隠れ家-かけらの世界-

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ひたすらアングラなものに憧れたハイティーン時代へ~『宝島』で漫遊記

2018年06月18日 14時59分44秒 | スピッツ

2018.06.17 21:00~
『草野マサムネのロック大陸漫遊記』
 TOKYO FM


 http://www.tfm.co.jp/manyuki/


 今夜のテーマは「『宝島』1986年6月号で漫遊記」。
 「『ミュージック・ライフ』1969年4月号で漫遊記」の回が「あくまでオレが楽しかったので」、今回も同じ企画でやってみようということになったようです。あの回はリスナー側もおもしろかったですよね。
 「当時、サブカル情報をここで得ていた貴重な雑誌」と『宝島』を軽く解説。ぎりぎりA5の判型だったそうだ。87年以降はB5判。創刊当時はもっとコンパクトでB6判でしたね。

オンエア曲
 01 あじさい通り(スピッツ)

 02 昆虫軍(戸川純)
 03 べにくじら(有頂天)
 04 GERONIMO(GASTUNK)
 05 うめたて(ZELDA)
 06 BROKEN GENERATION(LAUGHIN' NOSE)
 07 I Am Bitch, Or Not(キャ→)
 08 only you(ばちかぶり)
 09 痛み(クレヨン社)


 漫遊前の1曲は、スピッツの「あじさい通り」。
 季節柄?リクエストもたくさん。
 草野「梅雨っぽい曲です」

 そして、いよいよ第1曲目。
 草野「『宝島』1986年6月号をパラパラめくりながら、サブカル界のアイドルのこの曲からスタートです」
 そして、サブカル界の外でも知名度のあった戸川純で「昆虫軍」(1984年、デビューアルバム『玉姫様』)。ハルメンズ「昆虫群」(こっちは「群」)のカバー曲?
 本誌の中頃、ライブソフトリリースにちなんだ記事のようだ。
 草野氏の戸川純評は「エキセントリックな女性アーティストのさきがけ。しっかり奇をてらって全力をつくしちゃう感じ。照れない感じ」
 周囲にも結構ファンがいたそうで、カラオケで「レーダーマン」(1987年のアルバム『東京の野蛮』)の喉を震わせる歌い方(実演付き)をマネする人もいたとか。
 私は、一昨年のアルバムリリースのときのインタビューがとても印象的だったので。昔はなんとなく「訳わかんない人」で片づけていたけれど、そうじゃなかったんだ~と。
 https://www.cinra.net/interview/201612-togawajun
 「不思議ちゃんって言われるけれど、説明するタイプです」


 ここで、雑誌『宝島』の解説。
 1973年、音楽雑誌『ワンダーランド』として創刊。その後、紆余曲折の末に、70~80年代はサブカル誌として刊行されていた。
 草野「今でも映画評論家として活躍されている町山智浩さんも編集されていたことがあって。今でも町山さんのオススメがあると、見ようかな、と思っちゃう」そうだ。
 草野くんにとっては、ロックのインディーズのイメージが強いけれども、古着を使ったチープ・シック(なんだか懐かしい)、ストリートファッションなどのファッションについても載っていたし、「カルトムービー」なども『宝島』に教えてもらった、と。
 90年代以降はヌードグラビアのアダルト雑誌やビジネスに関する雑誌に変貌したりして、「世代によっても印象が違うんじゃないかな」と。
 (ごくごく個人的なことですが(-_-;)、宝島社の前身JICC出版局とは仕事上でつながりがあり、当時知り合った編集者や執筆者とはその後いろいろな場面で出会っておもしろいつながりの発端となりました)

 1986年はどんな年?
 「バブル景気の始まり。流行ってたのは、おニャン子クラブ、写ルンです、とか」
 そして、この前の「『ミュージックライフ』1969年4月号で漫遊記」で始まったと言っていた「八時だよ全員集合!」が終わった年だそうだ。
 流行っていた曲は「TOP3が、CHA-CHA-CHA-(石井明美)、DESIRE(中森明菜)、仮面舞踏会(少年隊)。ほかには、My Revolution(渡辺美里)、ダンシング・ヒーロー(荻野目洋子)、シーズン・イン・ザ・サン(TUBE)、君は1000%(オメガトライブ)」。
 ZO-3ギター+ハイトーンで「君は1000%」を聴かせてくれたあとで、「あ、これはバンドでカバーできそう」って。

