリズムに乗らない。歌詞については文学青年のバンドのようなイメージ。歌声については神経質な印象で、演奏も繊細な感じ。80年代のニューウェーブやポストパンクのルーツのような感じがする」。
 (デビュー後しばらくの間、スピッツのボーカルは、雑誌のインタビューなどで、バンドマンというより「浪人生みたい」とか「文学青年っぽい」と言われていたような)
Television - Foxhole (live)


 メッセージコーナー。
 「マサムネさんの家にはカレンダーはある? 毎年購入しているカレンダーは?」
 昔に比べたら減ったかもしれないけど、「アイドルのカレンダーとか、すごい売れてるんじゃないですか? ジャニーズとか」。
 草野くん自身は、「書き込みできるカレンダーは、とりあえず買う」。スタンド式のもの。
 何年か前までは「さかなクン」のカレンダー(週ごとに魚のイラストがかわるらしい)を購入していた。最近は、週ごとじゃなく月ごとになってしまったそうで、「50週分の魚のイラストを描くのは大変だったんだろうな」。
 でもさかなクンのイラストは和むので、来年の分は買うつもりって。
 草野「ちなみにスピッツも毎年カレンダー作ってます、しれッと宣伝します」
 (ここ数年?、ダンディー系の暗めな写真のカレンダーが続いて、相方からは「はっきりしねー!」と不評だったのですが、来年はちょっと相方は期待できそうで、戸棚の奥にしまってあります。毎月めくるのが楽しみ・・・)

 草野くんが学生のころにバイトしていた、立川のオスローバッティングセンターが11月に閉店したことを知らせてくれたメール。「マサムネさんは正確には、下のゲームセンターでのバイトだったかも。いずれにしろ寂しいですね」と。
 (あ、ホントだ。ココ
 何人かの方が知らせてくださったとか。
 草野くん、去年見に行ったそうです。「そのときは普通に営業してましたけど。残念ですね」
 (立川の錦町には友人がいるので、よく脇を通りました。最後は昨年の夏だったか。スピッツファンの聖地??)
 草野くん、バッティングセンターの点検もしていたそうです。「立川もここ30年ですごい変わっちゃって、駅前に立つと未来都市みたいになってますけど」。
 「街が変わっていくうえでしたかないのかもしれない。お疲れさまでした、ありがとうございました」と。
 (友人宅には高校のころから遊びに行ってたけれど、当時は駅からちょっと歩くとすぐに住宅地で、夜帰るとき真っ暗だったなあ・・・。私の「夜を駆ける」をバックには、あの頃の立川があります)


 そして、次はRichard Hell & The Voidoidsの「Blank Generation」(1977年、デビューアルバム『Blank Generation』)。
 Richard Hellさん、ニューヨークパンクにおいては「とても重要な人物」。60年代からニューヨークのロックシーンで活動していて、Televisionのメンバーでもあった。その後、ジョニー・サンダースとThe Heart Breakersを結成したり。
 The Heart Breakersはつい最近ココでかけたので、今日はこの曲だそうです。これはThe Heart Breakersをやめたあとの曲。
 Richard Hellさんのファッション、破れたシャツとか逆立てた髪とかは、ロンドンパンクにも影響を与えたそうです。
  
 (サウンドの浮遊感が心地よい)

 次は、Deathの「Freakin Out」(2009年、デビューアルバム『… For The Whole World To See』)。
 ニューヨークを離れ、デトロイトのバンド。黒人メンバーによるパンクバンド。
 デトロイトという街は、70年代からボブ・シーガーやアリス・クーパーらが多くのロックミュージシャンがいたので、「その影響もあったかもしれない」。
 しかし、Deathはリアルタイムでは注目されることはなく、「21世紀にはいって発掘されたバンド」。
 ドキュメンタリー映画が話題に。
バンド・コールド・デス
 (おもしろそう・・・。)
 70年代は黒人がロックをやるというのはハードルが高かったそうで、「ましてパンクロックを先取りしたような音だったので、リリースに至ったのはわりと最近」。録音は70年代!
 草野「なんちゃって・・・じゃなく、ちゃんとした疾走感のあるカッコいいパンクロック」
 (気持ちいいなあ。ワクワクする感じ。で、どこか懐かしい)
 レコーディングは1975年。ところがバンド名を変えるようにというプロデューサーの指示を拒否したことで音源はお蔵入り。で、長い年月を経て2009年にリリース。

 最後の曲は、The Dickiesの「Fan Mail」(1979年、2ndアルバム『Dawn of the Dickies』)。
 ロサンゼルスのバンド。
 ここまで紹介したバンドとはちょっと異なり、「カラッとした爽やかなサウンドで、これはカリフォルニアの気候の影響もある?」。
 The Dickiesについては、90年代のGreen DayやThe Offspringなどポップなパンク、メロコアあたりに通じる要素もある。
 草野「すごく聴きやすいので、オレは学生のころ、よく聴いていました」
 (ちょっといい感じに軽くてリラックスの力をもらえそう。こういう声も悪くない)
 このあと80年代にはいると、Dead Kennedys、Black Flagなどという、さらにラジカルなバンドがデビューしてくる。


 特集の最後に。
 70年代のパンクロックを説明するときに使われる表現として、「反体制」「アンチコマーシャリズム」「初期衝動」などがあるが、「結局は、D.I.Y.のロックサウンド、というイメージが強いかな、オレには」。
 草野「自分も、このDo It Yourselfの精神を忘れないで、人任せにはしないバンド活動を続けたいな、と思いました。ついつい楽しようと思いがちなので」
 (好みの曲ばかりで楽しい時間でした。最後の草野くんの言葉は、心にうれしく響きました。メモメモ・・・)


 今回の「ちょっぴりタイムマシン」は、Hi-Fi Setの「燃える秋」(1978年、13thシングル『熱帯夜』のカップリング曲)。
 (イントロは、個人的に大好きな「ホタル」)
 今日は、「ラフで激しい曲が多かったので、最後は山本潤子さんの美しい声でクールダウンしよう」。
 この曲は代表曲の「フィーリング」に比べたら知名度は低いけれど、「美しいメロディーとコーラスワークがステキな名曲です」。
 五木寛之の小説をもとにした映画『燃える秋』の主題歌。
 歌詞は五木寛之ご自身、作曲は「なんと巨匠、武満徹さん」。

 来週は、「いい感じの洋楽のシンガーソングライターで漫遊記」。
 この番組は、「~なバンドで漫遊記」的なテーマでバンド音楽を取り上げることが多いので、「ソロシンガーの曲ばかりをかける日があってもいいかな」。
 70年代の、ビリー・ジョエル、キャロル・キング、デヴィッド・ボウイほど有名ではない「いい感じのソロシンガー」の曲を草野くんのプレイリストから!

 「草野さん、最近再び、ヨーヨーにはまってます」
 (えっ・・・)


 そして、今夜は神戸でゴースカですね。
 もう始まったかな?



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  https://www.thefirsttimes.jp/news/0000215011/
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