偏見と差別
2016-06-23 | 本

非日常の言葉を交わす時間が欲しくて、「児童文学を読む会」に入った。
一冊の本をみんなで読みあっていく。
他人の声を通して入ってくる物語。ちょっと新鮮な感覚。
今読んでいるのは「ワンダー」。
本は一気に読みたい私ですが、読むのを我慢して会に臨みます。
ところが先日、話の展開にびっくりして、自分が読む順番だったのに絶句してしまいました。
気を取りなおして読み進めましたが、心は動揺したまま。。。。
家に帰って、とうとう一気に読んでしまったという本です。
主人公は、生まれたときから顔がぐしゃぐしゃで
形成手術後も、みにくい顔を持つオーガスト。
十歳で初めて学校へ行くことになったオーガストが味わう試練。
人はだれしもきれいなものを愛し
醜いものからは目を背ける。
普通でないものとは、(礼儀正しく)深く関わろうとはしない。
十歳の少年の試練というには、あまりにも重すぎるその試練から
わたしたちは多くのことを学ぶ。
自分がもしオーガストだったら?
オーガストの素直さと心の美しさのために
この本の主題は重いけれど、お話は決して重くなく
さわやかな読後感と深い感動を味わいました。
オーガストを愛する家族と、いろいろあったけれどそれでもオーガストと友だちだったジャック、
サマーの存在が清涼剤のように、心を潤してくれた。
そして、犬のデイジー。動物はきれいとかみにくいとか偏見を持たずに、人間の友だちになる!
世の中にはいわれのないさまざまな差別がある。
顔に傷があるとか、体が不自由なだけで
じろじろ見たり、反対に見ないふりをしたり。
ふつう。ふつうでない。
人の心の中にいつの間にか出来あがっている狭い価値基準の中から、偏見と差別は生まれる。