 気になる記事としては、「エスニックファッションのブームはくるのか?」「アナログ盤がCDに抜かれるのはいつ?」など。まだ「レコード」の売り上げのほうが上だった時代なんですね。


 そして2曲目は、有頂天の「べにくじら」(1986年、5thのシングル)。『上海紅鯨団が行く』のテーマ。
 LAUGHIN' NOSE(ラフィン・ノーズ)、THE WILLARD(ザ・ウィラード)と並んで、バンドブーム時のインディーズ御三家と言われた。
 ボーカルは、現在演劇の世界で大活躍中のケラリーノ・サンドロヴィッチさん。そちらのイメージのほうが今では強くなっているけれど、草野少年にとっては、今でも「ロックバンドのボーカリスト!」。
 かなり前にリハーサルスタジオが同じだった時代もあって、親しく声をかけてもらったそうだけど、「有頂天のケラさんだ~」と緊張したとか。
 この雑誌ではすでに、「ロックよりも映画や演劇への情熱を熱く語っている」そうだ。
 「有頂天は再始動して、ケラさんは弾き語りライブをやっています」

 御三家バンドについて簡単にまとめている記事を見つけました(内容が的確かは自信ないですけど)。
 http://www.borderless-secret.com/entertainment/bandindies.html

 
 次はGUSTANKの「GERONIMO」(1986年の3rdシングル)。
 記事では、「こんなに人気が出るとは思わなかった」という見出しで、「パンク系バンドにしては謙虚な感じですが」と草野氏。
 「パンクコアだけれどメタルの要素もある」バンド。
 草野「ボーカルのBAKIさんのシャウトがかっこいい! ギターのTATSUさんはスピッツとそれほど年は違わないのに、高校のときにはすでに有名で、すごくうらやましかった」と。
 「GERONIMO」は「メタルやパンクというより、ちょっと聴いた感じではハードフォークのようなアコギの曲。最初に聴いたときは衝撃的だった」と。たしかにアコギだけど、すごく激しく走りだしている楽曲。詞も「戦え!」って。
 当時のチャートでも第一位を続けていたようで、「(1986年4月)当時、いちばん注目されていた曲」。

 そして、次は草野くんのインタビューでもよく出てくるバンド、ZELDAの「うめたて」。
 草野「ゼルダといえば、若い世代にはゲームのほうが印象が強いかもしれませんが、ZELDAは日本のロック史上重要なバンドです。オレも歌詞の面では非常に影響を受けたバンドの1つ」
 この号では巻頭グラビア?ページで、「うめたて」のリリースに合わせて、川崎の埋め立て地の工場地帯をバックにボーカル小夜子さんの写真だそうです。
 草野少年は高校生のころ、ずっとこの曲ばかり聴いていた時期があったそうで、「今思うとどうかしてたな」(笑)。
 プロデューサーはムーンライダーズの白井良明さん。
 たしかにすごい歌詞だ。ガールズバンドで、この言葉の羅列。こういうバンドたちの影響で今のスピッツの世界が・・・と思うと、勝手に感慨深い。
 それにしても、ある時期この曲ばっかり聴いていたという草野マサムネという人。どういう脳内構造になっていたんだろうかと、そういうところに興味がいく。
 曲終わりで、「楽しんでいただけているでしょうか? ちょっとマニアック?」と言って、笑っていましたね。大丈夫、十分におもしろいし、懐かしい部分もありますよね。
 (個人的には80年代は外に開かれていなかった時があるので、こうやって聴けるのはとても新鮮) 

 次の曲はさっきインディーズ御三家で名前の出たLAUGHIN' NOSEで「BROKEN GENERATION」(1985年の2ndアルバム『LAUGHIN' NOSE』)。
 この号では、ファッションのページで、ボーカルのチャーミーさんの「かっこいい、かわいい」私服が紹介されているそうだ。
 「赤いボーダーのロンTにベースボールシャツをはおって、Gパンにドクターマーチンの靴」。今でもいそうだけど、当時は斬新だったみたいで、草野くんも原宿の古着屋で似たのを購入したり、ドクターマーチンは高いから作業用の安全靴で代用して闊歩してたらしい。

 人気曲の「GET THE GLORY」のサビの部分を「・・・ホイ ホイ ホイ」とテンポよく聴かせてくれたけど、この曲ではなく、「BROKEN GENERATION」。
 ラフィン・ノーズの名前もよくインタビューなどできかれますよね。私の記憶に間違いなければ、当時髪を赤くしていた彼のことを、大学の先生が「ラフィンくん」とか「ラフィン・ノーズくん」とか呼んでいたと?
 ちなみに彼らは今でも「ばりばりアグレッシブに活動している」そうだ。

 そして、ガールズバンド キャ→の「I Am Bitch, Or Not」(1986年、12インチEP『レベルポイント』)。
 4人組。
 この号では、注目のストリートアーティスト、ということで、レピッシュ、山口冨士夫さんらとともに紹介されているそうだ。
 「曲はパンクっぽいけど、ボーカルの歌い方が、キュートでちょっとアイドルっぽい」
 「コード進行に頼らないけれど、とても聴きごたえがある」
 「もっと評価されていいバンドでは?」
 という草野評。
 こんな映像も・・・。

 キャ→ / 1985.07.21 豊島公会堂


 そして最後は、ばちかぶり「only you」(1985年、2nd『一流』)。
 ケラさんのインディーズレーベル、ナゴムレーベル(電気グルーヴや筋肉少女帯らが所属)が主催したナゴムナイトというイベントに出演したということで記事に登場しているのが田口トモロヲさんのバンド、ばちかぶり。ガガーリンで活動していた田口氏のバンド。
 草野くんは上京間もないころに代々木の
フリーライブでばちかぶりのライブを見て「一発でファンになり」、レコードもよく聴いたしライブにも通うようになったということ。田口トモロヲさんのライブは伝説みたいになって、「すごい」という話は人づてに(笑)いろいろ聞いてますけど。
 「ロックだけど、アバンギャルドでジャズの要素もあったりして一筋縄ではいかないバンド」
 この「only you」はその中でも珍しく「ロック寄り」の楽曲だそうだ。田口さんの絶叫ボーカルがちょっと懐かしい。


 草野「サブカル誌を読みながら漫遊ということで必然的にマニアックになってしまった」かもしれないけど、当時はマニアックだなんて全然思っていなくて、ひたすらアンダーグラウンドに憧れたハイティーン時代でした」
 そういう気持ちはわかりますよね。時代はちょっと異なるけれど、私もアンダーグラウンド、突っ走り切れないゆえに憧れてたなあ・・・。


 そして「ちょっぴりタイムマシーン」のコーナー!
 今夜はクレヨン社の「痛み」。
 「今夜紹介したサブカル音楽と時代はほぼ同じだけれど、別のベクトルの流れ」だそうで、ぎりぎり10代だった彼が深夜テレビで流れるプロモーションビデオを見たりしていた頃。
 「今聴くとちょっと説教くさいけど、若い頃は説教されたいときもあって」、その心に届いた音楽なのかな。
 「バブルに乗り切れなかった人の心に響いたのでは?」と。
 ああ、なるほど。そんな歌詞だな、真面目なまっすぐな・・・、そしてきれいなお姉さんの声。これが10代の少年には大きいかもしれない。


 さてさて来週は、「シンプルに動物のバンド名で漫遊記」。
 動物名の前に形容詞のついたバンドはきりがないくらいたくさんのあるそうなので、「シンプルに動物名だけ」で、ということです。それだと、ジャンルもばらけておもしろい選曲になるらしい。
 来週まで、いろいろ候補をあげてみよう。あ、でもイエモンは落っこちだな(笑)。スピッツは合格?



                            



 以上は昨夜まとめたものです。

 今朝、大阪の地震のニュースを見ました。
 犠牲になったもいらっしゃいますね。
 今後の余震にも十分に注意してください。
 と気楽に言ってしまうけれど、どう注意したらいいのだろう。
 危険と思われるものには近づかないとか・・・。


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